診療放射線技師とは?

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しんりょう-ほうしゃせんぎし ―れうはうしやせん― 10 【診療放射線技師】

国家試験により免許を受け、医師歯科医師指導監督の下に、診療用の放射線照射撮影を行う者。


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診療放射線技師

読み方シンリョウホウシャセンギシ

概要解説 医療機関治療検査のために放射線照射撮影を行うには、診療放射線技師試験合格し、厚生労働大臣免許を受けなければなりません。現代医療では放射線での診療不可欠なものとなっており、診療放射線技師は高度な専門職として今後需要増加予想されます。 必要な能力資格など 診療放射線技師の受験資格は、大学入学資格のある人が、3年以上の大学短期大学専門学校放射線課程修了していることです。診療放射線技師の大学短大専門学校36ヶ所、入学定員は約1900人です。 関連する職業


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診療放射線技師

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2008/12/04 12:01 UTC 版)

診療放射線技師(しんりょうほうしゃせんぎし、Radiological Technologist)は、病院診療所などの医療機関において放射線を用いた検査・治療を業務とする、国家資格を有する医療職である。

目次

歴史

医療における放射線の利用は、元々医師によって行われていたが、放射線診療技術の高度化に伴い、高いレベルでの専門知識や技術を身につけた専門職として診療放射線技師の職域が形成された。一般に、診療放射線技師以外の医療職も、従来の医師の分野から派生した職域が多く存在する。現在、医師が自らX線撮影やCTなどの検査を実施することは非常に少なくなり、高度な放射線検査の技術を身につけた診療放射線技師が専ら行っている。医療分野においても、細分化・分業化が進んでおり、現代の医療に診療放射線技師は不可欠となっている。

教育

診療放射線技師の学歴に関しては、従来は短期大学もしくは専門学校の出身者が多く見受けられたが、近年では診療放射線技師の高学歴化が顕著となり、四年制大学、さらには大学院出身者が大幅に増加する傾向にある。博士号取得者も増えてきている。

診療放射線技師養成校も、従来は短期大学と専門学校が主流であったが、現在では短期大学のほとんどが四年制大学に移行し、大学が専門学校よりも入学定員数を多く占めるようになったため、診療放射線技師の養成は大学教育が主流となった。

免許

文部科学大臣が指定した学校又は厚生労働大臣が指定した診療放射線技師養成所において、3年以上診療放射線技師として必要な知識及び技能の修習を終えたものが診療放射線技師国家試験の受験資格を得られる。他に、外国において同等の資格を有するもので、特定の条件を満たすものにも受験資格が与えられる。

診療放射線技師法にて、人体に対して放射線を照射できるのは、診療放射線技師、および、医師・歯科医師のみと制限されている(業務独占資格)。従って、前述の資格を有しない看護師臨床検査技師理学療法士歯科衛生士等による人体への放射線照射は違法行為である。

国家試験

毎年1回、診療放射線技師国家試験が実施される。試験科目は以下の14科目、総問題数は200題、合否判定は正解率60%であると言われている。なお、近年、試験内容の改正が行われ、2004年3月実施の第56回の国家試験から以下に示す新しい科目構成となった。従来の試験に比べて、臨床・医学分野により重点を置くようになり、解剖学、画像の読影、基本的な疾患の病態や検査技術を問う設問が大幅に増加した。

診療放射線技師 国家試験 科目
基礎医学大要(30問) 放射線生物学(10問) 放射線物理学(10問)
放射化学(8問) 医用工学(7問) 診療画像機器学(20問)
エックス線撮影技術学(20問) 診療画像検査学(20問) 画像工学(5問)
医用画像情報学(10問) 放射線計測学(10問) 核医学検査技術学(20問)
放射線治療技術学(20問) 放射線安全管理学(10問)

