1963年のF1世界選手権とは? わかりやすく解説

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1963年のF1世界選手権

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/04 22:46 UTC 版)

1963年のFIAフォーミュラ1
世界選手権
前年: 1962 翌年: 1964
一覧: 開催国 | 開催レース

1963年のF1世界選手権(1963ねんのエフワンせかいせんしゅけん)は、FIAフォーミュラ1世界選手権の第14回大会である[1][2]1963年5月26日モナコで開幕し、12月28日南アフリカで開催される最終戦まで、全10戦で争われた。

シーズン概要

ジム・クラークが駆るロータス・25

ジム・クラークが7勝を挙げて自身初のチャンピオンを獲得した。グラハム・ヒルは2勝、ジョン・サーティースは1勝を挙げた。元フェラーリの技術者達が立ち上げた新チーム、ATSのグランプリ挑戦は失敗に終わり、フィル・ヒルのグランプリ経歴は台無しになった。このチームは1970年代後半にドイツを拠点とした同名チームとの関係は無い。

開催地及び勝者

ラウンド レース サーキット 開催日 ポールポジション ファステストラップ 優勝者 コンストラクター タイヤ レポート
1 モナコグランプリ モナコ 5月26日 ジム・クラーク ジョン・サーティース グラハム・ヒル BRM D 詳細
2 ベルギーグランプリ スパ・フランコルシャン 6月9日 グラハム・ヒル ジム・クラーク ジム・クラーク ロータス-クライマックス D 詳細
3 オランダグランプリ ザントフォールト 6月23日 ジム・クラーク ジム・クラーク ジム・クラーク ロータス-クライマックス D 詳細
4 フランスグランプリ ランス・グー 6月30日 ジム・クラーク ジム・クラーク ジム・クラーク ロータス-クライマックス D 詳細
5 イギリスグランプリ シルバーストン 7月20日 ジム・クラーク ジョン・サーティース ジム・クラーク ロータス-クライマックス D 詳細
6 ドイツグランプリ ニュルブルクリンク 8月4日 ジム・クラーク ジョン・サーティース ジョン・サーティース フェラーリ D 詳細
7 イタリアグランプリ モンツァ 9月8日 ジョン・サーティース ジム・クラーク ジム・クラーク ロータス-クライマックス D 詳細
8 アメリカグランプリ ワトキンズ・グレン 10月6日 グラハム・ヒル ジム・クラーク グラハム・ヒル BRM D 詳細
9 メキシコグランプリ エルマノス・ロドリゲス 10月27日 ジム・クラーク ジム・クラーク ジム・クラーク ロータス-クライマックス D 詳細
10 南アフリカグランプリ プリンス・ジョージ 12月28日 ジム・クラーク ダン・ガーニー ジム・クラーク ロータス-クライマックス D 詳細

