飛行機やロケットの無重力実験
飛行機を利用した無重力状態は、宇宙飛行士の訓練にも使われる
地上でものを上から落としたときと同じように、飛行機を使って無重力状態をつくることができます。飛行機を急上昇させて、その途中でエンジンを止めると、飛行機はなおも上昇を続け、放物線(ほうぶつせん)を描いて急降下します。飛行機がエンジンを止め放物線を描いて飛行しているあいだは、重力に身をまかせたままの運動をしているので、無重力状態となります。飛行機の飛行高度などによってもちがいますが、この方法で約25秒程度の無重力状態をつくることができます。実際には、この方法でいろいろな実験が試みられており、宇宙飛行士の無重力訓練もこの方法でおこなわれています。
ロケットでつくる無重力状態で宇宙実験の基礎研究
ロケットを使って同じように飛行すると、無重力状態の時間はもっと長くなります。打ち上げられたロケットは、高度200kmから300kmに達する放物線軌道を描いて飛行し、地上あるいは海上にもどります。この方法では、無重力状態は数分間になります。これを利用していろいろな国で小型ロケットにより、宇宙実験のための基礎研究などをおこなっています。日本でも、無重力実験用小型ロケット(TR-IA)を使用して6分間ぐらいの無重力をつくり、さまざまな実験をおこなっています。
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