岩手開発鉄道日頃市線とは? わかりやすく解説

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岩手開発鉄道日頃市線

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/04 19:23 UTC 版)

日頃市線・赤崎線
赤崎線の赤崎駅付近を走行する石灰石貨物列車。
(2009年1月21日)
基本情報
起点 盛駅
終点 岩手石橋駅(日頃市線)
赤崎駅(赤崎線)
駅数 日頃市線:4駅
赤崎線:2駅
開業 1950年10月21日 (1950-10-21)
全通 1960年6月21日 (1960-06-21)
所有者 岩手開発鉄道
使用車両 岩手開発鉄道#車両を参照
路線諸元
路線距離 11.5
軌間 1,067 mm (3 ft 6 in)
電化方式 非電化
最高速度 50 km/h[1]
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日頃市線(ひころいちせん)は、岩手県大船渡市盛駅から岩手石橋駅に至る岩手開発鉄道鉄道路線である。同じく岩手開発鉄道の路線で盛駅から赤崎駅に至る赤崎線(あかさきせん)についてもここで述べる。

両路線とも貨物線で、実質的には1路線として機能している。大船渡市内陸部にある大船渡鉱山で採掘した石灰石を岩手石橋駅で積み込み、盛駅を経由して同市赤崎町にある赤崎駅まで輸送し、太平洋セメント大船渡工場まで運んでいる。 かつて日頃市線では旅客営業が行われていたが1992年平成4年)に廃止されている。

路線データ

特記無ければ両路線とも同じ。

  • 路線距離(営業キロ):
    • 日頃市線:盛 - 岩手石橋間 9.5 km
    • 赤崎線:盛 - 赤崎間 2.0 km
  • 軌間:1,067 mm
  • 駅数:
    • 日頃市線:4駅(盛駅・岩手石橋駅および途中駅含む)
    • 赤崎線:2駅(盛駅含む)
  • 複線区間:なし(全線単線
  • 電化区間:なし(全線非電化
  • 閉塞方式:自動閉塞式
  • 最高速度:50km/h[1]

運行形態

石灰石輸送貨物列車が岩手石橋 - 赤崎間に運転されている。以前は深夜まで運行されていたが、産出量減少のため2003年(平成15年)頃から平日の日中のみの運行になっており、土曜・日曜は全便運休となっている。

旅客列車は、1992年(平成4年)の旅客営業廃止直前時点で、朝2往復、夕方1往復の計1日3往復が運行され、うち朝の1往復は盛 - 日頃市間の区間運転であった。

歴史

地域振興や林産資源などの輸送のため、大船渡線盛駅から遠野市にある釜石線平倉駅までを結ぶ鉄道として計画された。1941年(昭和16年)に着工したが太平洋戦争中に工事が中断。戦後再開し、1950年(昭和25年)に日頃市線として盛 - 日頃市間が開業した。1957年(昭和27年)にはセメント工場のある赤崎までの赤崎線が開設され、セメント輸送を開始した。その後、日頃市線が長岩鉱山のある岩手石橋まで延伸され、小野田セメント(現在の太平洋セメント)の石灰石輸送を開始した。

日頃市線では開業当初から旅客営業も行っていたが、従業員家族の福利厚生の一環として運賃を安価に設定するなど、収益を期待できるものではなかった。貨物輸送の減少から旅客輸送を行う経営的余裕がなくなり、1992年(平成4年)に廃止された。なお、沿線のほぼ全線にわたって国道107号が並行しており、岩手県交通大船渡営業所路線バスが運行しているため、代替バス路線の設定は行われなかった。

駅一覧

路線名 駅名 営業キロ 接続路線
駅間 累計
赤崎線 赤崎駅 2.0 2.0  
盛駅 - 0.0 三陸鉄道リアス線
日頃市線
長安寺駅 3.3 3.3  
日頃市駅 3.1 6.4  
岩手石橋駅 3.1 9.5  

貨物は赤崎駅・岩手石橋駅でのみ扱っており、それ以外の駅では貨物扱いはなく、実質的には列車行き違いのための信号場として機能している。

廃駅

  • 猪川駅:1992年4月1日廃止、盛駅 - 長安寺間(盛駅起点 2.0 km)。

過去の接続路線

輸送・収支実績

年度 旅客輸送人員(千人) 一日1Km平均通過人員(人) 貨物輸送数量(トン) 鉄道業営業収入(千円) 鉄道業営業費(千円)
1979 104 4,462,606 947,264 820,506
1982 90 121 3,427,391 834,372 793,477
1984 77 101 3,209,871 776,931 684,560
1985 66 82 3,311,396 801,545 667,138
1986 61 77 3,483,266 842,598 601,242
1987 55 68 3,802,288 829,854 613,675
1988 46 57 4,178,736 852,477 617,688
1989 34 37 4,230,042 748,341 558,223
1990 32 37 4,468,178 794,237 597,585
1991 48 50 4,434,518 828,200 635,219
1992 4,462,092 825,188 630,018
1993 4,595,440 850,503 680,375
1994 4,573,442 846,464 690,821
1995 4,491,468 833,635 714,588
1996 4,359,888 811,316 772,809
1997 3,929,618 723,346 745,417
1998 3,366,578 633,452 694,244
1999 2,966,942 565,361 626,658
2000 3,166,468 601,101 626,516
2001 2,813,976 534,619 519,304
2002 2,647,478 494,074 497,633
2003 1,996,956 376,254 367,229
2004 2,117,520 385,726 353,309
  • 民鉄主要統計『年鑑世界の鉄道』朝日新聞社、1983年『年鑑日本の鉄道』鉄道ジャーナル社、1985、1987-2007年

関連項目

脚注





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