通勤形車両とは? わかりやすく解説

通勤形車両 (鉄道)

(通勤形車両 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/17 13:38 UTC 版)

通勤形車両(つうきんがたしゃりょう)とは、通勤通学者を主な乗客と想定し、近距離列車のうち大量輸送に最適化された接客設備と走行性能を有する鉄道車両を指す用語である。


注釈

  1. ^ 優等列車はその性質上、速達性と快適性が追求されるため、基本的に専用の車両が使用される[1]
  2. ^ 国鉄の現場では「一般形客車」「在来形客車」と呼称され、鉄道ファンにも浸透していたが、岡田誠一は旧型客車が製造された時代の規程では存在しない正式な呼称ではないことを言及している[8][9]
  3. ^ それらは車内こそオールロングシートに改造されたものの、和田岬線用に改造された車両を除いては扉の増設や拡幅などは一切行われなかった。
  4. ^ 国鉄末期に地方に導入された近郊形はいわゆる3扉セミクロスシート車のみならず急行形車両から改造した車両も多く、一部ロングシートに改造されてはいたものの2扉・デッキつきという通勤輸送に不向きな車体構造で、ラッシュ時の遅延の原因となることから通勤形車両が導入されるきっかけとなった。
  5. ^ なお、近鉄では特急形車両と団体用車両を除く車両(料金不要列車に充当される車両)は一般車両にカテゴライズしている。
  6. ^ JR以外では、西武鉄道501系から3000系まで30年近く20m車体の3ドア車を導入し続けた例がある。
  7. ^ 京王6000系・東武20000系の5扉車はその後、扉枚数を減らす(京王:5→4扉、東武5→3扉)改造を行い運用されている。
  8. ^ 大型扉ゆえ夏は冷気が逃げ出し、冬は寒風が吹き込んでしまう問題点があり、緩急接続特急ロマンスカーの通過待ちで長時間停車のある小田急では不評であった。
  9. ^ なお、日比谷線は2017年から20m車(東京メトロ13000系東武70000系)を導入しており、2020年3月までに全列車が20m車7両編成に更新された。
  10. ^ 当時の大手私鉄の新鋭通勤形車では、すでにステンレス車体アルミ車体回生ブレーキが当たり前となっていた。
  11. ^ これは連結面間の値で、車体のみは19.3mと一般的な20m車の19.5mに比べ短い。これは急曲線に対応して隣接する車両との間隔を広く取っているためで、名古屋市交3000系も同寸。
  12. ^ 一方名古屋市交3000系は、アコモデーションはごく一般的な通勤車のそれであったが、軽量なセミステンレス車体にトンネル内の温度上昇を抑える回生ブレーキ付き電機子チョッパ制御という、最新地下鉄用車両として真っ当な設計であった。
  13. ^ 2014年に横浜金沢プロパティーズに社名変更し、2016年10月1日に東京急行電鉄に吸収合併され解散。
  14. ^ 2011年11月9日に新東急車輛で設立し、2012年4月1日に鉄道車両製造事業を継承。翌4月2日に現社名に変更。
  15. ^ 基本編成のうち、11両中6両をロングシート車で占めていた。

