福笹
飾り熊手(かざりくまで)・福笹(ふくざさ)について
古来より熊手は農具であり掃除具であり、あるときは武具にも活用された経緯をもつものですが、一方には厄を掃き清める神聖な道具(神具)という側面があったことから、江戸時代より福をかき集めるという「招福の縁起物」とされてきました。
当初は、熊手に様々な吉兆を飾付けた「飾り熊手」が江戸の大鳥(鷲)神社の酉の市(例年11月の酉の日=一の酉・二の酉・三の酉)で販売されるようになり、その後に関西にも伝わって、戎神社の戎まつり(例年1月10日の前後3日間=宵戎・十日戎・残り戎)でも販売されるようになりました。
一般家庭には「家内安全」を、商いには「商売繁盛」を祈願して買い求められますが、関東のものと関西のものとには違いが見られ、関東では最初から吉兆が付いた熊手を買い求めるのに対して、関西では熊手の他に笹も用意されていて、買い求めた好みの吉兆を別途に買い求める熊手や笹にその場で取り付ける方法が取られています。吉兆を取り付けた笹を「福笹」といいます。
吉兆の飾りはそれぞれに招福のいわれがあるものを取り付けますが、関東では「おかめ=お多福」、関西では「戎」の飾りものは絶対欠かせないものとされています。
福笹
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/11 03:54 UTC 版)
福笹は、神仏分離以前に建仁寺が鎮守の社とした京都ゑびす神社によって頒布が開始されたもので、「節目正しく真っ直ぐに伸び」「弾力があって折れない」「葉が落ちず常に青々と茂る」といった特徴から、家運隆昌・商売繁盛の縁起物となった。十日戎では、拝殿で福笹を授かり、御札と吉兆(きっちょう)と呼ばれる小宝を付ける風習が続いている。吉兆は、銭叺(ぜにかます)・銭袋・末広・小判・丁銀・烏帽子・臼・小槌・米俵・鯛等の縁起物から成り、十日戎の参拝者は有償で吉兆を自由に選べ、福むすめ(毎年選出)による飾りつけを授与される。 また、金色をした人工の笹に最初から御札・吉兆などがついた金笹(きんささ)と称される授与品がある。
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