釧路湿原国立公園とは?

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くしろしつげん こくりつこうえん -こくりつこうゑん 【釧路湿原国立公園】 ◇


釧路湿原国立公園

写真:湿原の縁を走るSL
湿原の縁を走るSL

地図

丘陵木々あでやかな錦を織り、傾いた秋の日を受けて鮮烈燃え立っている。丘陵重なり彼方に見え阿寒連山は青くみ、茫々広がる湿原アシの穂は、一面銀色大波となってうねる。タンチョウ声が響き遠く隊列を組んだオオハクチョウが、白い光点となって行く。がすべてを包み多く生命長い眠りにつく直前壮麗な中にさびしさ秘めて、湿原が輝く。

タンチョウのすむ湿原

写真:タンチョウ
タンチョウ

釧路湿原保全するために昭和62年指定された湿原中心国立公園である。

釧路湿原形成には2万年近い歴史があるが、現在のような形になったのは約3,000年前と考えられている。湿原の約80%は低層湿原で、中間湿原高層湿原限られた部分わずかにあるにすぎない。従って、植生大部分がアシ・スゲ類からなり、これが釧路湿原景観特徴づけている。また、湿原東側には、かつてここが海だった時代名残として、塘路(とうろ)湖、シラルトロ沼達古武(たっこぶ)湖という、3つの海跡湖がある。

稲作できない寒冷気候条件と、たびたび氾濫する釧路川裡(せつり)川などの河川が、釧路湿原明治以降開拓から守ってきたのである太平洋戦争後、国はサロベツ原野とともに釧路湿原をも排水干拓して農耕地として活用する構想持ち調査を進めた。しかし、いろいろな事情から大規模開発着手されないまま、サロベツ原野続いて湿原主要部公園指定への道が開けのである

湿原生育する植物は約200種あり、中には、クシロハナシノブのように釧路の名を持つものもある。

動物ではタンチョウ主要な繁殖地の一つである。一度国内から絶滅したと思われたタンチョウが、大正13年再発見されたのも釧路湿原であった。辛うじて生き残っていたその小群は、わずか2030羽にすぎなかったが、その後の手厚い保護策が奏功して、個体数は順調に回復してきた。

そのほかキタサンショウウオ、イイジマルリボシヤンマ、エゾカオジロトンボは、日本ではここでしか知られていない釧路川にはかつてイトウ数多く生息し、また、シシャモ産卵のために遡上していた。しかし近年資源量はともに大幅減少してしまった。

湿原の探勝

写真:細岡展望台からの落日
細岡展望台からの落日

釧路湿原概観するのは、JR釧網(せんもう本線列車乗ることによっても可能である。細岡から塘路経て茅沼(かやぬま)のあたり、列車湿原東側の縁を、地形沿って丹念屈曲しながら、あるところでは湿原に敷かれた築堤渡って進む。季節によっては、車窓からタンチョウオオハクチョウを見ることもできる。

湿原周辺台地には、東側細岡西側北斗展望台があり、釧路湿原を見渡すことができる。湿原内部探勝には、釧路阿寒湖を結ぶ国道沿いの温根内(おんねない)ビジターセンターに、延長2kmほどの木道併設されている。達古武湖にも木道があり、また、釧路川カヌー探勝することもできる。

写真:カヌーで下る釧路川
カヌーで下る釧路川

展望台から望む湿原は、広大アシスゲ類の草原と、周辺部や湿原各所点在するハンノキ、その間を縫って奔放蛇行しながら流れ河川印象に残る。東側から見れば、低くうねる丘陵彼方に阿寒山々も望むことができ、落日風景日本ではほかに比類がない。しかし、これまでの湿原周辺部の開発により、湿原減少土砂流入による乾燥化など急激な変化現れており、多様な主体連携して自然再生事業取り組んでいる。また、釧路市北斗釧路湿原野生生物保護センターが置かれ、展示などが公開されている。

ラムサール条約

湿地保全するための多国間条約。はじめ水鳥の生息地保全目的としていたが、現在は、水田なども含め広く湿地全体保全目的とする。日本昭和55年加盟、現在釧路湿原尾瀬など33ヵ所(H20年.3月現在)を登録している。

登録により、国にはその湿地保護責務が生じるが、保護のためには、自然公園法鳥獣保護法文化財保護法など、国内法体系適用することが必要である。ラムサールは、条約採択された会議開催イラン地名

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釧路湿原国立公園

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/12/30 05:40 UTC 版)

釧路湿原国立公園(くしろしつげんこくりつこうえん)は、北海道にある国立公園




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  1. ^ a b 1987年(昭和62年)7月31日環境庁告示第29号「国立公園に関する件」
  2. ^ a b 基礎情報”. 環境省. 2015年12月21日閲覧。
  3. ^ 国立公園利用者数(公園、年次別) (PDF)”. 環境省. 2015年12月21日閲覧。
  4. ^ 管理計画書 2006, p. 1.
  5. ^ 釧路湿原 - 文化遺産オンライン(文化庁
  6. ^ 釧路湿原 (PDF)”. 環境省. 2015年12月21日閲覧。
  7. ^ 釧路湿原国立公園の歩み”. 釧路湿原国立公園連絡協議会. 2015年12月21日閲覧。
  8. ^ 釧路国際ウェットランドセンター”. 2015年12月21日閲覧。
  9. ^ 国立公園集団施設地区 (PDF)”. 環境省 (2015年). 2015年12月21日閲覧。
  10. ^ 国立公園集団施設地区等利用者数 (PDF)”. 環境省. 2015年12月21日閲覧。
  11. ^ a b c 国立公園内ビジターセンター等利用者数 (PDF)”. 環境省 (2013年). 2015年12月21日閲覧。


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