行列群
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/08 07:06 UTC 版)
数学において、行列群 (matrix group) は(通常は前もって固定される)ある体 K上の n 次可逆行列からなる群 G で、行列の積と逆の演算をもつ。より一般に、可換環 R 上の n 次可逆行列を考えることができる。(行列のサイズは有限に制限されていることに注意。なぜならば任意の群は任意の体上の無限行列の群として表現することができるからだ。)線型群 (linear group) は体 K 上の行列群に同型な抽象群である、言い換えれば、K 上の忠実な有限次元表現を持つ。
行列群
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 05:53 UTC 版)
次に重要な群のクラスは行列群あるいは線型代数群と呼ばれるものである。ここでは群 G は体 K 上の与えられたサイズの正則行列からなる集合で、積と逆をとる操作について閉じているようなものである。そのような群は n-次元ベクトル空間 Kn に線型変換として作用する。この作用により、行列群は概念的には置換群とよく似たものとなり、また作用の幾何学は群 G の性質を示すのに最大限有効に利用することができる。
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行列群
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 07:43 UTC 版)
詳細は「線型代数群」を参照 群というのは集合と二項演算(つまり、任意の二つの対象を結合して第三の対象を作る操作)からなる数学的構造で、適当な条件を満たすものである。行列をその元とし、行列の積を群演算とするような群は、行列群または線型代数群と呼ばれる。群の任意の元は可逆であるから、最も一般の行列群は与えられたサイズの可逆行列全体の成す群 GLn であり、一般線型群と呼ばれる。 行列の性質のうちで積と反転に関して保たれるものを用いると、さらに別の行列群を定義することもできる。例えば、与えられたサイズの行列式が 1 であるような行列の全体は、同じサイズの一般線型群に含まれる部分群となり、特殊線型群 SLn と呼ばれる。また、条件 M⊤M = I で定まる直交行列の全体は直交群 O(n) を成す。「直交」の名は、対応する Rn の線型変換が、M を掛ける操作で二つのベクトルの内積を変えない (Mv) · (Mw) = v · w という意味で角を保つことに由来する。任意の有限群は何らかの行列群同型である。なんとなれば対称群の正則表現を考えればよい。故に、表現論の意味で、一般の群を比較的よくわかっている行列群を用いて調べることができる。
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