蒼穹_(小説)とは? わかりやすく解説

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蒼穹 (小説)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/30 07:45 UTC 版)

蒼穹』(そうきゅう)は、梶井基次郎の短編小説(掌編小説)。白昼の広大な自然の景色の中、絶え間ない雲の生成を眺めているうちに、青空に虚無の闇を見てしまう不幸な感覚的体験を描写した作品。写実的な自然描写が心象風景として表現され、「象徴的色彩」を帯びながら、「精神の深淵」、「清澄なニヒリズム」が詩的に描かれている[1][2]


注釈

  1. ^ 同じ頃、イギリスの詩人・アーサー・シモンズの英訳の一部もノートに書いている[10][14]
  2. ^ 宇野は後年、梶井との間柄を、「恋情に似た感情が混らないと、友情もまた、成立たたないもののやうに、私は思ふのです」と述懐している[15]

出典

  1. ^ a b c d e f 文章読本――短篇小説の文章」(婦人公論 1959年1月号付録)。文章読本 2001, pp. 61–76、三島31巻 2003, pp. 52–63に所収
  2. ^ a b c d e f g h i 「湯ヶ島の日々」(アルバム梶井 1985, pp. 65–83)
  3. ^ a b 鈴木貞美「梶井基次郎年譜」(別巻 2000, pp. 454–503)
  4. ^ a b c d e f 「第十章 冬蠅の恋――湯ヶ島その二」(大谷 2002, pp. 216–242)
  5. ^ 藤本寿彦「書誌」(別巻 2000, pp. 516–552)
  6. ^ ウィリアム・J・タイラー編「外国語翻訳及び研究」(別巻 2000, pp. 640–642)
  7. ^ Dodd 2014
  8. ^ a b c d e f 「第三部 第八章 白日のなかの闇」(柏倉 2010, pp. 313–326)
  9. ^ 淀野隆三宛て」(昭和2年10月19日付)。新3巻 2000, pp. 226–227に所収
  10. ^ a b c 「日記 草稿――第十一帖」(昭和2年)。旧2巻 1966, pp. 410–423に所収
  11. ^ a b 北川冬彦宛て」(昭和2年10月31日付)。新3巻 2000, pp. 229–230に所収
  12. ^ a b 「日記 草稿――第十帖」(昭和2年)。旧2巻 1966, pp. 387–409に所収
  13. ^ 「第四部 第五章 移転」(柏倉 2010, pp. 392–403)
  14. ^ 「略年譜」(アルバム梶井 1985, pp. 104–108)
  15. ^ 宇野千代『私の文学的回想記』(中央公論社、1972年4月)。別巻 2000, pp. 94–99に抜粋所収
  16. ^ a b 「北川冬彦宛て」(昭和3年2月2日付)。新3巻 2000, pp. 266–269に所収
  17. ^ a b 「捨て難い小品」(文藝 1956年10月号)。三島29巻 2003, pp. 291–292
  18. ^ a b c 平井 2010
  19. ^ ある心の風景」(青空 1926年8月号)。ちくま全集 1986, pp. 114–127、新潮文庫 2003, pp. 131–148に所収


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