設計コンペとは? わかりやすく解説

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設計競技

(設計コンペ から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/17 22:46 UTC 版)

設計競技(せっけい きょうぎ、: architectural design competition)とは、モニュメント(記念碑)や建造物などの建設に際して(設計の段階で)、複数の(設計の)提案を募り、行われる競技コンペティション[1]設計コンペ、もしくは競技設計ともいう[2][注釈 1] [注釈 2]


注釈

  1. ^ 日本において競技設計の名称は、建築分野でも広く使用されている(例えば、安土城・摠見寺再建 学生競技設計、(滋賀県近江八幡市、2008年)、愛媛県内高校生建築競技設計審査会、全国工業高等競技設計(日本建築協会主催)、福岡市3世代住宅競技設計、沖縄の住まい競技設計、奈良市民会館競技設計、日本建築士会競技設計、盛岡駅沿線街並みデザイン誘導競技設計、浦添市主催商工業研修等施設競技設計、「真の日本のすまい」提案競技設計、新潟県建築士会競技設計『新潟建築賞設計コンペ』、全国高専建築シンポジウム競技設計、日本建築学会競技設計、クボタアーバンデザイン競技設計、京の町家街区への提案―競技設計 (1984年、京都府建築士会)、などで採用されており、浅口市では、浅口市建物等競技設計事務処理要綱を制定している。)
  2. ^ なおデザインと設計は同義語であるが、2005年に行われた仙台市高速鉄道東西線広瀬川橋りょうデザイン選定委員会(第3回)における事務局は、「デザイン設計競技」というのは「デザイン」と「設計競技」で、コンペという言葉を日本語で使う場合に「設計競技」と言っている、と説明しており、「具体的に構造まで踏み込んだ全ての設計ではないという意味で「デザイン」という言葉入れたという程度」とも説明している。したがって、日本で行われる設計競技の中には、デザイン設計競技という名称のものも多くある。大島交流拠点施設(仮称)デザイン設計競技 (PDF) など。実践教育訓練研究協会の建築設計競技事務局は建築デザイン設計競技事務局という。[1] (PDF) 主な建築デザイン設計競技に空間デザインコンペティションがある。
  3. ^ 音楽や演劇、美術 等の分野のものは、「競技設計」という呼称は使用されず、一般に「コンクール」という用語が使用される。たとえば「煙突の色コンクール」(世田谷市と東京都清掃局主催)など。世田谷区の例では鈴木一成「既成市街地における住民参加型都市デザイン」『デザイン学研究特集号 公共のデザイン』2000年 7巻4号 p.20-23 によると、1987年頃からは、住民の意見や提案を実際のデザインにどのように反映させるかについての模索が始まった。公衆トイレのアイデアコンクール、清掃工場煙突色彩デザイン、粕谷バス停広場のコンペ、喜多見駅舎・弦巻プロムナードのアイデア募集など、まちづくりの内容やプロジェクトの段階に応じて、様々な手法が試みられ、利用実態事前調査→アイデアコンペ→設計コンペ→ワークショップ→協議会一実物大模擬実験→共同製作→利用実態模擬調査という流れをとることで、できるだけ多くの住民が係われる場を用意し、住民参加の領域の拡大をねらったという。
  4. ^ 上野公園改良設計図案公募 1927年(昭和2年)- 旧宮内省から東京市に御下賜された上野公園を対象に,当時東京市下谷区にあった東京都民新報社が「上野恩賜公園改造図案」を大正13年に募集 日本初の公園デザイン・コンペは上野恩賜公園改造計画という形で大正15年になされた。

