華厳渓谷
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/13 08:56 UTC 版)
華厳滝の下流側には、大谷川に沿って華厳渓谷と呼ばれるV字谷が続いている。男体山の噴出物でできた谷は崩れやすく危険であることから、現代においては無断での立ち入りが禁じられているが、渓谷上流域や渓谷へと注ぐ支流の沢には阿含滝(あごんのたき)、涅槃滝(ねはんのたき)、白雲滝(しらくものたき)といった幾つかの滝がかかっている。なお白雲滝は明智平の展望台から華厳の滝の隣にその姿を、大谷川本流にかかる涅槃滝は華厳滝観瀑台の足元直下にその姿を見ることができる。 渓谷は、華厳滝と阿含滝が崩れやすい谷を浸食することによって形成されたといわれる。かつて渓谷の上流域には遊歩道が設けられており、1950年代頃まではハイキングコースとして用いられ、古くは渓谷の途中には茶屋や、岩壁を登って白雲滝の観瀑台へと至る道などもあったという。現代においては、この旧遊歩道は渓谷内にある馬道発電所の管理用通路として用いられており、立ち入るには馬道発電所の許可が必要となっている。 渓谷の下流部は第一いろは坂となっており、この辺りからは大谷川支流にかかる方等滝(ほうとうのたき)、般若滝(はんにゃのたき)などの滝を見ることができる。渓谷は第一いろは坂と第二いろは坂の分岐・合流点である「馬返」と呼ばれる場所まで続いており、馬返という地名は奥日光地域が女人牛馬禁制であったことに由来している(詳細は「いろは坂」を参照)。
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