靴屋の親爺とは? わかりやすく解説

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靴屋の親爺〈原田直次郎筆 一八八六年/油絵 麻布〉

主名称: 靴屋の親爺〈原田直次郎筆 一八八六年/油絵 麻布
指定番号 1991
枝番 0
指定年月日 2002.06.26(平成14.06.26)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 絵画
ト書
員数 1面
時代区分 明治
年代
検索年代
解説文:  原田直次郎一八三-九九)は、明治十五年(一八八二)に高橋由一の天絵学舎入門し油彩技法学んだ。同十七ドイツ留学、ガブリエル・マックスに師事し、ミュンヘン・アカデミーでも技法指導受けて西洋油絵技法習得した。同二十年帰国翌年画塾鍾美館を開設して後進の指導にあたる一方、同二十二年には明治美術会創立参加している。帰国においては本格的な西洋画移植志し構想画の大作「騎竜観音」(一八九〇年、護国寺)を制作し一大論議呼んだ。さらに大きな業績嘱望されながら病魔襲われ未完のまま夭逝した。日本洋画の上では黒田清輝帰国直前にあたり日本洋画方向性模索していた時期であっただけに、その短命惜しまれる
 本図左前方から斜め向き中年の男の胸像描いている。現在の画面右端を男の左肩半ばまでとし、下端は胸のすぐ下辺りまでとしているが、木枠折り曲げられ布地上に絵が連続しており、当初もう一回大き画面だったことが知られる
 男は振り向くように顔を正面向けているが、照明左方から当てられているため、顔の半ばを影としている。陰影コントラスト強く劇的な効果上げている。男は頭頂まで禿げあがり、彫りの深い面貌に髭を生やし、胸をはだけた様とあいまって精悍な印象与える。白色の上衣に灰色吊りズボン、暗茶色前掛け掛けており、丸めた手ぬぐい胸元挟み込んでいる。青灰色背景とし、画面左下方に「NAOJIRO HARADA 1886」とサインする
 作者二三歳、留学中作品で、小品ではあるが非常に完成度が高い技法的にも正統的油絵技法手堅く踏まえた本格的な作画過程経ていることが報告されている。この時期日本人洋画家技術水準を示す点で貴重であり、質の高さにおいて習作の域を超えているという意味で彼の代表作というに憚らない
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