エントリーリスト

チーム コンストラクター シャシー エンジン タイヤ ドライバー 出場ラウンド
アウトモビリ・トゥーリズモ・エ・スポルト ATS 100 ATS V8 D フィル・ヒル 1-9
ジャンカルロ・バゲッティ 1-9
ブラバム・レーシング・オーガニゼーション ロータス
ブラバム
25
BT7
BT3
クライマックス V8 D ジャック・ブラバム 全戦
ダン・ガーニー 全戦
オーウェン・レーシング・オーガニゼーション BRM P57
P61
BRM V8 D リッチー・ギンサー 全戦
グラハム・ヒル 全戦
クーパー・カー・カンパニー クーパー T66 クライマックス V8 D ブルース・マクラーレン 全戦
トニー・マグス 全戦
チーム・ロータス ロータス 25 クライマックス V8 D ジム・クラーク 全戦
トレバー・テイラー 1-6, 8-10
ピーター・アランデル 2, 4
マイク・スペンス 7
ペドロ・ロドリゲス 8-9
ロブ・ウォーカー・レーシング・チーム クーパー T60 クライマックス V8 D ヨアキム・ボニエ 全戦
ブリティッシュ・レーシング・パートナーシップ ロータス
BRP
24
Mk 1
BRM V8 D ジム・ホール 全戦
イネス・アイルランド 1-9
レグ・パーネル・レーシング ローラ
ロータス
Mk4A
24
クライマックス V8
BRM V8
D クリス・エイモン 1-7, 9
ジョン・キャンベル=ジョーンズ 1, 5
モーリス・トランティニアン 1, 4
ルシアン・ビアンキ 2
マステン・グレゴリー 4-9
マイク・ヘイルウッド 5, 7
ロジャー・ワード 8
ハップ・シャープ 8-9
シロッコ・レーシング・カーズ シロッコ SP BRM V8 D イアン・バージェス 1-7
トニー・セッテンバー 1-7
スクーデリア・フェラーリ SpA SEFAC フェラーリ 156 フェラーリ V6 D ウィリー・メレス 1-2, 6
ジョン・サーティース 全戦
ルドヴィコ・スカルフィオッティ 2-4
ロレンツォ・バンディーニ 7-10
スクーデリア・デ・トマソ デ・トマソ 801 デ・トマソ F8 D ナシフ・エステファーノ 1, 4-5
スクーデリア・セントロ・スッド BRM
クーパー
P57
T60
BRM V8
クライマックス V8
マセラティ L4
D ロレンツォ・バンディーニ 1-2, 4-6
マリオ・カブラル 6-7
エルネスト・ブランビラ 7
モーリス・トランティニアン 7
モイセス・ソラーナ 9
ベルナール・コローム ロータス 24 クライマックス V8 D ベルナール・コローム 1, 6
シフェール・レーシングチーム ロータス 24 BRM V8 D ジョー・シフェール 1-9
エキュリー・マールスベルゲン ポルシェ 718 ポルシェ F4 D カレル・ゴダン・ド・ボーフォール 2-3, 5-10
ゲルハルト・ミッター 3, 6-7
エキュリー・フィリピネッティ ロータス 24 BRM V8 D フィル・ヒル 4
DW レーシング・エンタープライゼス ローラ Mk4 クライマックス V8 D ボブ・アンダーソン 5, 7
イアン・ラビー・レーシング ギルビー 62 BRM V8 D イアン・ラビー 5-7
クルト・クーンケ ロータス 18 ボルクヴァルト L4 D クルト・クーンケ 6
ティム・パーネル ロータス 18/21 クライマックス L4 D アンドレ・ピレット 6
ティム・パーネル 6
スクーデリア・セッテコリ デ・トマソ F1 フェラーリ V6 D ロベルト・リッピ 7
アンドレ・ピレット ロータス 18/21 クライマックス V8 D アンドレ・ピレット 7
ライン=ルール・レーシングチーム ロータス 24 BRM V8 D ギュンター・セイファート 7
カウント・ボルピ ポルシェ 718 ポルシェ F4 D カルロ・マリア・アバテ 7
ガエタノ・スタラッバ ロータス 18 クライマックス L4 D ガエタノ・スタラッバ 7
ウォルター・ハンセン ロータス 24 クライマックス V8 D ウォルター・ハンセン 8-9
カナディアン・ステブロ・レーシング ステブロ Mk IV フォード L4 D アーニー・デ・フォス 8
ピーター・ブローカー 8
トーマス・モナーク ロータス 18 クライマックス L4 D トーマス・モナーク 9
フランク・ダッチナル クーパー T53 クライマックス L4 D フランク・ダッチナル 9
アーニー・ピータース ロータス 21 クライマックス L4 D アーニー・ピータース 10
セルビー・オート・スペアーズ ロータス 24 BRM V8 D パディ・ドライバー 10
オテレ・ヌッチ LDS
アルファロメオ
Mk 1
スペシャル
アルファロメオ L4 D ダグ・セリュリエ 10
ピーター・デ・クラーク 10
ジョン・ラヴ クーパー T55 クライマックス L4 D ジョン・ラヴ 10
サム・ティングル LDS Mk 1 アルファロメオ L4 D サム・ティングル 10
テッド・ランフィアー ロータス 22 フォード L4 D ブラウッシュ・ニーマン 10
デヴィッド・プロフェット ブラバム BT6 フォード L4 D デヴィッド・プロフェット 10
スクーデリア・ルッピーニ クーパー T51 マセラティ L4 D トレヴァー・ブロクダイク 10

