ベイモミ類は、米国では大きく2つのグループに分けられ、大陸西部のものをウェスタンファー、東部のものをイースタンファーと呼んでいます。カナダには4種、米国には7種が知られています。日本に輸入されるのは、主にウェスタンファーです。上述のように一括してベイモミとして取扱われることもありますが、上にあげたのはノーブルファーで、その他よく聞く名前として、パシフィックシルバーファー:A.amabilis、ホワイトファー:A.concolorグランドファー:A.grandis などがあります。Hem―Fir(ヘム・ファー)といって、ベイツガと一括して取扱われることもあります。多分そういう時には、いろいろなベイモミが混じっているのでしょう。 ■木材 心材はほとんど白色で、辺材との色の差はあまりありません。年輪がはっきりしており、肌目は粗くなっています。ベイツガと一緒になっている際に、柱や丸太の横断面を比較してみると、ベイモミの類は、どちらかといえば黄色を帯びているので、より褐色を帯びているベイツガと区別することが出来ます。気乾比重の平均値として、0.43(パシフィックシルバーファー)、0.42(ノーブルファー)、0.45(グランドファー)などが知られています。材質的には、日本のモミ類と同じと考えてよいでしょう。しかし日本産のものに比べて、長く大径の丸太が得られますので、よりよい品質の製品がとれるでしょう。耐朽性は低く、地面に接しての利用には適しません。木材に臭いがありません。 ■用途 建築、建具、器具、箱、パルプ材など、多分無臭で色が、淡い点を利用して蒲鉾の板など食品に接する用途にも使われているはずです。 |