鹿鳴館_(戯曲)とは? わかりやすく解説

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鹿鳴館 (戯曲)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/26 13:53 UTC 版)

鹿鳴館』(ろくめいかん)は、三島由紀夫戯曲。全4幕から成る。三島の代表作の一つで、繰り返し上演され続けている人気の高い演目である[1]。明治19年の天長節鹿鳴館で催された大夜会を舞台に、政治、陰謀と愛憎の渦の中で翻弄される男女・親子の悲劇をドラマチックに描いた物語。修辞に富んだ詩的で高揚感のある台詞まわしと緻密な構成で、華やかな様式美の大芝居が楽しめる作品である[1][2]。三島は自作について、〈この芝居はいはば、私のはじめて書いた「俳優芸術のための作品」である〉と記している[3]


注釈

  1. ^ ヴィクトル・ユーゴーの『ルクレツィア・ボルジア』は、先夫との間にもうけた子と、現在の夫の間で苦悩するルクレツィアの物語である。ルクレツィアが最後に、自分を実の母とは知らないその子に殺されてしまう戯曲である。「ああ、おまえは私を殺す……私はおまえの母ですよ」という台詞で幕が閉じられる[9]
  2. ^ a b 幹事であった朝日放送は、放送当時はTBSJNN)系列であった。  

出典

  1. ^ a b c d 「舞台の多彩な魅力――『鹿鳴館』の成功」(松本 2010, pp. 86–89)
  2. ^ a b c 有元伸子「緊密に構成された絢爛たる大芝居」(太陽 2010, pp. 68–69)
  3. ^ a b c d 「『鹿鳴館』について」(毎日新聞〈大阪〉 1956年12月4日号)。三島 1984, pp. 354–355、29巻 2003, pp. 334–335
  4. ^ 井上隆史「作品目録」(42巻 2005, pp. 377–462)
  5. ^ 山中剛史「上演作品目録」(42巻 2005, pp. 731–858)
  6. ^ 山中剛史「著書目録――目次」(42巻 2005, pp. 540–561)
  7. ^ 久保田裕子「三島由紀夫翻訳書目」(事典 2000, pp. 695–729)
  8. ^ a b 「美しき鹿鳴館時代――再演『鹿鳴館』について」(新派プログラム 1962年11月)。三島 1984, pp. 357–359、32巻 2003, pp. 137–138
  9. ^ a b 「III 死の栄光――『鏡子の家』から『英霊の聲』へ 二つの事件――脅迫と告訴」(村松 1990, p. 316)
  10. ^ 今村忠純「『鹿鳴館』についてのメモ」(国文学解釈と鑑賞 1992年9月号)。太陽 2010, p. 68
  11. ^ 今村忠純「鹿鳴館【研究】」(事典 2000, pp. 414–416)
  12. ^ 「戯曲を書きたがる小説書きのノート」(日本演劇 1949年10月号)。27巻 2003, pp. 222–229
  13. ^ 「第一部 評伝 三島由紀夫――第三章 問題性の高い作家 『鹿鳴館』」(佐藤 2006, pp. 91–92)
  14. ^ 「『鹿鳴館』について」(文学座プログラム 1956年11月)。三島 1984, pp. 352–353、29巻 2003, pp. 326–327
  15. ^ 冉小嬌 2012
  16. ^ 「年譜 昭和31年11月27日」(42巻 2005, pp. 203–204)
  17. ^ 舞台劇 鹿鳴館”. テレビドラマデータベース. 2023年9月28日閲覧。
  18. ^ 鹿鳴館 前後編”. テレビドラマデータベース. 2023年9月28日閲覧。
  19. ^ NHKクロニクル | NHKアーカイブス”. NHKオンライン. 2023年9月28日閲覧。
  20. ^ 鹿鳴館”. テレビドラマデータベース. 2023年9月28日閲覧。
  21. ^ 鹿鳴館 Rokumeikan(新聞ラテ欄表記…鹿鳴館~華麗に踊る貴婦人達の大舞踏会!社交界の陰に咲く夫婦愛、親子愛…涙と感動の結末へ!!三島由紀夫の名作を完全映像化)”. テレビドラマデータベース. 2023年9月28日閲覧。
  22. ^ 樋口尚文「80年代「異業種映画」の栄光と挫折」『1980年代の映画には僕たちの青春がある』キネマ旬報社、2016年、188ページ
  23. ^ 山中剛史「三島映画略説――雑誌、新聞記事から」(研究2 2006, pp. 39–43)
  24. ^ 『完本 市川崑の映画たち』、2015年11月発行、市川崑・森遊机、洋泉社、P342~343



「鹿鳴館 (戯曲)」の例文・使い方・用例・文例

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