静岡鉄道300形電車
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静岡鉄道300形電車(しずおかてつどう300がたでんしゃ)は、かつて静岡鉄道(静鉄)に在籍した通勤形電車である。静鉄形電車と呼ばれる車両類の中では最も優れた設備を持っていた。静鉄で初となるカルダン駆動方式を採用した。後年、全車が福井鉄道に譲渡され、同社300形として2006年(平成18年)まで在籍した。
注釈
- ^ a b 端子電圧300V時定格出力100kW
- ^ ただし本系列も電動発電機(MG)や空気圧縮機(CP)を含めた主要機器をクモハ300形に集中搭載しており、機能上はクモハ300形のみの単独走行も可能であった。
- ^ クモハ107 - 110の片運転台車。
- ^ 100形の2,700mmに対し、本系列では2,660mmと40mm縮小された。
- ^ 縮小されたタイプの正面窓は350形で後年まで見ることができた。
- ^ ワンマン化改造に際して後方確認のために全車バックミラーを装備したが、その視界確保のために行われている。なお、同一形状の前面を持つ350系に対しては同改造は施工されなかった。
- ^ 急行運用に際しては、種別板受けに表示板で差し込む形で列車種別表示を行っていた。
- ^ 同設備は本系列の他、クモハ100形107 - 110にも装備されており、これら編成が優先的に急行運用に就いていた。
- ^ この塗装は当時の静岡鉄道の路線バスの塗装と同一であった。
- ^ 橋梁などの施設にかかる重量負担軽減のためであった。なお、後述冷房化に伴い補助電源として静止形インバータ(SIV)が搭載されたが、同様の理由から旧クハに搭載されている。
- ^ 入線当初は両端部の客用扉と台車との位置関係から中央扉にのみ同ステップが設置されていたが、後年運転席直後の客用扉にもステップが追加された。本系列が当初急行・準急運用に限定的に使用されていたのは、福井市内併用軌道区間において中央扉のみでの客扱いとなることから運賃収受が困難であったという理由による。
- ^ 併用軌道区間の列車検知にパンタグラフによる接触方式を採っていたため、従来車と位置を揃える必要があったためである。
- ^ 東芝製RPU221N型。東急8000系等で使用されているものと同一機種であった。
- ^ 扉間の窓が3枚であるのに対し、ボックスシートは3脚設置されたため窓配置とシートピッチが一致していなかった。
- ^ 北陸地方においては富山地方鉄道に次いで二社目の冷房車投入例であった。
- ^ 先頭部の塗り分けが静鉄当時とは若干異なっていた。
- ^ これは静鉄長沼工場で新製された車両全てに共通する弱点であった。
出典
- ^ 武田忠雄 小林隆雄「静岡鉄道」、『鉄道ピクトリアル』431号(1984年4月)、鉄道図書刊行会 pp. 143
- 1 静岡鉄道300形電車とは
- 2 静岡鉄道300形電車の概要
- 3 概要
- 4 その後の経緯
- 5 脚注
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