出典

  1. ^ PHP研究所 梅原淳『雑学3分間ビジュアル図解シリーズ 特急列車のすべて』p. 78
  2. ^ a b 電気車研究会鉄道ピクトリアル』No.889 p.49
  3. ^ 鉄道ジャーナル社『鉄道ジャーナル』No.346 p.17
  4. ^ 鉄道ジャーナル社『鉄道ジャーナル』No.399 p.49
  5. ^ ネコ・パブリッシング『JR全車輌ハンドブック2009』 p.15
  6. ^ JTBパブリッシング 石井幸孝『キハ47物語』 p.36 - 37
  7. ^ a b c 電気車研究会『鉄道ピクトリアル』No.844 p.49
  8. ^ ネコ・パブリッシング『Rail Magazine』No.336 p.9
  9. ^ JTBパブリッシング 岡田誠一『国鉄鋼製客車I』 p.239
  10. ^ 電気車研究会『鉄道ピクトリアル』No. 757 p.10
  11. ^ 誠文堂新光社 岡田直明・谷雅夫『新版 国鉄客車・貨車ガイドブック』 p.28、p.48
  12. ^ 日本交通公社『国鉄車両一覧』p 202
  13. ^ 成山堂書店 佐藤芳彦『世界の通勤電車ガイド』p.109
  14. ^ データで見るJR西日本 - 西日本旅客鉄道 p.117
  15. ^ 交友社『鉄道ファン』No.468 p.8
  16. ^ 鉄道ジャーナル社『鉄道ジャーナル』No.399 p.50
  17. ^ 交通新聞社鉄道ダイヤ情報』No.306 p.12
  18. ^ PHP研究所『名古屋鉄道のひみつ』p.120
  19. ^ 6000系 - 名古屋鉄道
  20. ^ 交通新聞社鉄道ダイヤ情報』No.354 p.38
  21. ^ 3000形 - 西日本鉄道
  22. ^ 近畿日本鉄道|鉄路の名優 5800系
  23. ^ 40000系 - 西武鉄道
  24. ^ 交通新聞社『鉄道ダイヤ情報』No.295 p. 29-30
  25. ^ JR東日本:車両図鑑>在来線 107系
  26. ^ a b JR東日本:車両図鑑>在来線 701系
  27. ^ a b JR東日本:車両図鑑>在来線 E127系
  28. ^ ネコ・パブリッシング『公式パンフレットに見る 国鉄名車輛』p.158
  29. ^ 電気車研究会『鉄道ピクトリアル』No.883 p.60
  30. ^ 733系電車の増備と快速エアポートへの投入について (PDF) - 北海道旅客鉄道
  31. ^ 快速エアポート(721系・733系)|車両の紹介|JR北海道 列車ガイド - 北海道旅客鉄道
  32. ^ ネコ・パブリッシング『レイル・マガジン』No.162 p.103
  33. ^ レイル・マガジン』(ネコ・パブリッシング)No.117 p.99
  34. ^ 鉄道ファン』(交友社)No.441 p.31 特集「近郊形電車進化論」
  35. ^ 『鉄道ピクトリアル 新車年鑑2000年版』(電気車研究会)
  36. ^ a b 『レイル・マガジン』(ネコ・パブリッシング)No.141 p.59 :表題では近郊形、本文では一般形と記載。
  37. ^ 鉄道ファン』(交友社)No.441 p.32 特集「近郊形電車進化論」
  38. ^ イカロス出版『普通列車年鑑 2013-2014』p.57
  39. ^ 鉄道ジャーナル』(鉄道ジャーナル社)No.344 p.87
  40. ^ JR東日本:車両図鑑>在来線 E217系
  41. ^ JR東日本の通勤電車の開発経緯 (PDF) - 東日本旅客鉄道
  42. ^ 交友社『鉄道ファン』No.510 p.22
  43. ^ JR東日本:車両図鑑>在来線 E231系
  44. ^ 鉄道ジャーナル社『鉄道ジャーナル』No.492 p. 38:JR東日本運輸車両部の菊池隆寛が「E233系一般形直流電車」と記載。
  45. ^ ネコ・パブリッシング「レイル・マガジン」No.282 p.50:JR東日本運輸車両部(車両開発)在来線車両グループの畑弘敏が「一般形直流電車」と記載。
  46. ^ 交友社「鉄道ファン」2007年3月号新車ガイド「JR東日本E233系一般形直流電車」8-12頁記事。
  47. ^ 中央快速線及び青梅・五日市線に新型電車を導入! - 東日本旅客鉄道
  48. ^ 通勤形車両の新造計画について - 東日本旅客鉄道
  49. ^ JR東日本要覧p.27
  50. ^ 交友社『鉄道ファン』No.651 p.92 水谷恵介(JR東日本鉄道事業本部運輸車両部車両技術センター)では「一般形直流電車」と記載。
  51. ^ 新型通勤電車(E235系)の量産先行車新造について (PDF) – 東日本旅客鉄道



通勤形車両

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/23 19:13 UTC 版)

