那須翔とは? わかりやすく解説

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那須翔

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/03 17:07 UTC 版)

なす しょう
那須 翔
生誕 (1924-09-19) 1924年9月19日
宮城県仙台市[1]
死没 (2014-06-25) 2014年6月25日(89歳没)
東京都
死因 老衰[1]
国籍 日本
出身校 東京大学法学部
肩書き 第7代 東京電力社長
任期 1984年6月 - 1993年6月
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那須 翔(なす しょう、1924年9月19日 - 2014年6月25日)は第7代東京電力社長(1984年6月 - 1993年6月)。元会長(1993年6月 - 1999年5月)。

来歴

1924年大正13年)、宮城県仙台市出身。父は病理学者東北帝国大学教授を務めた那須省三郎。旧制仙台第二中学校旧制第二高等学校を経て1948年東京大学法学部政治学科卒業、関東配電(東京電力の前身)入社[2]。総務畑を歩み、木川田一隆平岩外四に仕え[3]、平岩が同社社長時には黒子として政官との調整に立ち回った[1]

1984年、平岩の後任として社長就任。顧客サービスの意識改革を促し[3]1986年には戦後から一貫して上がり続けていた電気料金の引き下げを断行[1]。「家庭用時間帯別料金制度」を試験導入するなどの実績を残した。その後は会長や相談役を歴任したが、2002年原発データ改竄事件を受け、当時の南直哉社長らとともに引責辞任した。

なお、会長在任時には、日本サッカー界との連関を深めた。この動きとして、1997年Jヴィレッジ開設や、1998年FC東京設立に関わり[3]2002年のサッカーWCでは日本組織委員会(JAWOC)の会長を務めていた[1]

2014年6月25日午前2時49分、東京都内の病院にて老衰のため死去した[4]。89歳没[4]

人物

戦後復員し大学に戻るも何もなく暗い時代。そんなかで少しでも電気の灯をともしたいというロマンから関東配電に入社した[5]

座右の銘は「和して同せず」。阪神ファンで特に川藤幸三のファンだった。趣味は薔薇の栽培[2]

発言録

  • 「原子力に対する議論が広がっているが、(原子力の)必要性と安全性について理解を得る努力が肝要」[5]
  • 「将来のエネルギーに不安を持つ人が日本では五割にも満たない。これは電気を売るだけで、こうした問題提起をしてこなかった電力会社にも責任がある」[6]
  • 「電力業界ばかりどうして悪者扱いされるんですかね……」[7]
  • 「会社と地域が共感を持てる関係を築こう」[8]

その他役職

脚注

  1. ^ a b c d e f g h 東電元社長・那須翔氏が死去 89歳、仙台市出身 河北新報 (2014年7月1日)
  2. ^ a b “東京電力社長那須翔氏”. 日経産業新聞: p. 18. (1986年12月26日) 
  3. ^ a b c 【評伝】那須翔氏・元東電社長 電力経営に意識改革促す Sankei Biz (2014年7月1日)
  4. ^ a b “那須翔氏が死去 元東京電力社長”. 日本経済新聞. (2014年6月30日). https://r.nikkei.com/article/DGXNASDG30036_Q4A630C1000000/ 2014年6月30日閲覧。 
  5. ^ a b “平成元年度入社式 好況さ中、表情さまざま”. 読売新聞: p. 6. (1989年4月4日) 
  6. ^ “[サロン]電気の大切さ知って 東京電力社長・那須 翔さん”. 読売新聞: p. 9. (1989年11月7日) 
  7. ^ “[サロン]環境問題前向きに 東京電力の那須翔さん”. 読売新聞: p. 9. (1990年11月6日) 
  8. ^ “91入社式の社長訓示 国際的な視野、柔軟性、社会的責任、自己研鑽求める”. 読売新聞: p. 9. (1991年4月2日) 
  9. ^ 歴代会長日本アラブ首長国連邦協会
先代
中山善郎
日本アラブ首長国連邦協会会長
第3代:1996年 - 2004年
次代
荒木浩
先代
関本忠弘
経済団体連合会評議員会議長
第12代:1999年 - 2002年
次代
森下洋一



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