鈴鹿川とは?

すずかがわ -がは 【鈴鹿川】 ◇

鈴鹿山脈南部付近水源とし,三重県北部をほぼ東流して四日市市南端伊勢湾に注ぐ川。歌枕として多く古歌に詠まれている。

鈴鹿川

人と町をつなぐ街道せせらぎ
鈴鹿川は、三重県関町滋賀県土山町甲賀町の境にある高畑山にその源を発し、幾つも渓流合わせながら、関町山間の地を離れ以降安楽川合わせ亀山市鈴鹿市中心東北流下し、鈴鹿市地先河口より5kmの地点鈴鹿川派川分派したのち、内部川合わせ伊勢湾に注いでいる流域面積323km2幹川流路延長38kmの河川です。

一大工業地帯四日市コンビナートの工業用水を担っている鈴鹿川
一大工業地帯四日市コンビナート工業用水担っている鈴鹿川

河川概要
水系鈴鹿川水系
河川鈴鹿川
幹川流路延長38km
流域面積323km2
流域内人11万人
流域関係都県三重県

鈴鹿川流域図
○拡大図
1.鈴鹿川の歴史
"鈴鹿川は、河川沿いに街道発達し、流域関所跡や宿場町面影を残しつつ、下流部に日本屈指の石油コンビナート地帯あわせもつ川です。鈴鹿川は急峻地形を有し土砂流出が多い砂河川であり、江戸時代より上流では現在でいう砂防工事が、下流では築堤が行われてきました。築堤工事においては右岸側が神戸城下であったことから左岸堤の強化が許されず、女人堤防なる話も伝えられています。"

 
四日市コンビナート
四日市コンビナート
鈴鹿川は、流域関所跡や宿場町面影を残しながら日本屈指の石油コンビナート群をも併せ持つ川です。
鈴鹿川の名前は、大海王子(後の天武天皇)が東国への旅の途中洪水難渋しているところに駅路鈴をつけた鹿が現れ、その背に乗って川を渡ったという伝説から来たと言われています。
鈴鹿川は、伊勢湾西部伊勢平野北寄りに位置しており、三重県鈴鹿郡高畑山に源を発し、内部川など大小支川合流して伊勢湾に注ぐ長さ38kmの河川です。
川は山地から平野にでて扇状地形を有し、中流部はその緩やかな地形利用してお茶栽培が盛んです。下流部は水田として利用されてきましたが、近年では都市化進んできています。また、河口部はその地形良港利用して、四日市市中心とした石油コンビナート群が形成され日本屈指の工業地帯となっています。
古来より鈴鹿川沿いには東海道大和街道など近江大和方面への重要な交通路として利用されており、関町には古代三関一つである「鈴鹿の関」がおかれていました。本川沿いに旧街道が通るこの地域特徴反映して石薬師・野村一里塚東西追分けといった近世に至る交通要所としての史跡や、石薬師・庄野亀山・関・坂下の旧宿場町忍ばせる町並みが今も残っています。
「鈴鹿川、八十渡りて誰ゆゑか、夜越に越えむ妻もあらなくに」と万葉集にも詠われているように、鈴鹿川は数多くの瀬を形成する砂河川です。
上流部は山腹荒廃著しく土砂流出多くそのため河道安定せず下流部ではたびたび洪水による氾濫繰り返し流域住民多く試練苦痛与えてきました。このため江戸時代より人々は、上流部では崩壊地に石堤設けるなど現在でいう砂防工事を、下流部では築堤工事を行ってきました。
しかし、右岸側が神戸城下であったことにから左岸堤の強化が許されず、このためこの地域では女人堤防*1なる話が伝えられています。
また、鈴鹿川の中・下流においては古くから水田耕作が営われ、多くかんがい用水施設がつくられてきました。しかし、昔から鈴鹿川は砂河川であるため川の水伏流水化し、農業用水確保には苦労してきました。そのため用水河床を掘ったり、伏樋形態取水施設やこの地方特有のマンボ*2と呼ばれる暗渠式の潅漑施設等が工夫されてきました。


*1 女人堤防
女人堤防(鈴鹿市)
女人堤防鈴鹿市
殿様は、堤防造る下流にある自分の城が危険になると考え堤防を造った者は打ち首処す」と定めました。
しかし大変困っていた村人達は相談の上稼ぎ手ある男達が殺されないよう女達堤防造ることにしました。
こっそり行う暗夜工事は、完成まで6年もかかりました。その話は殿様の耳にも入りましたが、家老身をもって諫めおかげで打ち首を免れ、むしろ褒美頂き功績称えられることになりました。だからこの堤防は「女人堤防」と呼ばれているのです。


