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部長刑事

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/05/28 05:22 UTC 版)

(アーバンポリス から転送)

部長刑事
ジャンル ドラマ
放送国 日本の旗 日本
制作局 大阪テレビ放送朝日放送
プロデューサー 主なスタッフ参照
出演者 主な出演者参照
連続アクチュアルドラマ・部長刑事
放送時間 土曜日19時30分〜20時
放送期間 1958年9月6日〜1990年2月3日
新・部長刑事 アーバンポリス24
放送時間 土曜日19時30分〜20時
放送期間 1990年2月10日〜2001年3月31日
部長刑事シリーズ・シンマイ。
放送時間 土曜日18時30分〜19時
放送期間 2001年4月7日〜10月20日
部長刑事シリーズ・警部補マリコ
放送時間 土曜日18時30分〜19時
放送期間 2001年10月27日〜2002年3月30日
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部長刑事(ぶちょうけいじ)は1958年9月6日から2002年3月30日にかけて大阪テレビ→朝日放送大阪テレビ(1959年3月7日以降)→朝日放送1959年6月6日以降)で放送された関西ローカル刑事ドラマシリーズである。

目次

タイトルの意味

タイトルの「部長刑事」とは階級巡査部長刑事警察官の俗称であり、警視庁及び道府県警察本部刑事部のトップである「刑事部長(階級は警視正警視長警視監のいずれか)」と混同されがちだが全く異なる。

番組概要

時代によって趣向を変えつつも、地元の大阪市内を舞台に、事件よりもむしろ人間に重点を置いて、警察官の日々の姿を描く事に、一貫してこだわり続けた。

番組は一貫して毎週土曜日に放送(19:30〜20:00。2001年度だけ18:30〜19:00に移動。但し土曜日にプロ野球中継など当該時間帯を跨ぐ全国ネット特番がある場合、当日の時間枠が18:00〜18:30に移動。のち、当日の移動枠が17時台に移る)。スポンサーは大阪ガスによる単独提供だった[1]。放送開始当初はモノクロ放送で、1970年10月24日放送『親衛隊の女達』より、カラー放送に替わった。

関西ローカルの番組でありながら、土曜19時台というゴールデンタイムの枠を40年以上に亘り堅守してきた。だがそのために、後年キー局などとの間で様々な弊害をも生み出してきた。

ドラマの製作に当たっては、一時期を除き、大阪府警察本部が「応援」という形で協力を行った。

『連続アクチュアルドラマ・部長刑事』時代

最初のシリーズである「連続アクチュアルドラマ・部長刑事」は、関西を中心に活躍する俳優タレントが出演、毎回原則として1話完結(作品によっては複数週をまたぐものもあった)で大阪の庶民的な観点から様々な事件の犯人などの人間模様を描き続けた。オープニングのタイトルバックには、かつて大阪府警察本部刑事部捜査第一課で「浪速のコロンボ」とまで呼ばれた名刑事、森川覚一(1975年3月定年退官)の眼光鋭い目が使われていた。

放送開始当初から1965年頃までは生放送で製作されていた。当然やり直しはきかず、入念にリハーサルを行ったにも関わらず本番で台詞を忘れるタレントが続出した。特に初代部長刑事の中村栄二はよく台詞を飛ばし、タバコを吸ってごまかしていた。また、カメラに映らない椅子の後ろや柱に書き込んでおいた台詞(カンニングペーパー)をスタッフに消されて、当てにしていたタレントが台詞に詰まって慌てたり、死体役が瞬きするなど、本番中のハプニングは頻繁に発生していたようである。

筒井康隆が脚本を書いた回が2回ある。

  • もうひとつの動機(第1100回、1979年11月24日放送)
  • 刑事たちのロンド(第1300回、1983年9月24日放送)

これらの脚本はそれぞれ、放送後に『SFアドベンチャー』に掲載され、さらに筒井の戯曲集『筒井康隆劇場 ジーザス・クライスト・トリックスター』(1982年新潮社)、『筒井康隆劇場 スイート・ホームズ探偵』(1989年新潮社)に収録された。

この他に、年1回シナリオコンクールが開催され、最優秀作品には賞金50万円と、ドラマ化の権利が与えられた。1984年以降は主役の部長刑事を二人に増やし、所属班も二つに分けて回毎にローテーションで出演させるという『特別機動捜査隊』で見せた手法が用いられた。こうした歴史のもと、番組は30年1600回以上という連続ドラマとしては前人未到の記録を打ち立てた。

『新・部長刑事 アーバンポリス24』時代

「大阪の庶民的な観点から、事件に関わる人々の人間模様を描く」という体裁は、平成に入った1989年4月から2001年3月まで続いた「新・部長刑事 アーバンポリス24」にも踏襲された。主人公となる部長刑事に篠田三郎、勝野洋、小野寺昭、京本政樹といった、全国メジャーの俳優を起用したのが、大きな特徴である。