詳細は診療放射線技師試験を参照

業務内容

医療において、主に放射線を用いて検査・治療を行うことを業務としている。また、MRI、超音波検査などのように、放射線を利用しない検査を行うことも多い。他に、対患者以外の業務として、放射線管理等、職種の専門性を生かした業務も行う。

診療放射線技師の行う業務
放射線使用の有無 種類 内容

使用

X線撮影 胸腹部・全身骨・組織の撮影(俗称:レントゲン撮影)
CT コンピュータ解析による人体の輪切り画像の撮影
血管撮影 心臓・脳・消化器・四肢等の血管の撮影
透視 透視下にて行う消化器・整形・泌尿器領域の撮影・処置
骨塩定量 骨密度の検査
核医学検査 放射性薬品を用いた人体の生理機能の画像検査
放射線治療 放射線照射による疾患(主に悪性腫瘍)の治療

不使用

MRI 磁気と電波を用いた人体の任意断面の撮影
超音波検査 超音波による人体軟部組織の検査
眼底撮影 網膜周辺毛細血管の撮影(無散瞳のみ)
画像処理 各種検査で得られた画像を解析し、疾病の診断に有用な情報の取得
放射線管理 放射線使用施設の安全管理
品質管理 放射線診療で用いる機器の精度・安全性等の管理

診療放射線技師の行う業務、あるいはその行為に用いる放射線の種類は、診療放射線技師法で定められている。当該法令では、放射線とは次に掲げる電磁波又は粒子線を指す。なお、法令では一般に、X線をエックス線、α線をアルファ線と示すように、カナ表記を用いている。

  • アルファ線及びベータ線
  • ガンマ線
  • 100万電子ボルト以上のエネルギーを有する電子線
  • エックス線
  • その他政令で定める電磁波又は粒子線


以下に、診療放射線技師が医療で用いる放射線の具体的な業務内容を示す。

放射線の種類と業務内容
種類 検査 治療

X線

X線撮影
(一般撮影・デンタル撮影・
断層撮影マンモグラフィ等)
CT
血管撮影
透視
骨塩定量
放射線治療(外部照射・術中照射)

血管撮影に付随するInterventional Radiologyでの撮影

α線

放射線治療(外部照射)

β線

核医学検査 放射線治療(腔内照射・組織内照射・内用療法)

γ線

核医学検査 放射線治療(外部照射・腔内照射・組織内照射・内用療法)

電子線

放射線治療(外部照射・術中照射)

中性子線

放射線治療(中性子捕捉療法

陽子線

放射線治療(粒子線治療)

重イオン線

放射線治療(粒子線治療)

関連団体

日本放射線技術学会

診療放射線技師が加入する学会は、放射線医学系を中心に多数存在するが、最も加入者数が多い学術団体は日本放射線技術学会である。全会員数は1万7,000名近くに上り(診療放射線技師以外の者も入会可)、放射線診療技術に関する活発な研究・活動が行われている。また、日本放射線技術学会は、医学分野で世界的に主流となっている文献検索データベース「MEDLINE」にも登録されている。

詳細は日本放射線技術学会を参照

日本放射線技師会

日本放射線技師会は、診療放射線技師の職能団体である。主に、診療放射線技師に関する社会での啓蒙活動や、加入する診療放射線技師の医療技術の向上を目指した活動を行っている。ただし、診療放射線技師として働く上で日本放射線技師会に必ずしも加入している必要性はなく、各個人の任意による加入である。

詳細は日本放射線技師会を参照

認定資格

診療放射線技師の各業務に関して、関連する学会や職能団体から認定資格が設けられている。

主な認定資格の一覧
分野 資格名称(括弧内は資格の認定機関)

マンモグラフィ

検診マンモグラフィ撮影認定診療放射線技師(マンモグラフィ検診精度管理中央委員会)

MRI

磁気共鳴専門技術者(日本磁気共鳴専門技術者認定機構)

超音波検査

超音波検査士(日本超音波医学会・日本超音波検査学会)

核医学

核医学専門技師(日本核医学専門技師認定機構)