1963年のドライバーズランキング

ポイントは1位から順に6位まで 9-6-4-3-2-1 が与えられた。ベスト6戦がポイントランキングに数えられた。

順位 ドライバー MON
BEL
NED
FRA
GBR
GER
ITA
USA
MEX
RSA
ポイント[3]
1 ジム・クラーク 8 1 1 1 1 2 1 3 1 1 54 (73)
2 グラハム・ヒル 1 Ret Ret 3‡ 3 Ret 16 1 4 3 29
3 リッチー・ギンサー 2 4 5 Ret 4 3 2 2 3 Ret 29 (34)
4 ジョン・サーティース 4 Ret 3 Ret 2 1 Ret 9 DSQ Ret 22
5 ダン・ガーニー Ret 3 2 5 Ret Ret 14 Ret 6 2 19
6 ブルース・マクラーレン 3 2 Ret 12 Ret Ret 3 11 Ret 4 17
7 ジャック・ブラバム 9 Ret Ret 4 Ret 7 5 4 2 13 14
8 トニー・マグス 5 7 Ret 2 9 Ret 6 Ret Ret 7 9
9 イネス・アイルランド Ret Ret 4 9 Ret Ret 4 6
10 ロレンツォ・バンディーニ 10 5 Ret Ret 5 Ret 5 6
11 ヨアキム・ボニエ 7 5 11 NC Ret 6 7 8 5 6 6
12 ゲルハルト・ミッター Ret 4 3
13 ジム・ホール Ret Ret 8 11 6 5 8 10 8 3
14 カレル・ゴダン・ド・ボーフォール 6 9 10 Ret DNQ 6 10 10 2
15 ジョー・シフェール Ret Ret 7 6 Ret 9 Ret Ret 9 1
16 トレバー・テイラー 6 Ret 10 13 Ret 8 Ret Ret 8 1
17 ルドヴィコ・スカルフィオッティ 6 DNS 1
- クリス・エイモン DNS Ret Ret 7 7 Ret DNS Ret 0
- ハップ・シャープ Ret 7 0
- ピーター・ブローカー 7 0
- モーリス・トランティニアン Ret 8 9 0
- マイク・ヘイルウッド 8 10 0
- トニー・セッテンバー 8 Ret Ret Ret DNQ 0
- ジョン・ラヴ 9 0
- ベルナール・コローム DNQ 10 0
- フィル・ヒル Ret Ret NC 11 Ret Ret 0
- マステン・グレゴリー Ret 11 Ret Ret Ret 0
- モイセス・ソラーナ 11 0
- ダグ・セリュリエ 11 0
- ボブ・アンダーソン 12 12 0
- トレヴァー・ブロクダイク 12 0
- ジョン・キャンベル=ジョーンズ 13 0
- マイク・スペンス 13 0
- ブラウッシュ・ニーマン 14 0
- ジャンカルロ・バゲッティ Ret Ret 15 Ret Ret 0
- ウィリー・メレス Ret Ret Ret 0
- イアン・バージェス Ret Ret 0
- ペドロ・ロドリゲス Ret Ret 0
- イアン・ラビー Ret DNQ DNQ 0
- ルシアン・ビアンキ Ret 0
- マリオ・カブラル Ret DNS 0
- ロジャー・ワード Ret 0
- ピーター・デ・クラーク Ret 0
- サム・ティングル Ret 0
- アーニー・ピータース Ret 0
- デヴィッド・プロフェット Ret 0
- アンドレ・ピレット DNQ DNQ 0
- ティム・パーネル DNQ 0
- クルト・クーンケ DNQ 0
- ロベルト・リッピ DNQ 0
- エルネスト・ブランビラ DNQ 0
- フランク・ダッチナル DNQ 0
順位 ドライバー MON
BEL
NED
FRA
GBR
GER
ITA
USA
MEX
RSA
ポイント[3]
結果
金色 勝者
銀色 2位
銅色 3位
ポイント獲得
完走
完走扱い(全周回数の90%以上走行)
規定周回数不足(NC)
リタイア(Ret)
予選不通過(DNQ)
予備予選不通過(DNPQ)
失格(DSQ)
スタートせず(DNS)
レース中止(C)
水色 プラクティスのみ(PO)
金曜日テストドライバー(TD)
2003年以降
空欄 プラクティス出走せず(DNP)
除外 (EX)
到着せず (DNA)
欠場 (WD)
  • 斜体:ファステストラップ (1ポイントが与えられた。同タイムのドライバーがいた場合平等に割り当てられた。)
  • 太字ポールポジション

