緊急時環境放射線モニタリング
原子力施設において、放射性物質又は放射線の異常な放出あるいはそのおそれがある場合に、周辺環境の放射性物質又は放射線の情報を得るために特別に計画された環境モニタリングをいう。平成20年3月の原子力安全委員会において決定された環境放射線モニタリング指針の中では、緊急時の環境放射線モニタリングを「緊急時モニタリング」といっている。 緊急時モニタリングには第1段階と第2段階の二つの段階がある。 第1段階のモニタリングは、原子力緊急事態発生直後から開始され、正確さより迅速性を重視して行われるモニタリングで、ここで得られたデータは、SPEEDIネットワークシステムの出力図形とともに、周辺住民の放射線防護の対策決定に重要な役割を果たす。 第2段階のモニタリングは、事故状態の予測が確実になり、放射性物質又は放射線の放出が減少してくることが明らかになったとき開始される。事故期間中に風向きの変化や風速などの影響によって広範囲に放射性物質による汚染が広がっている可能性があるので、対象区域は第1段階のモニタリングに比べてより広範囲にわたる。また、第2段階のモニタリングでは、第1段階モニタリングで必要とされた迅速性よりは、正確さが要求される。第2段階のモニタリングの結果は防護対策の解除などに用いられ、風評対策にも活用される。
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