高次脳機能障害
脳が部分的に損傷を受け、脳機能に何らかの障害が生じている状態。
高次脳機能障害は、一般的には脳の損傷によって引き起こされる認知障害と定義される。記憶障害や失語症、遂行機能障害といった障害が含まれ、発する症状は脳が損傷を受けた部分によって異なる。
高次脳機能障害は、脳梗塞、くも膜下出血、頭部外傷による頭部へのダメージなどにより生じ、後遺症として残ることが多い。外見からは罹患していることを判断しにくく、周囲の理解を得にくいという困難もある。
関連サイト:
高次脳機能障害とは - 高次脳機能障害情報・支援センター
とうきょう高次脳機能障害インフォメーション - 東京都心身障害者福祉センター
こうじ‐のうきのうしょうがい〔カウジナウキノウシヤウガイ〕【高次脳機能障害】
高次脳機能障害
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/04/10 08:19 UTC 版)
高次脳機能障害(こうじのうきのうしょうがい)とは、主に脳の損傷によって起こされる様々な神経心理学的障害である。主として病理学的な観点よりも厚生労働省による行政上の疾患区分[1][2]として導入された概念であり、異なった原因による複数の疾患が含まれる。それぞれの症状や治療について、詳しくは脳血管障害といった病理学的な観点から論じられる。
- ^ 厚生労働省 (2002年4月10日). “高次脳機能障害支援モデル事業 中間報告書について”. 2015年3月14日閲覧。
- ^ 弁護士法人 林哲朗法律事務所. “高次脳機能障害 認定システム確立の歴史”. 2015年3月14日閲覧。
- ^ 正洋, 大橋 (2002). “一般用語になりつつある高次脳機能障害”. 失語症研究 (日本失語症学会 (現 日本高次脳機能障害学会) 22 (3): 194–199. doi:10.2496/apr.22.194 .
- ^ 平岡 崇 (2021). “高次脳機能障害という用語の解釈とその適用” (英語). Japanese Journal of Comprehensive Rehabilitation Science (回復期リハビリテーション病棟協会) 12 (0): 1–3. doi:10.11336/jjcrs.12.1. ISSN 2185-5323 .
- ^ 山田規畝子『それでも脳は学習する』講談社、p.1
- ^ a b “「高次脳機能障害診断基準」”. 国立障害者リハビリテーションセンター. 2021年8月10日閲覧。
- ^ a b 橋本圭司「教育講演 高次脳機能障害リハビリテーション —診断・治療・支援のコツ—」『The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine』第47巻第12号、公益社団法人 日本リハビリテーション医学会、2010年12月18日、856-861頁、doi:10.2490/jjrmc.47.856、2021年8月10日閲覧。
- ^ 山口研一郎 2017, p. 4-5 より抜粋.
- ^ a b 日本認知・行動療法学会 編 『認知行動療法事典』丸善出版、2019年、376-377頁。
- 1 高次脳機能障害とは
- 2 高次脳機能障害の概要
- 3 診断
- 4 治療
- 5 外部リンク
高次脳機能障害
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 04:19 UTC 版)
失語や失認をはじめとした多彩な高次機能障害が出現することがある。半側空間無視(空間のうち左右どちらかが意識からはずれてしまう)が多くみられる。これは大脳劣位半球頭頂葉でみられるものだが、右利きの人間の95%は劣位半球が右にあることから、ほとんどは「右利きで左片麻痺」の患者にみられる症状であると言える。逆に失語は優位半球の障害でみられるもので、「右利きで右麻痺」の患者にみられることが多い。
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高次脳機能障害
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/27 21:15 UTC 版)
詳細は「高次脳機能障害」を参照 実体二元論においては、思考、判断、言語機能といった高次の精神機能は、物質的な脳ではなく、非物理的な精神によってになわれるとした。これはデカルトが述べた、精神を持たない人間、の話を見てみると分かるが、デカルトは精神を持たない人間は、ごく単純な反応しか返すことが出来ず、様々な場面での適切な振る舞い(礼儀作法など)は行えないだろう、と考えていた。つまり人間の持つ様々な高次機能は、非物理的な精神が一手に引き受けている、という捉え方をしていた。 しかし神経科学や医療現場で、様々な臨床例が集まり始めるにつれ、人間の高次機能に対するそうした単純な考え方は、徐々に維持するのが難しくなっていった。それは人間の持つ様々な高次機能が、選択的に破壊されることが分かってきたからである。例えば、耳は聞こえ、言葉を口にすることも出来るのに、人の話を理解することが出来なくなる事例や(ウェルニッケ失語:ウェルニッケ野を中心とする領域の損傷で引き起こされる)、また古いことは覚えているのに、新しいことを覚える能力が失われる例(前向性健忘:海馬を中心とする側頭葉内側部の損傷で引き起こされる)など、脳の部分部分の障害が、人間の持つ高次機能の一部だけを選択的に失わせていくような例が、多数調べられ、情報として蓄積されてきた。脳機能局在論なども参照のこと。
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