箱根火山の形成史とは? わかりやすく解説

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箱根火山の形成史

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/02/01 23:01 UTC 版)

箱根火山の形成史(はこねかざんのけいせいし)では、箱根火山噴火活動史を中心とした箱根火山の成り立ちについて説明する。また、近年箱根火山の一部と考えられるようになった湯河原火山と真鶴半島、そして箱根火山のカルデラ湖である芦ノ湖の形成史についても併せて説明する。説明の中で、かつて地学の教科書等で取り上げられ、現在でも多くの研究者に引用されている久野久の箱根火山研究の概略を紹介し[† 1]、久野の研究後、箱根火山の形成史がどのように修正されているのかについても触れていく。


注釈

  1. ^ 例えば久野の研究に基づく箱根火山の成因説は、参考文献として挙げた(守屋(1983))、(平田(1999))、神奈川の自然をたずねて編集委員会『神奈川の自然をたずねて』(2003)、藤岡ほか『伊豆・小笠原弧の衝突(第二刷)』(2008)、『神奈川県立博物館調査研究報告(自然科学)第13号 箱根火山』(2008)、(いま証される噴火の歴史(2008))全てで説明がなされている。
  2. ^ 白銀山の噴火活動については、(平田(1999))は箱根火山を構成する成層火山群に山体崩壊が発生し、その結果、成層火山群南東側に馬蹄型のカルデラが生まれ、カルデラ内に新たに形成された成層火山が白銀山の活動であるとした。(長井.高橋(2008))は、複数の噴火口によって続けられた噴火活動の結果、白銀山の山体が形成されたとする。
  3. ^ 久野がこれまで唱えていたカルデラの形成過程を大幅に見直した論文は、久野の死後、1970年に久野を筆頭者とした共著の形式で発表されている。一般的には久野の論文とされているが、(平田(1999))は、久野の論文の特徴である丹念なフィールドワークに基づく綿密な考証がなされていないとして、論文の内容的に久野の研究とは考えがたいとしている。
  4. ^ 久野はボーリングによって箱根火山の基盤となる岩盤(湯ヶ島層)が検出されたと考えたが、萬年(2008)によれば湯ヶ島層ではなく、大規模な噴火によって出来たじょうご型のカルデラを埋めた堆積物であるとの説が出されている。

出典

  1. ^ 平田(1999), p. 157.
  2. ^ a b 萬年、湯本(2003)p.224
  3. ^ 平田(1999), p. 156-157.
  4. ^ 平田(1999), p. 156.
  5. ^ a b c d e f g h いま証される噴火の歴史(2008), p. 8.
  6. ^ a b c d 萬年、湯本(2003)p.223
  7. ^ 平田(1999), p. 166.
  8. ^ いま証される噴火の歴史(2008, p. 10.
  9. ^ 萬年、湯本(2003)pp.223-224
  10. ^ a b c 平田(1999), p. 168.
  11. ^ a b 萬年、湯本(2003)p.225
  12. ^ a b 平田(1999), p. 160-161.
  13. ^ a b いま証される噴火の歴史(2008), p. 10.
  14. ^ a b 平田(1999), p. 172.
  15. ^ a b 長井.高橋(2008), p. 27-30.
  16. ^ a b c いま証される噴火の歴史(2008), p. 18.
  17. ^ a b 長井.高橋(2008), p. 27.
  18. ^ 長井.高橋(2008), p. 30.
  19. ^ a b c 長井.高橋(2008), p. 30-31.
  20. ^ a b いま証される噴火の歴史(2008), p. 20.
  21. ^ a b いま証される噴火の歴史(2008), p. 22.
  22. ^ a b 長井.高橋(2008), p. 31-35.
  23. ^ 萬年(2008)p.63
  24. ^ 守屋(1983), p. 63.
  25. ^ 守屋(1983), p. 63-64.
  26. ^ 平田(1999), p. 167.
  27. ^ 萬年(2008)pp.69-71、有鄰 座談会 高橋正樹・萬年一剛・山下浩之・松信裕 『箱根火山 噴火の新しいメカニズムを探る(3)』 - 有隣堂
  28. ^ a b 長井.高橋(2008), p. 36-37.
  29. ^ a b 笠間(2003)p.156
  30. ^ a b c 長井.高橋(2008), p. 37.
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  35. ^ 藤岡ほか(2008)p.34
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  41. ^ 有鄰 座談会 高橋正樹・萬年一剛・山下浩之・松信裕 『箱根火山 噴火の新しいメカニズムを探る(2)』 - 有隣堂
  42. ^ 萬年(2008)pp.63-71、有鄰 座談会 高橋正樹・萬年一剛・山下浩之・松信裕 『箱根火山 噴火の新しいメカニズムを探る(3)』 - 有隣堂
  43. ^ a b c 小林(2008), p. 52-53.
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  47. ^ a b 長井.高橋(2008), p. 39.
  48. ^ 小林(2008), p. 48-53.
  49. ^ a b 小林(2008), p. 49-53.
  50. ^ a b c いま証される噴火の歴史(2008), p. 33.
  51. ^ 神奈川の自然をたずねて編集委員会『神奈川の自然をたずねて』pp.211-213
  52. ^ a b c d 小林(2008), p. 50.
  53. ^ a b 平田(1999), p. 171.
  54. ^ 町田.白尾(1988), p. 18.
  55. ^ 小林(2008), p. 56-58.
  56. ^ a b 小林(2008), p. 58.
  57. ^ a b c d e いま証される噴火の歴史(2008), p. 34.
  58. ^ 小林(2008), p. 50-51.
  59. ^ 小林(2008), p. 51-52.
  60. ^ 小林(2008), p. 52.
  61. ^ 箱根山の火山活動解説資料(平成27年6月)(気象庁地震火山部 火山監視・情報センター PDF)
  62. ^ 平田ほか(2008), p. 59.
  63. ^ 有鄰 座談会 高橋正樹・萬年一剛・山下浩之・松信裕 『箱根火山 噴火の新しいメカニズムを探る(1)』 - 有隣堂
  64. ^ a b いま証される噴火の歴史(2008), p. 36-37.
  65. ^ 藤岡ほか(2008)p.53
  66. ^ いま証される噴火の歴史(2008), p. 37.
  67. ^ 平田ほか(2008), p. 9-10.
  68. ^ 有鄰 座談会 高橋正樹・萬年一剛・山下浩之・松信裕 『箱根火山 噴火の新しいメカニズムを探る(3)』 - 有隣堂
  69. ^ a b 藤岡ほか(2008)pp.54-55、有鄰 座談会 高橋正樹・萬年一剛・山下浩之・松信裕 『箱根火山 噴火の新しいメカニズムを探る(3)』 - 有隣堂





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