航空軍事用語辞典++ |
【03式地対空誘導弾】
日本の陸上自衛隊に配備されていたMIM-23(ホーク)の後継として、日本で開発された中距離地対空ミサイル。通称、中SAM。
自衛隊ではホークに改良を加えて能力向上を図ってきたが、開発国のアメリカでは既に使用されておらず部品の供給も滞る状況となってきた。これに伴い後継品の検討を行った結果、ホークの更新に適した次世代対空ミサイルがないとされ独自開発となった。
1996年からミサイルの開発が始まり、発射器、管制装置、通信機器など6のフェーズに渡って開発が進められ2003年に制式化された。
開発に当たって、
- 同時多目標対処能力
- 対低空目標能力の向上
- 対巡航ミサイル能力の向上
- ECCM能力の向上
- 対処時間の短縮
- 機動性の向上
- 見通し外射撃能力
- 整備性の向上
- 補給性の向上
- 省人化
- 低コスト化
などが目標とされた。
システムは、発射器、レーダー装置、射撃管制装置、対空戦闘指揮装置に分けられ、それぞれが自走可能となっておりホークに比べて展開・撤収に要する時間が短縮され、また対レーダーミサイルから守るためのデコイシステムもあると言われており、生残性が向上した。
レーダーはアクティブ・フェイズドアレイで、捜索・追尾・誘導をこれひとつでこなすことができ、他のレーダーやシステムから情報の提供を受け、またこちらから提供する事によって広範囲かつ対妨害性に優れた性能を有し、ECCM能力や見通し外射撃能力、同時多目標対処能力などが向上した。
発射器はトレーラーに搭載した6連装のキャニスター式となっており、整備性、補給性共に向上した。射撃時にはこれを垂直に立てるようになっており、市街地や森林などでもトレーラを停めるスペースさえあれば射撃することが可能となっている。