魚類の類結節症菌とは? わかりやすく解説

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魚類の類結節症菌 [Pasteurella piscicida]

 結節症は"パスツレラ症"ともよばれる魚病一つで、1969年西日本各地養殖ブリ幼魚大きな被害与えその後全国的に流行して毎年相当な被害報告されている。この病気かかった臓器はっきりした小白点が現れ、それが病原菌集落結節様の病巣であることからこの病名になった
この魚病ブリのほかにカンパチマサバマアジカワハギウマズラハギイシダイクロダイマダイにも発生し欧米ではスズキ科のホワイトパーチ、ストライプドバスのほかに大西洋メンハーデン、ボラサケ科魚類など広く淡水・海水魚発生している。とくに日本では梅雨期に水温20超える頃や大雨海水塩分濃度下がった場合に、ブリカンパチ幼魚多く発生する
その症状きわめて急速に進み体表にはほとんど病状みられないが、脾臓腎臓には例外なく多数小白点(約1mm、繊維組織)がでて死亡する予防対策としてワクチンが有効であるがまだ検討すべき点が多い。治療には抗生物質(クロラムフェニコールテトラサイクリンアンピシリン)が有効であるが、サルファ剤無効である。
類結節症日本初め分離され魚病細菌で、現在はパスツレラ属分類されているが異論もあり、まだ国際的な細菌鑑別・分類書には記載されていない。この細菌偏性病原菌とされ、グラム陰性通性嫌気性運動しない桿菌(0.6-1.2×0.8-2.6μm)であるが、条件によって球状や長桿菌になる多形性である。また、色素もなく芽胞つくらない。その発育は25-30、pH7.5-8.0、塩分2-3%が最適である。一般にこの細菌はホワイトパーチ由来以外は魚種違って血清型に差はない。また、タンパク質デンプン分解せず、赤血球溶かす溶血性条件によって差があるが、リン脂質分解する溶血毒素報告されている。そのほかに強い細胞毒性もあり、これらが病原性関係する考えられている。




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