「アーバンポリス24」では、重厚な作風を重視していた事や、事件の複雑化で1話30分で事件が解決出来ない事から、1話2週完結のストーリーが多かった。そのため、前編の放送では「後編につづく」のテロップ表記をし、後編の放送で主役の刑事が前編でのあらすじをナレーションで紹介し、「前回のあらすじ」のテロップを表記した。また、当時忙しかった出演者とスタッフのスケジュール確保やマンネリ化防止も兼ねていた事も理由に含まれる。

また「アーバンポリス24」では、舞台を「大阪府警察本部特捜部」という架空の部署とし、主人公の部長刑事は東京の警視庁から赴任した(もしくは人材交流によって派遣された)という設定となった。従って台詞については大阪弁にこだわる必要がなくなったが、その反面劇中では、部長刑事が標準語なのに対し彼を除いた登場人物全員(家族を含む)が皆大阪弁、といった状況も生まれた。

この辺りの軌道修正がなされたのが、リニューアルとして出演者の総入れ替えを行った時である。「特捜部」の設定こそ変わらないが、従前の「戸上班」から「出海班」に舞台は変わり、主人公は大阪府警察の南警察署からの異動、ゆえに大阪弁を使うという設定になった。この時の主人公を演じた京本は当地出身(大阪府高槻市)ではあったが、ドラマの中で大阪弁を使ったのは、この作品が初めてだったという。

しかし、視聴率が10%前後と安定していたとはいえ、ゴールデンには全国ネット番組を放送する関係上、編成上の苦労が絶えなかった(#部長刑事放送に伴う影響を参照)。またキー局であったテレビ朝日から、番組打ち切りの要請もあったという。

外伝2作

2001年4月から、時間帯を18:30からのスタートに変更し、内容も、これまでの庶民的な刑事ドラマから一新する。この時から「部長刑事シリーズ」という名称が公式に使われ始めた。

『シンマイ。』

2001年度上半期(4月から10月中旬まで)に放送された「部長刑事シリーズ・シンマイ。」は、若手女優・木内晶子を主演に起用し、文字通り史上初めて、部長刑事を主人公としない作品となった。またシリーズで唯一、大阪府警察本部の「応援」から離れた作品でもある。さらにストーリーも1話完結ではなく、続きものの体裁をとった。

警察学校の研修で、大阪府警刑事部特捜班に配属された19歳の女性巡査が、困難に遭いながらも人間として成長していく姿を描いた。ストーリーの序盤で死んだ主人公の兄をゴーストとして登場させたり、また準主役の刑事の離婚等、警察官のマイナスイメージになりえる部分も劇中で描かれるなど、「応援」ゆえの制約が取れた分、様々な意味で幅を広げようとした。

『警部補マリコ』

2001年度下半期(10月下旬から2002年3月まで)には、 宮崎美子主演による、シリーズ最初にして最後の女性刑事(かつ、部長ではない刑事)を主人公とした「部長刑事シリーズ・警部補マリコ」が放送された。こちらは舞台が実在する生活安全部に移り、母親の役目を果たしつつ、日常に根ざした事件を解決していく警部補の姿を描いた。前作で一旦途絶えた大阪府警察本部の「応援」が復活し、1話完結に戻るなど、従前の「部長刑事」のスタイルへの原点回帰が目立った。

シリーズの終焉

マンネリ化が出ていたり、先述の様に社会や事件が複雑化して30分で1話完結しがたくなった事や、テレビ朝日製作の全国ネットの放送の受け入れ等で編成上に問題が生じていた事から、最終的には、視聴率が低迷した事もあり(特に1997年以降は10%を下回ることが多くなっていた)、大阪ガスがスポンサーを降板。「警部補マリコ」放送中の2001年12月、シリーズ自体の打ち切りが発表された。こうして2002年3月、「警部補マリコ」の最終回をもって「部長刑事シリーズ」は終了、43年7ヶ月(およそ44年)の歴史にピリオドが打たれた。

放送回数は、部長刑事・部長刑事シリーズを合わせると2159回にもなる。


  1. ^ 阪神・淡路大震災発生以降の数ヶ月間は、本震・余震時に止まったマイコンメーターの復帰方法や被災地域におけるガスの復旧見込みなど、必要な告知を流した以外は公共広告機構(現:ACジャパン)のCMに差し替えていたが、番組自体は引き続き提供していた(1995年4月29日放送分よりスポンサーに復帰)。
  2. ^ 後の相原部長刑事役。この際に朝日放送は京本に、次期の部長刑事役のオファーを出したという(「朝日放送の50年Ⅱ・番組おもしろ史」より)。
  3. ^ 「警部補マリコ」の最終回が放送された2002年3月30日の夕方に、60分にわたり放送。
  4. ^ 「私の中にいる他人!」(出海班編・第79話)







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