置換群とは? わかりやすく解説

対称群

(置換群 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/01 05:29 UTC 版)

対称群(たいしょうぐん、symmetric group)とは、「ものを並べ替える」という操作をとするである。この場合の「ものを並べ替える」操作のことを置換(ちかん、permutation)という。数学の議論の様々な場面で「番号づけられて並んでいるものを入れ替える」「入れ替えの可能性すべてを調べる」ことが問題となり、対称群はそのような議論を定式化するために用いられる。置換のうちで特別なものだけを集めて得られる群は置換群(ちかんぐん、permutation group[1]と呼ばれる。置換群が空間 X の変換群として与えられているとき、X の元 x の置換は Stab(x) = {σ ∈ SX  |  σx = x} で与えられる SX の部分群の分だけ潰れているが、これは X のなかに x と「同じ」元が複数含まれている場合に対応しており、X の中でこれらを区別することができれば X の元の置換から対称群 SX が回復される。


注釈

  1. ^ これはグラフであって、表示が似ているからと言ってベクトルや行列ではない。また、実際には前者(点の入れ替え)と後者(番号の入れ替え)は双対の関係にあり、ちょうど σ−1(xk)xσ(k) が、あるいは σ の右作用と左作用との入れ替えが対応する。

出典

  1. ^ 日本数学会 編『岩波数学事典』(第4版)岩波書店、2007年。ISBN 978-4000803090 
  2. ^ (Dixon & Mortimer 1996, p. 268)



置換群

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 05:53 UTC 版)

群論」の記事における「置換群」の解説

初め系統的な研究なされた群のクラスは置換群である。任意の集合 X と、X からそれ自身への全単射置換とも呼ばれる)の集まり G で合成反転に関して閉じているようなものが与えられたとき、G は X に作用する群であるという。 X がn 個の元からなり、G が置換全体からなるならば、G は n-次対称群 Sn呼ばれる一般の置換群 G は X の対称群のある部分群となっているものをいうケイリーによる初期の構成では、任意の群は(左正則表現の意味で)X = G として自分自身作用する置換群として提示された。 多く場合、置換群の構造対応する集合への作用性質用いて調べられる例えば、n ≥ 5 に対す交代群 An が単純群である。つまり、真の正規部分群持たない次の方法で示すことができる。An が単純であるという事実は、高次一般代数方程式の根の冪根による表示不可能性において重要な役割を果たす

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置換群

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/07/11 18:25 UTC 版)

有限群」の記事における「置換群」の解説

詳細は「置換群」を参照 対称群 S N {\displaystyle S_{N}} は、N個の文字置換全ての集合を表す。 この様置換N!存在するので、N!対称群位数である。ケーリー定理英語版によれば任意の有限群適当なNについて対称群 S N {\displaystyle S_{N}} の部分群として表現できる交代群は、偶置換のみを集めた部分群であり、 A N {\displaystyle A_{N}} と表記される

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