長野県吉田川西遺跡土壙出土品
主名称: | 長野県吉田川西遺跡土壙出土品 |
指定番号: | 462 |
枝番: | 00 |
指定年月日: | 1990.06.29(平成2.06.29) |
国宝重文区分: | 重要文化財 |
部門・種別: | 考古資料 |
ト書: | |
員数: | 一括 |
時代区分: | 平安 |
年代: | |
検索年代: | |
解説文: | 吉田川西遺跡は長野県塩尻市に所在する。松本盆地の東南部、木曽谷を源とする奈良井【ならい】川と筑摩山地を源とする田川によって開析【かいせき】された東西幅約三〇〇メートルの北向き舌状【ぜつじよう】台地上に存在する。昭和五十九・六十年度に中央自動車道長野線建設に先立つ発掘調査が行われ、その結果、本遺跡は古代から近世へと継続する集落跡【しゆうらくあと】であることが判明した。本遺品はそのうちの平安時代を中心とした集落域の外方にある土壙(SK一二八)内より供献【きようけん】した状態で一括出土したもので、緑釉碗【りよくゆうわん】二口、緑釉皿四枚、緑釉耳皿【みみざら】一枚、灰釉広口瓶【かいゆうひろくちへい】一口、瑞花双鳥八稜鏡【ずいかそうちようはちりようきよう】一面、土師器(杯一四・碗三)一七箇をその内容とする。緑釉資料のまとまりをもった出土例は、これまで群馬県山王廃寺【さんのうはいじ】出土品(昭和四十一年重文指定)を典型とした寺院祭祀の一端を示すものとされていた。本例は各緑釉とも山王廃寺のそれと同様の趣をもったものであると同時に、墓壙【ぼこう】への供献の組み合わせ関係も明確な出土例で、貴重な存在といえる。また、製作は釉の色調、成形技法、胎土【たいど】の特徴等より美濃窯の系統に属すると考えられ、需給の関係をみるうえにも興味深い内容を含んでいる。本遺品は土壙の性格と考え合わせ、墓の副葬品と認められる代表的な遺例であり、平安時代の鉛釉陶器【えんゆうとうき】の実態を知るうえで欠かすことのできないものである。 |
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