放射線治療

放射線治療専門放射線技師(日本放射線治療専門放射線技師認定機構)
日本放射線腫瘍学会認定技師(日本放射線腫瘍学会)
医学物理士(日本医学放射線学会・日本医学物理学会)
放射線治療品質管理士(放射線治療品質管理機構)

放射線機器管理

放射線機器管理士(日本放射線技師会)

放射線安全管理

放射線管理士(日本放射線技師会)

医療情報

医用画像情報管理士(日本放射線技師会)
医療情報技師(日本医療情報学会)

教育

臨床実習指導教員(日本放射線技師会)

これらの認定資格の一部には、診療放射線技師免許所持者でなくても取得できる資格も含まれている。具体的には、臨床検査技師と業務内容が重複するMRI(磁気共鳴専門技術者)や超音波検査(超音波検査士)、放射線治療の業務のうち特定の領域に限定された認定資格である医学物理士や放射線治療品質管理士、さらには医療情報技師が該当する。

上記の認定資格は、その資格を所持していないと関連する業務を行うことができないというわけではなく、あくまで、その業務に関して十分な知識・技能を持ち合わせていることの客観的な指標となる。逆に言うと、診療放射線技師でない者が上記の資格(医学物理士や放射線治療品質管理士など)を取得しても、法律上の規定により診療業務自体に直接携わることはできない。

認定資格は、その資格を所持しても医療的な業務範囲を広げることはできないため、国家資格のうち名称独占資格といわれる資格と似た性質を有する。ただし、これら認定資格は、それを所持している職員が在籍している医療機関は高度な医療を提供できる体制があると解釈し、そのような医療機関に対して診療報酬の加点措置等、目に見える明確な形で資格の必要性を示すことができるように学会・職能団体が活動を行っている。

関連職種

診療エックス線技師

診療放射線技師の前身の資格で、現在もこの資格で業務を行っている者も多いが、100万電子ボルト未満のエネルギーを有するX線に限られている。1984年10月1日に「診療放射線技師及び診療エックス線技師法」の一部改正が施行され、従来の「診療エックス線技師」は診療放射線技師への格上げ等の存続措置がとられないまま新規免許が停止されたが、経過措置として改正施行時に診療エックス線技師の免許を受けている者等は引き続き診療エックス線技師の名称を用いて業務を行うことが認められた。現在その養成や試験は実施されていない。

詳細は診療エックス線技師を参照

放射線取扱主任者

法令で定める放射線を利用する施設では、その安全管理の監督を行う者として、放射線取扱主任者の選任が必要となっている。放射線取扱主任者免状には、第1種から第3種が存在するが、第1種が最も上位の資格であり、放射線取扱主任者としての業務内容に制限がなく、医療・工業・研究等の目的に様々な放射線発生装置・放射性物質を利用する施設において、選任を受けることができる。放射線取扱主任者国家試験の内容は、分野的に診療放射線技師国家試験に大部分が含まれるため、現役の診療放射線技師、あるいは、診療放射線技師を養成する教育機関に在学する学生がこの資格を取得することが多い。

詳細は放射線取扱主任者を参照

エックス線作業主任者

エックス線を工業利用で使用する場合に必要となる資格。診療放射線技師免許を有する者は、無試験で手続きのみでこの免許の取得が可能である。

詳細はエックス線作業主任者を参照

ガンマ線透過写真撮影作業主任者

ガンマ線を工業利用で使用する場合に必要となる資格。診療放射線技師免許を有する者は、無試験で手続きのみでこの免許の取得が可能である。

詳細はガンマ線透過写真撮影作業主任者を参照

臨床検査技師

診療放射線技師が行っている放射線を使用しない分野の画像検査分野(MRI、超音波検査等)は、臨床検査技師と分野が重複する。但し、放射線を使用した検査は、診療放射線技師の独占分野である。

詳細は臨床検査技師を参照

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