*2 マンボ
鈴鹿川流域広がる扇状地では、川が低いところを流れているため、を得ることが困難でした。そこにを引き、水田を営むためにマンボ生まれました。地下トンネルを掘り、伏流水や、わき出す地下水集め地表誘導し、かんがい等に利用する横井戸状の取水施設をこう呼びました。
2.地域の中の鈴鹿川
"鈴鹿川の上流部は鈴鹿国定公園指定され、豊かな渓谷美を背景キャンプ場などがあり四季通じて賑わい見せています。下流部の河川敷にはサッカー野球場サイクリングロード等が整備され多く市民利用され憩いの場となっています。また、夏には花火大会なども行われます。"

鈴鹿川の上流域鈴鹿国定公園指定されていて、内部川上流宮妻峡御幣川上流の小岐須渓谷安楽川上流石水渓等は、渓谷美を背景キャンプ場施設整備され、四季通じて行楽賑わい見せています。
また、猿田彦大社総本社といわれる椿大神社のほとりを流れ鍋川上流には椿渓谷があり、キャンプ場としても親しまれています。
定五郎橋附近(鈴鹿市)
五郎附近鈴鹿市
その他、夏には納涼花火大会関町の鈴鹿川河川敷行われ多くの人でにぎわいます。
本川下流部では内部川合流点付近中心に両岸発達した比較的広い高水敷利用して野球場サッカー場などが整備された鈴鹿川緑地設けられ、中流部では定五郎から庄野にかけて野球場サッカー場テニスコートなどが整備された鈴鹿川河川緑地があり、休日などは多く市民利用されています。また、この鈴鹿川河川緑地起点として、サイクリングロード下流高岡付近まで整備されています。
これら2つの緑地サイクリングロードのほかにも、各所小規模運動広場見られたり、採草地として利用されています。
新大正橋付近(楠町)
新大付近楠町
また、支川高水敷は、堤外民地が残されており、大半農耕地として利用されています。
3.鈴鹿川の自然環境
"鈴鹿川流域は、その大半人工林占め自然植生見られるのは標高の高い地域神社林等に限られています。流域内には特別天然記念物であるニホンカモシカ生息するとともに、キリヤマミドリシジミ、ムカシトンボなどの昆虫生息しています。また、河口付近はシギ・チドリ類の渡来地となっています。"

鈴鹿川水系は、地勢急峻で、上流部は山間をぬって渓谷刻み亀山市市街地あたりから段丘状の平地開けてきます。中流部から下流部を北側・南側に分けてみると、北側は鈴鹿山麓から発する扇状台地波状重なり、その間を支川流れます。これに対し南側は海岸に至るまで沖積平野開け、そのほとんどが水田利用されています。
上流部の地質花崗岩主体であり、特に安楽川内部川源流付近美し渓谷となっています。しかし、風化による土砂流出多く、砂河川傾向があり表面流れ水量乏しくなっています。流域の年平均降水量は1,800mm程度ですが、上流山間部では2,000mmを越えています。
御在所山(菰野町)
御在所山菰野町
鈴鹿川流域植生帯は暖帯林から温帯林に属しますが、大半人工林占め自然植生見られるのは山間標高が高い地域丘陵地神社林・丘の斜面に限られています。
本川生態系を見ると、鳥類では河口付近にシギ・チドリ類の渡来地があり、中流部ではコアジサシ生息見られるほかブッポウソウ・コノハズク等も生息しています。
石水渓(亀山市)
石水渓亀山市
魚類では全域渡りアユ・オイカワ・ヨシノボリが生息し、下流部ではウグイ・ボラ・スズキ等、中流部ではタモロコ・ボウズハゼ等、上流部にかけてはアマゴ・カワムツ等が見られます。また、伊勢湾に注ぐ河川のみに見られ、国指定天然記念物であるネコギギ生息も知られていますが、近年ほとんど見られなくなってしまいました。
ほ乳類では国指定特別天然記念物ニホンカモシカが特に有名で、当流域では、内部川鍋川御幣川等の源流域の山地生息しています。
このほかにも、ニホンザル・キツネ・シカ等のほ乳類、モリアオガエル・ヒダサンショウウオ等の両生類三重県指定天然記念物であるキリシマミドリシジミやムカシトンボ・ムカシヤンマの昆虫類生息しています。
4.鈴鹿川の主な災害

発生発生原因被災市町村被害状況
S28,9,25台風13号四日市市死者行方不明者 1名
負傷者 290
被災家屋 約2,100
S34,8,14台風7号鈴鹿市被災家屋 約2,000
S34,9,26伊勢湾台風四日市市
亀山市
楠町
死者行方不明者 115
負傷者 10
被災家屋 約18,000
S49,7,25低気圧亀山市死者行方不明者 1名
負傷者 12
被災家屋 約3,400
S63,8,16台風1113四日市市被災家屋 約50

(注:この情報2008年2月現在のものです)

鈴鹿川

読み方:スズカガワ(suzukagawa)

所在 三重県

水系 鈴鹿川水系

等級 1級


鈴鹿川

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/06/06 16:15 UTC 版)

鈴鹿川(すずかがわ)は、三重県北部を流れる一級水系本流






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