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さんケーほうしゃ ―はうしや 5 【 3K 放射】



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宇宙マイクロ波背景放射

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2011/09/19 17:42 UTC 版)

(3K放射 から転送)

COBEによる宇宙マイクロ波背景放射のスペクトル。波長(横軸)の単位は1cmあたりの波数。横軸の5近辺の波長1.9mm、160.2Ghzにピークがあることが読み取れる
WMAPによる宇宙マイクロ波背景放射の温度ゆらぎ。
現代宇宙論
WMAP 2010.png
宇宙 · ビッグバン
宇宙の年齢
宇宙の年表
宇宙の終焉

宇宙マイクロ波背景放射(うちゅうマイクロははいけいほうしゃ、cosmic microwave background (radiation); CMB、CMBR)とは、天球上の全方向からほぼ等方的に観測されるマイクロ波である。そのスペクトルは2.725K黒体放射に極めてよく一致している。

単に宇宙背景放射 (cosmic background radiation; CBR)、マイクロ波背景放射 (microwave background radiation; MBR) とも言う。黒体放射温度から3K背景放射、3K放射とも言う。宇宙マイクロ波背景輻射、宇宙背景輻射などとも言う(輻射は放射の同義語)。

目次

CMBとビッグバン

CMBの放射は、ビッグバン理論について現在得られる最も良い証拠であると考えられている。1960年代中頃に CMBが発見されると、定常宇宙論など、ビッグバン理論に対立する説への興味は失われていった。標準的な宇宙論によると、CMBは宇宙の温度が下がって電子陽子が結合して水素原子を生成し、宇宙が放射に対して透明になった時代のスナップショットであると考えられる。これはビッグバンの約40万年後で、この時期を「宇宙の晴れ上がり」あるいは「再結合期」などと呼ぶ。この頃の宇宙の温度は約3,000Kであった。この時以来、輻射の温度は宇宙膨張によって約1/1,100にまで下がったことになる。宇宙が膨張するに従って CMBの光子赤方偏移を受け、宇宙のスケール長に比例して波長が延び、結果的に輻射は冷える。この背景放射がビッグバンの証拠とされる理由について、詳しくはビッグバンを参照のこと。

CMBが生まれた後、いくつかの重要な事件が起こった。CMBが放射された時期に中性水素原子が作られたが、銀河の観測から、銀河間物質の大部分は電離していることが明らかになっている(すなわち、遠くの銀河のスペクトルに中性水素原子による吸収線がほとんど見られない)。このことは、宇宙の物質が再び水素イオンに電離した再電離の時代があったことを示唆している。これについてよくなされる説明は、初期宇宙で生まれた大量の大質量星からの光によって再電離が起こった、とするものだが、再電離自体は宇宙に恒星が大量に存在する時代より昔に始まったという証拠もある。

CMBが放射された後、最初の恒星が観測されるまでの間、観測可能な天体が存在しないことから、宇宙論研究者はこの時代をユーモア混じりに暗黒時代(dark age)と呼ぶ。この時代については多くの天文学者によって精力的に研究されている。

特徴

CMBの特徴の一つに、エネルギー分布が黒体放射と非常に良く一致しているという点がある。CMBの温度は場所ごとに異なっている(すなわちわずかに非等方性がある)が、ある方向でのスペクトルは黒体放射にほとんど一致するといって良いほど似ている。

CMBのもう一つの顕著な特徴は、非常に高い精度で等方的であるという点である。ごくわずかな非等方性は見られるが、最も大きな非等方成分は双極成分(180度スケールのずれ)であり、その大きさは単極成分(全体の平均)の 10-3 程度である。この特徴は地球がCMBに対して約700km/sで運動していることを示している。

外的な物理過程によるCMBの変化も存在する。スニヤエフ・ゼルドビッチ効果はこのような物理過程の主な要素の一つである。宇宙空間に高エネルギーの電子を含む雲が存在し、このような雲によってCMBの放射が散乱されると、CMBの光子はいくらかエネルギーを得て、散乱前よりも温度の高い放射として観測される。

もっと興味深いのは、約数十分角から数度のスケールで見られる約10-5程度の非等方性である。この非常に小さな変動はザックス・ヴォルフェ効果の結果である。これはCMBの光子が重力赤方偏移を受けて生じるものである。インフレーション理論によれば、この変動の起源は量子ゆらぎがインフレーションによって引き伸ばされたものであり、宇宙の初期ゆらぎそのものである。この変動の角度に関するパワースペクトルは(多重極モーメント成分の振幅として)理論的に計算することができ、パワースペクトルにいくつかのピークや谷が存在することが分かる。このピークや谷の位置はハッブル定数などの宇宙論パラメータや宇宙の幾何学に依存するため、これを実際の観測と比較することで宇宙モデルを決めることができる。




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