‡ ヒルは押し駆けを行いペナルティとしてポイントは与えられなかった。[4]

1963年のコンストラクターズランキング

ポイントは1位から順に6位まで 9-6-4-3-2-1 が与えられた。ベスト6戦がポイントランキングに数えられた。各コンストラクターとも最上位の車両にポイントが与えられた。

順位 マニファクチャラー MON
BEL
NED
FRA
GBR
GER
ITA
USA
MEX
RSA
ポイント[3]
1 ロータス-クライマックス 6 1 1 1 1 2 1 3 1 1 54 (74)
2 BRM 1 4 5 10 3 3 2 1 3 3 36 (45)
3 ブラバム-クライマックス Ret 3 2 4 Ret 7 5 4 2 2 28 (30)
4 フェラーリ 4 Ret 3 Ret 2 1 Ret 5 Ret 5 26
5 クーパー-クライマックス 3 2 11 2 9 6 3 8 5 4 25 (26)
6 BRP-BRM Ret 4 9 Ret 4 WD WD 6
7 ポルシェ 6 9 10 4 DNQ 6 10 10 5
8 ロータス-BRM Ret Ret 7 6 6 5 8 10 7 DNS 4
- ローラ-クライマックス Ret Ret Ret 7 7 Ret 10 Ret Ret 0
- ステブロ-フォード 7 0
- シロッコ-BRM WD 8 WD Ret Ret Ret DNQ 0
- ATS WD Ret Ret WD WD WD 11 Ret Ret 0
- LDS-アルファロメオ 11 0
- クーパー-マセラティ DNQ 12 0
- ロータス-フォード 14 0
- ギルビー-BRM Ret DNQ DNQ 0
- アルファロメオ Ret 0
- ロータス-ボルクヴァルト DNQ 0
- デ・トマソ-フェラーリ DNQ 0
順位 マニファクチャラー MON
BEL
NED
FRA
GBR
GER
ITA
USA
MEX
RSA
ポイント
  • 太字はカウントされたポイント

ノンタイトル戦結果

# レース サーキット 開催日 優勝者 コンストラクター レポート
1 IV ロンバンク・トロフィー スネッタートン 3月30日 グラハム・ヒル BRM 詳細
2 XXIII ポーグランプリ ポー 4月15日 ジム・クラーク ロータス-クライマックス 詳細
3 XI グローヴァー・トロフィー グッドウッド 4月15日 イネス・アイルランド ロータス-BRM 詳細
4 IV グラン・プリモ・チッタ・ディ・イモラ イモラ 4月21日 ジム・クラーク ロータス-クライマックス 詳細
5 XIV グラン・プリモ・ディ・シラクサ シラクサ 4月25日 ジョー・シフェール ロータス-BRM 詳細
6 XIX BARC アインツリー 200 アインツリー 4月27日 グラハム・ヒル BRM 詳細
7 XVI BRDC インターナショナル・トロフィー シルバーストン 5月11日 ジム・クラーク ロータス-クライマックス 詳細
8 XV グラン・プリモ・ディ・ローマ バレルンガ 5月19日 ボブ・アンダーソン ローラ-クライマックス 詳細
9 III ソリチューダレンネン ソリチューダリンク 7月28日 ジャック・ブラバム ブラバム-クライマックス 詳細
10 XII カノンロペット カールスコーガ 8月11日 ジム・クラーク ロータス-クライマックス 詳細
11 III メディトレニアングランプリ エンナ・ペルグーサ 8月18日 ジョン・サーティース フェラーリ 詳細
12 I オーストリアグランプリ ツェルトベク 9月1日 ジャック・ブラバム ブラバム-クライマックス 詳細
13 X インターナショナル・ゴールドカップ オールトン・パーク 8月21日 ジム・クラーク ロータス-クライマックス 詳細
14 ランドグランプリ キャラミ 12月14日 ジョン・サーティース フェラーリ 詳細

  1. ^ FIA Yearbook, 1974 page 119
  2. ^ FIA Yearbook, 1974 page 121
  3. ^ a b c ベスト6戦がポイントランキングに数えられた。ポイントは有効ポイント、括弧内は総獲得ポイント。
  4. ^ 1963 FIA World Championship”. Formula One Administration Ltd. 2010年5月8日閲覧。



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