私設取引システムとは?

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私設取引システム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/01/29 04:01 UTC 版)

私設取引システム(PTS:Proprietary Trading System)とは、日本において、金融商品取引所を介さず有価証券を売買することが出来る電子取引システムをいう[1]。1998年12月の証券取引法の改正で「取引所集中義務」が撤廃され、上場銘柄の取引所外取引が認められたことで、認可業務としての運営が可能となった[2]。 類似するものとしては、アメリカではATS(Alternative Trading System)もしくはECN(Electronic Communications Network)と呼ばれる私設取引システムが1960年代から広がり、2016年時点の取引量は市場全体の30%を超える水準となっている[3]。欧州においても、伝統的な取引所での取引割合は50%前後の水準であり、残りをMTF(Multilateral Trading Facility)と呼ばれるPTSに似た取引システム[注 1]や、通常の相対取引で賄っている[4]。翻って日本においては、取引所が注文を受け付けていない夜間取引を中心として様々な証券会社がサービスを提供していたが、2017年1月の時点では、SBIジャパンネクスト証券とチャイエックス・ジャパンの提供する2つのみ[5]となっており、取引割合は市場全体の5%程度の水準に留まっている[1][6][7]




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註釈

  1. ^ 金融庁資料によると、MTFとは、「システム内で非裁量的規則に基づき、投資サービス業者の認可及び運営条件の規定に従って契約を構成する仕方で、金融商品に関する多数の第三者の買い需要と売り需要を突き合わせる投資サービス業者又は市場運営者により営まれるマルチラテラル・システム」のことである[3]
  2. ^ 金融庁では、PTS業者には「取引状況に異常又はそのおそれがある場合において、信用取引の制限・禁止等の規制措置を講ずべき立場」があるとしている[12]
  3. ^ 金融庁では、自主規制機能の例として「参加証券会社に対する監査・処分等」をあげている[12]
  4. ^ 具体的な措置としては、日々公表銘柄の指定・信用取引残高の日々公表、委託保証金率の引上げ、信用取引の制限・停止等があげられる。[13]
  5. ^ チャイエックス社は、2007年の業務開始で、2010年には欧州全域でのシェアが20%近くとなり[2]、その取引量のシェアでは主要取引所と肩を並べているほか[2]カナダでも2008年い現地法人の設立と参入を実施し、2008年までの1年で10%以上のシェアを獲得している[2]。取引所を上回る高速取引が売りで、海外では手数料(場口銭)を大幅値引きするなど、シェア拡大最優先の戦術を採ってきたことで知られている[2]

出典

  1. ^ a b c d e 株の信用取引、夜間も 17年にも証取外で解禁  金融庁検討日経電子版 2016年8月26日1:12配信 2017年1月24日確認)
  2. ^ a b c d e f g h 東証の独占を揺るがす私設証券市場・PTSの潜在力と限界 (東洋経済オンライン2010年10月25日配信 2016年12月10日閲覧)
  3. ^ a b c 金融審議会「市場ワーキング・グループ」(第9回)議事録金融庁 2016年11月9日実施 2016年12月29日確認)
  4. ^ a b c 説明資料(市場間競争と取引所外の取引)金融庁総務企画局 2016年6月15日公開 2017年1月29日確認)
  5. ^ PTS会社の概要”. 日本証券業協会. 2012年12月12日閲覧。
  6. ^ 第2回「東京国際金融センターの推進に関する懇談会」議事次第”. 日本証券業協会. 2015年1月15日閲覧。
  7. ^ a b c PTS における信用取引の解禁 金融審市場WG報告大和総研 金融調査部 主任研究員 横山淳著 2017年1月26日公開) 2017年1月27日閲覧
  8. ^ 取引所外取引の現状と課題 (野村総合研究所 大崎貞和著 2016年6月公開 2017年1月20日閲覧)
  9. ^ 2/1より夜間PTSの取引開始時間が早まります!SBI証券だけのPTS取引!”. SBI証券. 2017年1月29日閲覧。
  10. ^ SBIジャパンネクスト証券株式会社 取引の説明”. 2013年12月24日閲覧。
  11. ^ a b c 日本における株式夜間取引の意義と課題野村総合研究所 大崎貞和著 2017年1月29日閲覧)
  12. ^ a b c d e 「金融商品取引業者等向けの総合的な監督指針の一部改正(案)」に対するパブリックコメントの結果等について(平成 22 年3月4日) (金融庁 2010年3月4日公開 2017年1月15日確認)
  13. ^ a b c d e f g h 金融審議会市場ワーキング・グループ報告 ~国民の安定的な資産形成に向けた取組みと市場・取引所を巡る制度整備について~  (金融庁 2016年12月22日公表 2017年1月4日確認)
  14. ^ 「ダイワPTS」および「ダイワ株X」サービス終了のお知らせ
  15. ^ 私設市場(kabu.comPTS)の空売り規制対応に関する変更認可の取得
  16. ^ 私設取引システム(PTS)業務の終了について
  17. ^ 夜間取引(マネックスナイター)
  18. ^ 【即時決済取引】サービス休止について


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