等々力 (川崎市)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 等々力 (川崎市)の意味・解説 

等々力 (川崎市)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/23 13:28 UTC 版)

日本 > 神奈川県 > 川崎市 > 中原区 > 等々力
等々力
町丁
等々力緑地
北緯35度35分05秒 東経139度39分05秒 / 北緯35.584853度 東経139.651294度 / 35.584853; 139.651294
座標位置:等々力緑地付近[1]
日本
都道府県  神奈川県
市町村 川崎市
行政区 中原区
人口情報2023年(令和5年)12月31日現在[2]
 人口 395 人
 世帯数 199 世帯
面積[3]
  0.758946749 km²
人口密度 520.46 人/km²
設置日 1932年昭和7年)
郵便番号 211-0052[4]
市外局番 044(川崎MA[5]
ナンバープレート 川崎
ウィキポータル 日本の町・字
ウィキポータル 神奈川県
ウィキプロジェクト 日本の町・字
テンプレートを表示

等々力(とどろき)は、神奈川県川崎市中原区町名。丁目のない単独現行行政地名。住居表示実施済区域[6]

多摩川を挟んで対岸の東京都世田谷区にも等々力という地名が現存し、両者は明治末期までひとつの大字であった(後述)。

地理

中原区の北部に位置し、多摩川に面している。域内には等々力緑地が広がっており、その中には、川崎フロンターレのホームスタジアムとなっている等々力陸上競技場川崎市とどろきアリーナなどの施設が所在している。

等々力は北端で多摩川を挟んで東京都世田谷区玉堤大田区田園調布と、南東端で小杉陣屋町小杉御殿町と、西端で宮内と接している(特記のない町域は神奈川県川崎市中原区)。

歴史

当地は、もともと多摩川の流れが南に屈曲していたところに張り出した、荏原郡等々力村に属する半島状の土地であったが、洪水や多摩川の付け替えが行われた結果、対岸の飛び地となった[7]。宝暦12年(1762年)の小杉村絵図にも、現在の川崎側の等々力の南側を、多摩川の本流から分流して蛇行した流路が「古川」として描かれている[8]。江戸時代には旧河道の土地をめぐり等々力村と小杉村で争いとなり、宮内村が立ちあって境界が定められ、幕府側でのその裁決の文書には大岡越前守の名も残っている[9]。明治末期に、多摩川に沿って府県境が引き直され、当地は神奈川県橘樹郡中原村へと編入された[9]

大正末期、多摩川に堤防が築かれた後には当初は酪農なども行われた。その後当地が旧河道で大量の砂利が埋もれており[10]東京横浜電鉄によって陸地からの採掘が行われ、「七つが池」と呼ばれるができた[9]。昭和30年代にはその七つが池も埋め立てられ住宅地となっていったが、それと並行する形で等々力緑地の整備も進んでいき[9]、現在見るような都市公園となっていった。なお、等々力緑地内に現在も残る釣池[11]は、「七つが池」のうちの五号池が残ったものである[9]

地名の由来

対岸にある谷沢川多摩川と合流する地点、あるいは谷沢川の途中にある不動の滝での水の轟音が由来と考えられている[7]戦国時代の文献には「とどろ木」や「兎々呂城」の形で残り、江戸時代に「等々力」の字が当てられた[7]

沿革

町域の新旧対照

等々力は、1994年10月17日に住居表示が実施されているが、その際に宮内字中河原耕地・字下河原耕地、小杉字堤外も等々力に編入されている[12]

世帯数と人口

2023年(令和5年)12月31日現在(川崎市発表)の世帯数と人口は以下の通りである[2]

町丁 世帯数 人口
等々力 199世帯 395人

人口の変遷

国勢調査による人口の推移。

人口推移
人口
1995年(平成7年)[13]
485
2000年(平成12年)[14]
507
2005年(平成17年)[15]
491
2010年(平成22年)[16]
451
2015年(平成27年)[17]
425
2020年(令和2年)[18]
412

世帯数の変遷

国勢調査による世帯数の推移。

世帯数推移
世帯数
1995年(平成7年)[13]
198
2000年(平成12年)[14]
232
2005年(平成17年)[15]
263
2010年(平成22年)[16]
249
2015年(平成27年)[17]
220
2020年(令和2年)[18]
212

学区

市立小・中学校に通う場合、学区は以下の通りとなる(2022年3月時点)[19][20]

番・番地等 小学校 中学校
1番1号
19番~20番1号
川崎市立西丸子小学校 川崎市立中原中学校
1番2号~3番
6番1号~18番
川崎市立中原小学校 川崎市立宮内中学校
4〜5番 川崎市立宮内小学校

