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すずき-みえきち ―みへきち 【鈴木三重吉】
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鈴木三重吉
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2011/09/21 16:08 UTC 版)
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鈴木 三重吉(すずき みえきち、1882年(明治15年)9月29日 - 1936年(昭和11年)6月27日)は、広島県広島市出身の小説家・児童文学者。日本の児童文化運動の父とされる。
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来歴
広島県広島市猿楽町(現、中区大手町)に父悦二、母ふさの三男として生まれる。広島県立広島中学校(現・広島国泰寺高校)から第三高等学校を経て東京帝国大学文科大学英文学科に入学。中学時代から文学に熱中し、映山という筆名で雑誌『少国民』『新声』等へも投稿した。中学2年の時には童話「あほう鳩」などが雑誌『少年倶楽部』に入選している。
大学在籍中には、夏目漱石に自作品「千鳥」を送ったところ、推薦を得て雑誌『ホトトギス』に掲載され、以降漱石門下の一員として中心的な活動をおこなう。大学卒業後、成田中学校・海城中学校・中央大学などで教師を務めるかたわら、長編小説「桑の実」 [1]など数々の作品を執筆して小説家としての評価を上げたが、小説のゆきづまりを自覚し1915年(大正4年)以降小説の筆を折る。娘のために作品を創作したことをきっかけに児童文学作品を手掛けるようになった。
1918年(大正7年)、児童文芸誌『赤い鳥』を創刊、文壇の著名作家 [2]に執筆を依頼。芥川龍之介「蜘蛛の糸」や有島武郎「一房の葡萄」などの童話、北原白秋らの童謡、小山内薫、久保田万太郎らの児童劇など大正期児童文学関係の名作が本誌から誕生し、教訓色に塗り潰されていた従来の児童読み物が、芸術的にも高められていく気運を作り出した。1936年(昭和11年)に三重吉が肺癌で亡くなるまでの足かけ18年(196冊)刊行を続け、最盛期には発行部数3万部を超えたと言われる。しかも学校や地方の村の青年会などで買われたものが回し読みされたという。この間、坪田譲治、新美南吉 [3]ら童話作家、巽聖歌ら童謡作家、成田為三、草川信ら童謡作曲家、清水良雄らの童画家も世に出した。また紙面に児童の投稿欄も設けられ三重吉や白秋、山本鼎が選評にあたり児童尊重の教育運動が高まっていた教育界に大きな反響を起こした。
三重吉の没とともに『赤い鳥』は廃刊となるが、13回忌にあたる1948年(昭和23年)から「鈴木三重吉賞」が創設され、現在も全国の子供の優秀な作文や詩に賞が贈られている。
古事記を子供にもわかりやすいよう物語風に現代語化して『赤い鳥』に連載した「古事記物語」 [4]の作者としても知られる。
里見弴の随筆によると、里見が泉鏡花を、直接の師匠ではないからというので「泉さん」と呼んでいたところ、酒に酔った三重吉から凄い勢いで叱責されたとあり、酒癖の悪い人物だったらしい。また小島政二郎『眼中の人』に、代作の実態や、三重吉の酒癖の悪さは描かれている。一晩に酒一升を平らげるほどの酒豪で、酔うと手が付けられず灰皿が飛び交うような大喧嘩に発展する事もしばしばであった。酒の諍いが元で「赤い鳥」創刊当時からの仲間であった北原白秋とも1933年以降絶縁状態になった。[5]
- ^ 長編小説。1913年7月25日から11月15日に『国民新聞』に発表。翌年1月、春陽堂刊。
- ^ 運動の当初の賛同者には泉鏡花、小山内薫、徳田秋声、高浜虚子、野上豊一郎、野上弥生子、小宮豊隆、有島生馬、芥川龍之介、北原白秋、島崎藤村、森鴎外、森田草平の他数十名、1年後には小川未明、谷崎潤一郎、久米正雄、久保田万太郎、有島武郎、秋田雨雀、西條八十、佐藤春夫、菊池寛、三木露風、山田耕筰、成田為三、近衛秀麿らも加わっている。しかし代作が多く、実際に執筆した作家として井伏鱒二、内田百閒、宇野浩二、宇野千代、上司小剣、小島政二郎、豊島与志雄、中村星湖、林芙美子、広津和郎、室生犀星らがいた。特に小島の代作が多い。
- ^ 「ごんぎつね」は新美南吉が18歳の時の作品であり、このような後世に活躍する若手を発掘した功績は大きい。「ごんぎつね」は投稿記録(全集に所収)らしきノートが残っており、『赤い鳥』掲載のものと比較すると、後者の方が実は教訓的になっている。
- ^ 田中千晶「鈴木三重吉が見た『古事記』」(日本文学協会「日本文学」2007年2月号)は「大正九年の発刊以来、昭和、平成を通じて数度にわたり刊行、増刷(中略)、長期間にわたって販売されつづけた作品」「口語訳として児童にも大人にも広範囲に受容された著名な作品である。」としている。
- ^ 読売新聞2010年10月3日(日曜版)2頁閲覧。
- 1 鈴木三重吉の概要
- 2 著書
固有名詞の分類
鈴木三重吉に関連した本
- 鈴木三重吉童話集 (岩波文庫) 岩波書店
- 桑の実 (岩波文庫) 鈴木 三重吉 岩波書店
- 新版 古事記物語 (角川ソフィア文庫) 鈴木 三重吉 角川書店
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