三鷹車両センター」の記事における「通勤形車両」の解説

72系電車 中央線快速当時急行電車)が101系全て置き換えられた後も中央東線用にクハ79形・モハ72850番台通称「山ゲタ」が残りスカ色に塗られ70系と混結して使用された。 101系電車 中央線快速用の車両非冷房車のみ)が配置されていた。103系冷房車置き換えられ1978年までに南武線などに転出した103系電車 中央線快速用の80両が1978年から1981年まで、地下鉄東西線乗り入れ用の1000番台1200番台1970年から2003年まで配置されていた。1000番台1989年松戸電車区から転入301系電車 103系同様の地下鉄東西線乗り入れ車両1966年から2003年まで配置されていた。 201系電車 1979年中央線快速用の試作車900番台10両が投入され1981年には量産車80両が追加投入された。1986年3月ダイヤ改正配置車両中央線快速用から中央・総武緩行線用に変更された(中野電車区から転入した)。民営化後2001年まで緩行線用の車両在籍し青梅線五日市線および京葉線用として豊田電車区京葉電車区それぞれ転属した。 また、東中野駅列車追突事故復旧車であるクハ201-32005年12月まで保留車として在籍した205系電車 1989年から2001年まで配置されていた。 1989年新製車2編成20両は前述東中野駅列車追突事故による車両補充として本来は埼京線用だった車両急遽配置したもので、1990年1996年に1編成ずつ川越電車区転属した。 1993年中央線快速転出した201系20両の穴埋め増発分として京浜東北線浦和電車区)と南武線中原電車区)から転入してきた30両は、2001年まで209系500番台およびE231系による車種統一のため、京葉線武蔵野線南武支線それぞれ転属した。 ステンレス車体に帯が黄色のため地下鉄乗り入れ車両車体色酷似したことから、誤乗防止策として地下鉄東西線乗入れ103系301系帯色黄色黄5号)から水色青22号)に変更された。 209系電車 500番台2003年から2019年まで配置されていた。 2003年習志野電車区廃止に伴い15150両が転入浦和電車区との転出入を経て2017年4月時点では13130両が配置されていた。 2017年11月から2019年6月にかけて、E231系500番台転入に伴い短編成化の上京葉車両センター川越車両センター転出余剰車は廃車された。

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通勤形車両

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 16:01 UTC 版)

小田急電鉄」の記事における「通勤形車両」の解説

5000形初代)5200形一部6両編成は4両化) 9000形初代千代田線乗り入れ車両ローレル賞受賞車両4000形初代)(元釣り掛け車。のちに2400形機器流用2600形(初の大型鋼製車両) 2400形 2220形 2200形(初の高性能車) 2100形 1900形 1800形63系などを改造1600形 1500形帝都電鉄モハ200形小田急デハ1500形/帝都電鉄クハ500形小田急クハ1550形1400形 1300形小田原急行151形大東急小田急1250形) 1200形小田原急行101形121形・131形大東急1200形1100形小田原急行1形大東急小田急1150形5000形・5200形 9000形 4000形初代) 2200形 1400形 1300形 小田原急行1形1100形

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通勤形車両

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東武鉄道」の記事における「通勤形車両」の解説

モハ 3 2 6 01 ↑ ↑ ↑ ↑A B C D E A:特急形同じく車種を表す。 B:特急形同じく系列表わす2019年10月現在、1・2・3・56・7存在する。 C:連結位置を表す。浅草池袋方の先頭車を「1」とする。10固定編成伊勢崎寄居方の先頭車「0」とする。 D:編成長さを表す。10固定編成「0」とする。なお、東上線転属した30000系10固定編成化がなされているが、C・D番号変更されていない。 E:編成番号表わす通常は「01」から始まるが、仕様の違い30番台50番台などに区分される場合がある。10080型は試作要素強かったため、「81ではなく80」が付けられた。

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通勤形車両

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 22:25 UTC 版)

西武池袋線」の記事における「通勤形車両」の解説

40000系0番台50番台) - 自社線内での優等運用ならびに有楽町線副都心線直通列車運行0番台は「S-TRAIN」としても運用

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