重力波望遠鏡
じゅうりょくは‐ぼうえんきょう〔ヂユウリヨクハバウヱンキヤウ〕【重力波望遠鏡】
重力波検出器
重力波望遠鏡
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/26 09:00 UTC 版)
詳細は「重力波検出器」を参照 超巨大ブラックホールや中性子星のような非常に重い天体が回転・衝突する時、重力波が発生すると考えられており、実際に連星パルサーの周期の変動などによって間接的に観測されている。この重力波の直接検出を試みる装置を重力波望遠鏡と呼ぶことがある。重力波望遠鏡には干渉計型と共振型がある。干渉計型ではレーザー光を使用するマイケルソン干渉計を使用する。共振型ではウェーバー・バーのように推定される重力波の周波数と共振する固有周波数を有する共振体が使用される。 1960年代にアメリカのウェーバーが巨大なアルミニウム円筒の伸縮を精密に観測して重力波を検出しようと試みたのが始まりで、現在ではレーザー干渉計によって空間のわずかな歪みを観測するなどの方法で重力波を直接キャッチしようという試みが世界各地でなされている。代表的な観測装置としてアメリカの LIGO や日本の国立天文台の TAMA300、ドイツのGEO600 などがある。2016年2月には、LIGOグループによってブラックホール連星からの重力波をはじめて捉えることに成功したと発表された。 宇宙空間に設置する計画も進められており、2015年12月3日にLISA パスファインダーがヴェガロケットでリサジュー軌道に打ち上げられた。
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