出典

  1. ^ 日本大百科事典「設計競技」
  2. ^ a b 設計者の選定 国土交通省
  3. ^ 建築家協議会:デザインコンテスト
  4. ^ Dubost F(1983), Les paysagistes et l'invention du paysage, pp.432-445.「ペイザージスト(フランス語で「ランドスケープ設計者」)とランドスケープの発明」[2]
  5. ^ a b c d 130 YEARS OF FINNISH ARCHITECTURAL COMPETITIONS
  6. ^ Szambien W(1986)、革命期の建築競争。パリ
  7. ^ コーエンJL(1990) ロシア、1917年から1941年におけるアヴァンギャルドgardesと建築雑誌。Review of Art、89(1)、29-38)
  8. ^ Bosetti&Gattiのウェブサイト
  9. ^ [3] Bosetti&Gattiのウェブサイト)
  10. ^ Talenti S(2000年)フランスの建築の歴史:規律の出現(1863年から1914年)。エディションA&Jピカード
  11. ^ 国際建築家連合:ブルー・アワード2012
  12. ^ 公式サイトコンテストブルー賞
  13. ^ 国際建築コンクール、Jacques Rougerie財団公式サイト
  14. ^ ユーロパンコンテスト、オフィシャルウェブサイト Europan France
  15. ^ 環境に配慮した手法/中国・成都市の河川の景観設計 環境や景観を競う国際コンペで一等を受賞 日本の伝統工法などを提案して好評を博す (特集 揺らぐ「土木技術世界一」ビッグプロジェクトなき時代に磨くべき技術とは 海外でも評価される技術, 日経コンストラクション (326), 37-38, 2003-04/25号)
  16. ^ 知力、体力、チーム力を競い合え! : 米国学生のスチールブリッジコンペティション参加後記(吉田雅穂、土木学会誌 90(10), 56-59, 2005年10月号)
  17. ^ 「国際化と橋梁デザイン・コンペ事情」に関する海外視察が行われる(宮田利雄、土木学会誌 85(11), 111, 2000年11月号)
  18. ^ 鉄道橋設計競技を体験して(高木芳光、JREA : 日本鉄道技術協会誌 51(5), 33366-33368, 2008年5月号)
  19. ^ 岩澤龍彦「1931/32年モスクワ改造コンペにおけるハンネス・マイヤー案とエルンスト・マイ案について」『専修総合科学研究』第28巻、専修大学緑鳳学会、2020年10月、127-136頁、CRID 1390853649761678848doi:10.34360/00011558ISSN 13418602 
  20. ^ 国際建築 30(6);1963年7月号
  21. ^ 近代建築 26(5), 56-57
  22. ^ 新建築 51(4), p215-216, 1976年4月号
  23. ^ SD (148), p65-72,
  24. ^ ベルリン国際建築展』 - コトバンク
  25. ^ ベルリン市開発環境保護局発行「PROJEKTE DER RAEUMLIHEN PLANNING」(都市計画プロジェクト)
  26. ^ 原 広司(1992)都市を構想するための新しい概念--<モントリオール国際都市>設計競技を通して 新建築 67(1), p332-336
  27. ^ 第1回 土木計画学公共政策デザインコンペ : 地域まちづくりデザイン : 明日の街。それは、君たちの中にある(萩原亨, 吉井稔雄、土木学会誌 91(9), 93-94, 2006年9月号)
  28. ^ 土木の明日を読む 住民参加 愛媛県鞍瀬川の自然再生コンペ 市民団体が独自に案を公募(日経コンストラクション (356), 16-17, 2004.7/23号)
  29. ^ 一般戦災死没者の追悼施設 - 総務省
  30. ^ 長志珠絵「戦争の「事後」を考える : 東京市忠霊塔のゆくえ」『人文學報』第104巻、京都大學人文科學研究所、2013年3月、137-166頁、CRID 1390572174797221888doi:10.14989/189489hdl:2433/189489ISSN 0449-0274 
  31. ^ 大江戸線環状部の駅デザインとパブリックアート (第7回 地下空間シンポジウム論文・報告集, 石村誠人, 地下空間シンポジウム論文・報告集 7, 165-172, 2002年1月)
  32. ^ 新世代の人とシステムによる公共デザイン深化の勧め。公共空間熟成へ向けた熱い語りかけ(『交通空間のデザイン 土木と建築の融合の視点から』レビュー)
  33. ^ 日経コンストラクション[4] (PDF) 橋梁設計競技選定案の実現に向けた取組み~仙台市高速鉄道東西線広瀬川橋りょう詳細設計~ (PDF) 土木学会第64回年次学術講演会(平成21年9月) 新しい構造デザインを求めて/畑山義人・寿楽和也 (PDF) 橋梁設計競技の計画と実施 仙台市高速鉄道東西線広瀬川橋りょう他設計競技の考察 (PDF)
  34. ^ 神戸市:税関前歩道橋 設計競技応募作品集
  35. ^ 橋梁と基礎 平成19年8月号
  36. ^ 土木の風景 くじら橋(東京都稲城市)-コンペ案のユニークな形を異例の設計体制で実現(日経コンストラクション (192), 80-85, 1997.09/26号)
  37. ^ 設置場所は皇居・二重橋のたもとの石垣上に予定していた。
  38. ^ 「5022 明治期における『設計競技』の史的位置について(その1)」(歴史・意匠・建築論, 第1回 日本建築祭 研究発表会 学術講演要旨集、日本建築学会論文報告集(103), 480, 1964年10月、社団法人日本建築学会)
  39. ^ 競技の内容などの概略は、『建築雑誌』第28号(明治12年)に「宮城正門内鉄橋際櫓台上に設置せらるべき巨大なる銅器」として「宮城正門内鉄橋(旧二重橋)際の櫓合上に巨大なる銅器を設置あるべきに就き仮りに本公に於て其意匠考按を懸賞問題に付し其優等なる者ある時は宮内省へ上申せんとす乃ち其賞を一等よ旦二等までに分ち金五拾円或は之れに均しき物品を以て其賞与に充んとす此挙に応ぜんと欲する者は正寸の拾分一の竪図伏図及切図を製して来る五月二十日限本事務所に御送付ありたし」との記事がある。
  40. ^ 『日経アーキテクチュア』2002年4月15日号による
  41. ^ 設計競技を通してみた公園の作品性と設計者の位置 ランドスケープ研究 1997年 61巻 5号 p.695-698, doi:10.5632/jila.61.695
  42. ^ 安田 丑作 , 三輪 康一 , 末包 伸吾 , 松井 悟 , 長谷川 哲也「7010 公共空間におけるランドスケープ・デザインの手法とその意識に関する研究」(1)から(3)日本建築学会近畿支部研究報告集. 計画系 (37), 1997年5月
  43. ^ 蓑茂寿太郎、「わが国における造園デザインコンペの変遷と特徴」 造園雑誌 1988年 52巻 2号 p.120-130, doi:10.5632/jila1934.52.120
  44. ^ 蓑茂寿太郎、「造園界における近年のデザインコンペの動向」『ランドスケープ研究』 62巻 2号 1998年 p.130-135, doi:10.5632/jila.62.130
  45. ^ 一般社団法人日本造園建設業協会 全国造園デザインコンクール”. www.jalc.or.jp. 2020年2月17日閲覧。
  46. ^ 建築文化. 42(490)(1987年8月号)





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