事業所

2021年(令和3年)現在の経済センサス調査による事業所数と従業員数は以下の通りである[21]

町丁 事業所数 従業員数
等々力 45事業所 313人

事業者数の変遷

経済センサスによる事業所数の推移。

事業者数推移
事業者数
2016年(平成28年)[22]
55
2021年(令和3年)[21]
45

従業員数の変遷

経済センサスによる従業員数の推移。

従業員数推移
従業員数
2016年(平成28年)[22]
302
2021年(令和3年)[21]
313

交通

鉄道

2018年現在、当地に鉄道は存在しない。川崎縦貫高速鉄道が当地を通る計画があったが、2015年度を持って計画が休止となっている。

バス

東急バス川崎市交通局の2事業者が、川崎駅武蔵小杉駅武蔵中原駅武蔵溝ノ口駅などの各方面へバスを運行している。

道路

施設

おもな出身者

その他

日本郵便

警察

町内の警察の管轄区域は以下の通りである[24]

番・番地等 警察署 交番・駐在所
全域 中原警察署 小杉交番

関連項目

脚注

  1. ^ Google Earthより
  2. ^ a b 令和5年町丁別世帯数・人口 12月末日現在” (XLS). 川崎市 (2024年1月25日). 2024年1月28日閲覧。 “(ファイル元のページ)(CC-BY-4.0)
  3. ^ 町丁別面積(総務省統計局「地図で見る統計(統計GIS)の数値」令和2年国勢調査)” (XLS). 川崎市 (2024年1月25日). 2024年3月20日閲覧。 “町丁別面積(総務省統計局「地図で見る統計(統計GIS)」の数値)
  4. ^ a b 等々力の郵便番号”. 日本郵便. 2021年8月11日閲覧。
  5. ^ 市外局番の一覧”. 総務省. 2019年6月24日閲覧。
  6. ^ a b 区別町名一覧表(中原区)”. 川崎市 (2022年1月28日). 2022年4月2日閲覧。
  7. ^ a b c d e 日本地名研究所編「川崎地名辞典(上)」川崎市、2004年、P258~261。
  8. ^ 神奈川近世史研究会 編 (1994.1). 江戸時代の神奈川―古絵図でみる風景. 有隣堂. pp. 39. https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002301504-00 
  9. ^ a b c d e 日本地名研究所編「川崎の町名」川崎市発行、1991年、P121~122。
  10. ^ この頃、多摩川の河川敷から砂利を掘ることは河川保護のため禁止された。
  11. ^ 等々力緑地釣池(フィッシングセンター) 川崎市観光協会、2011年10月9日閲覧。
  12. ^ 住居表示新旧対照案内図 No.64 等々力 川崎市、1996年。
  13. ^ a b 平成7年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年3月28日). 2019年8月16日閲覧。
  14. ^ a b 平成12年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年5月30日). 2019年8月16日閲覧。
  15. ^ a b 平成17年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年6月27日). 2019年8月16日閲覧。
  16. ^ a b 平成22年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2012年1月20日). 2019年8月16日閲覧。
  17. ^ a b 平成27年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2017年1月27日). 2019年8月16日閲覧。
  18. ^ a b 令和2年国勢調査の調査結果(e-Stat) -男女別人口,外国人人口及び世帯数-町丁・字等”. 総務省統計局 (2022年2月10日). 2022年2月20日閲覧。
  19. ^ 中原区の小学校(町丁名順)”. 川崎市 (2021年4月1日). 2022年3月20日閲覧。
  20. ^ 中原区の中学校(町丁名順)”. 川崎市 (2021年4月1日). 2022年3月20日閲覧。
  21. ^ a b c 経済センサス‐活動調査 / 令和3年経済センサス‐活動調査 / 事業所に関する集計 産業横断的集計 事業所数、従業者数(町丁・大字別結果)”. 総務省統計局 (2023年6月27日). 2023年9月15日閲覧。
  22. ^ a b 経済センサス‐活動調査 / 平成28年経済センサス‐活動調査 / 事業所に関する集計 産業横断的集計 都道府県別結果”. 総務省統計局 (2018年6月28日). 2019年10月23日閲覧。
  23. ^ 郵便番号簿 2021年度版” (PDF). 日本郵便. 2022年2月28日閲覧。
  24. ^ 中原警察署 交番案内”. 神奈川県警察. 2024年2月5日閲覧。



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「等々力 (川崎市)」の関連用語

等々力 (川崎市)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



等々力 (川崎市)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの等々力 (川崎市) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS