背廣とは? わかりやすく解説

せびろ【背広】

読み方:せびろ

折り襟になっている男性平常着。本来は、上着・チョッキ・ズボンの三つぞろいからなるシングルダブルとがある。サックコートスーツ

[補説] 語源未詳で、「背広」は当て字フロックコートなどと違って背幅が広いことからとも、civil clothes市民服の意)またはSavile Rowロンドン洋服屋街の名)からなどともいわれている。

「背広」に似た言葉

背広

作者出久根達郎

収載図書あったとさ
出版社文芸春秋
刊行年月1993.4

収載図書あったとさ
出版社文芸春秋
刊行年月1996.6
シリーズ名文春文庫


背広

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/19 23:46 UTC 版)

背広(せびろ)は男性の衣服の一種。


注釈

  1. ^ 仕立ての良い背広は、ボタンを閉じたまま座ると襟や胴回りに余分なシワが生じる。
  2. ^ 1950年代までには、シルエット上の理由で下のボタンを掛けないことが一般的になる。 参考:染葉秋宏「男子服独習書」主婦之友社 p.91
  3. ^ 中1つ掛け。上と真ん中を掛ける上2つ掛けもある。
  4. ^ 同時期の背広と詰襟の製図を比較した場合、打ち合わせの設計には差がみられない。
  5. ^ 具体例は枚挙にいとまがないが、たとえば『読売新聞』1932年7月3日夕刊においては「既製夏洋服」の値段表では背広三ツ揃と背広上下が区別されており、ツーピース販売されていたことがうかがえる。
  6. ^ たとえば、東亜洋服裁断師協会本部『裁断芸術 第1編』1930年では、米英の製図が日本のものと比較しながら紹介されている。また、当時の洋装研究社『テイラー』などでは米英仏独に留まらず北欧の例なども紹介されている。
  7. ^ 過渡期にあってはサスペンダー用のボタンおよび尾錠とベルトループの両方がつけられたものが多い。参考:遠藤政次郎『文化洋裁講座 第四巻』1935年 p.320
  8. ^ こうした処理自体は欧米においては古くから行われており、日本でも戦前からごく稀に行われることはあった。また、染葉秋宏『男子服独習書』1951年p.219の例にうかがえるように戦後の生地不足の時代にも例外的に行われることがあった。
  9. ^ これらの流行の変遷はスタイル社の『男子専科』、洋装研究社の『テイラー』や洋装社の『洋装』などを通じて把握することができる。

出典

  1. ^ a b 広辞苑 第5版
  2. ^ a b c d 日本大百科全書
  3. ^ a b 世界大百科事典
  4. ^ 「背広」は死語? 20代3割「知らない」、「せびれ?」の珍回答も…クールビズで消費も縮小 産経新聞 2018年8月26日閲覧
  5. ^ a b c 田中千代 『新・田中千代服飾辞典』 同文書院 1991年 ISBN 4-8103-0022-6
  6. ^ a b c 『ファッション辞典』文化出版局 2000年
  7. ^ リーダーズ英和辞典第2版
  8. ^ a b c d 日本大百科全書(ニッポニカ)『背広』 - コトバンク - 執筆:石山彰
  9. ^ a b 日本国語大辞典、第12巻(せさーたくん)、p.66、1976年4月15日発行、第1版第2刷、小学館
  10. ^ 広辞苑第六版
  11. ^ a b c デジタル大辞泉『背広』 - コトバンク
  12. ^ a b c 精選版 日本国語大辞典『背広』 - コトバンク
  13. ^ 「英国紳士道 移ろうかたち 変わらぬ矜持/規律が育てる審美眼」『日本経済新聞』朝刊2018年12月2日(10面、NIKKEI The STYLE)
  14. ^ a b 文化出版局『文化ファッション講座 男子服』1984年 p.92
  15. ^ 現代のスーツの背筋に縫い目はある。だが戦前期に多くの洋装に関する書籍を記した木村慶市の1932年の書物では、「古い時代の仕立てでは背中の中央の縫い目がない」と指摘し、「我が背広服の語源はモーニングの背の細く狭きに反し背広服の背は巾広き 以つて此名を附したること明かなり」木村慶市「英和洋装辞典」1932年、慶文社、p.245と主張した。
  16. ^ 精選版 日本国語大辞典(電子版)、2006年
  17. ^ 数え方単位辞典 「せびろ」の項
  18. ^ 増訂華英通語 首飾類 p.51(原本ではp.20)
  19. ^ 講談社発行、安積陽子著「NYとワシントンのアメリカ人がクスリと笑う日本人の洋服と仕草」106ページ、131ページ
  20. ^ a b 寺西千代子 『世界に通用する公式マナー プロトコールとは何か』 文春新書
  21. ^ 2019年7月27日中日新聞朝刊5面
  22. ^ 『読売新聞』1924年2月15日朝刊 p.4
  23. ^ 辻清『洋服店の経営虎の巻』1925年 p.187~196
  24. ^ 『読売新聞』1916年11月8日朝刊 p.5
  25. ^ 『読売新聞』1918年2月23日朝刊 p.5
  26. ^ 柴田和子『銀座の米田屋洋服店』1992年 p.47
  27. ^ 衣料品に点数切符制、一家年に百点(昭和17年1月20日 大阪毎日新聞)『昭和ニュース辞典第8巻 昭和17年/昭和20年』p124 毎日コミュニケーションズ刊 1994年
  28. ^ 『読売新聞』1950年9月9日朝刊 p.4
  29. ^ a b アン・ホランダー著 中野香織訳『性とスーツ 現代衣服が形づくられるまで』白水社
  30. ^ a b c d ロバート・ロス著 半田雅博訳 『洋服を着る近代 帝国の思惑と民族の選択』 法政大学出版会
  31. ^ 『WATS IS SAPEUR? 貧しくとも世界一エレガントなコンゴの男たち』祥伝社
  32. ^ 高橋晴子 『近代日本の身装文化 「身体と装い」の文化変容』 三元社
  33. ^ 環境省におけるクールビズ服装の可否』(PDF)(プレスリリース)環境省、2012年5月25日https://www.env.go.jp/press/file_view.php?serial=20032&hou_id=15269 
  34. ^ 金森たかこ著 西出博子監修 『入社1年目ビジネスマナーの教科書』 プレジデント社
  35. ^ 『男性ファッションの「そもそもどうしたらいいのか?」がわかる 今日から使える 大人のオシャレ塾』 主婦の友社
  36. ^ 外務省 国際儀礼の基本講座 (PDF)
  37. ^ 第1章 ブランディング計画 p.38/48 - 沖縄県 (PDF)
  38. ^ a b 統計局


「背広」の続きの解説一覧

背広

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/23 23:28 UTC 版)

マオカラースーツ」の記事における「背広」の解説

黒色又は濃紺の背広。生地羅紗カシミヤドスキンウーステッド、絹、モヘヤなど。ノーベント(センターベンツ・サイドベンツでない、つまり背中両脇切り込み入っていない)が最もフォーマルに相応しい。

※この「背広」の解説は、「マオカラースーツ」の解説の一部です。
「背広」を含む「マオカラースーツ」の記事については、「マオカラースーツ」の概要を参照ください。

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背広

出典:『Wiktionary』 (2021/08/21 12:56 UTC 版)

この単語漢字

第六学年
(当て字)
ビロ
第二学年
(当て字)
訓読み 訓読み

名詞

(セビロ または せびろ)

  1. セビロ漢字表記

「 背広」の例文・使い方・用例・文例

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