しんか‐しゅぎ〔シンクワ‐〕【進化主義】
進化主義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/21 07:40 UTC 版)
進化主義(しんかしゅぎ、evolutionism)は、世界中の未開社会の情報を網羅すれば、人類の文化がどのように進化したかを描くことができるとする考え方のことである。
- ^ JJ バッハオーフェン『母権論―古代世界の女性支配に関する研究 その宗教的および法的本質』岡道男, 河上倫逸訳、みすず書房、1991年。
- ^ E.B.Taylor (2007) [1871]. Primitive culture: researches into the development of mythology,philosophy, religion, art, and custom.. Kessinger Pub Co. pp. 1. ISBN 142863830X
翻訳:E.B.タイラー『原始文化』比屋根安定訳、誠信書房、1962年。 - ^ L.H.モーガン『古代社会』青山道夫訳、岩波書店〈岩波文庫〉。
- 1 進化主義とは
- 2 進化主義の概要
進化主義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/12/06 05:35 UTC 版)
ハーバート・スペンサーらによる社会進化論(進化を進歩と混同したもの。)の強い影響を受けて、19世紀後半にイギリスやアメリカで隆盛した人類学におけるアプローチであり、そこでは適者生存・優勝劣敗の思想が打ち出されている。代表的な人類学者としては、エドワード・タイラーらがいる。自由主義的な要素が濃い反面、帝国主義や人種差別の正当化に用いられる要素も含んでいる。 スペンサーの著作および社会進化論は加藤弘之らによって紹介され、明治初年以降の日本の社会思想全般に大きな影響を与えた。当時の日本で石器時代研究が人類学教室のなかでおこなわれたり、縄文時代の文化を「先住民族の文化」とみなしたことにも、社会進化論的発想の強い影響がみてとれる。 進化主義的な人類学および民族学はまた、人類の文化に共通する現象として進化をとらえ、人類が基本的心性においては同一であるという点に注意を向けさせる側面があった。
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進化主義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/09 10:20 UTC 版)
文化という概念がほぼ確立した19世紀には、文化や社会がどのように進化していくかという社会文化的進化の理論も同時に構築されつつあった。当時は文化は遅れた状態から進化するものであり、その進化の仕方は全ての文化において同一であると考えられていた。この理論を単系進化と呼ぶ。こうして成立した社会進化論は当時のヨーロッパの自文化中心主義と容易に結びつき、ヨーロッパの文化こそが最も進んだものであり、そのほかの文化は進化の先端たるヨーロッパ文化にいまだたどり着いていないという考え方が主流となった。この理論は、他文化に属する人類を全くの他者ではなく、文化が異なるだけでともかくも同じ「人類」とみなすようになったという点でそれ以前に比べ改善が見られたものの、植民地主義と強く結びつき、こうした遅れた地域を指導し、文化的に発展させ近代化させるということが帝国の役割であるという独善的な考えが強く押し出されるようになった。このような観点から、野蛮・未開とされた人間を動物園の動物のように見せる人間動物園が流行した。また、この理論に従い、各分野で文化の発展図式が構築された。 後にフランツ・ボアズが文化相対主義の立場から猛烈に批判し、単一発展史観は現在では論じられることはなくなった。
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