国指定文化財等データベース |
讃岐の馬節供
| 名称: | 讃岐の馬節供 |
| ふりがな: | さぬきのうませっく |
| 種別1: | 風俗習慣 |
| 保護団体名: | |
| 選択年月日: | 1996.11.28(平成8.11.28) |
| 都道府県(列記): | |
| 市区町村(列記): | |
| 代表都道府県: | 香川県 |
| 備考: | |
| 解説文: | 我が国では8月1日の八朔には、農耕習俗・贈答習俗など、さまざまな行事が行われてきた。瀬戸内海沿岸の各地では、馬形や人形などを飾る習俗が分布しているが、これはもとは新米で作ったと伝えられ、豊穣を期待する稲作儀礼に源があると考えられている。 なかでも香川県の西讃岐地方では、旧暦8月1日を、ウマゼック(馬節供)・ハッサクゼック(八朔節供)・ハツウマ(初馬)・シシコンマなどと呼び、男児の節供として祝う習俗が伝承されている。 この日、各家では、母方の実家から贈られた、前脚を上げて疾駆する姿のダンゴウマ(団子馬)と武者人形(甲胄飾り等)を床の間に飾り、初男子の祝宴を行う。団子馬は、その後に壊して親戚や近所に配る。人びとは縁起がよいといって、このかけらに醤油をつけて焼いて食べる。特に足の悪い人には馬の脚の部分をあげると喜ばれるともいう。 現在はしんこ屋に注文して作ってもらうことが多いが、なかには近隣の上手な人に頼むこともある。厚板の台上に組んだ針金などの骨と腹部分の桐の木に団子をくっつける。この団子は、粳米の粉8割に2割の糯米の粉を混ぜて水を注いでこねて、こぶし大に丸めて蒸し、臼で搗いたものである。 団子馬の顔は、子どもに似せて作るとされ、たてがみは苧を植え込み、腹には縮緬の飾り布を巻き、紅白の縮緬の手網をつける。男親が団子馬に色を塗り、陽根を作って取りつける。女親は団子馬の口に轡を装着する。これは女親の言いつけに従うようになるからだという。団子馬の大きさは、1斗の米粉を用いたもので、全高が90㎝ほどになる。大きなものになると、2斗の米粉で作る団子馬もある。また、腹部に団子をつけない場合は、別に鯛型の団子をつくることもある。 『西讃府志【せいさんふし】』(天保10年から嘉永5年に編纂された地誌)に「八月八朔、此の日田実トテ男子ノアル家ニハ、米の粉ノ男子ニテ馬ヲ作リテ飾ル、是猪駒ト云、子生レテ初テナルハ、初馬トテ親シキ人ナト招キ、宴ナド設ケテ祝フモアリ」と記されており、団子馬の製作はこの頃からすでに行われていたものと思われる。 この行事は、生育儀礼にともなう地域的特色の豊かな八朔行事であることから、早急に記録を作成する必要があるものである。 |
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