福島交通飯坂東線とは? わかりやすく解説

福島交通飯坂東線

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/15 19:10 UTC 版)

飯坂東線(いいざかとうせん)は、かつて福島県福島市及び伊達町保原町梁川町(いずれも現在の伊達市)などにおいて運行されていた福島交通軌道線路面電車)である。本項では、その支線の保原線・梁川線・掛田線などについても述べる。前身の福島電気鉄道(信達軌道)と飯坂電車との合併後の路線名は全線が「飯坂東線」であった。


注釈

  1. ^ 蒸気軌道の場合、特許状を補完する命令書には、沿道への煙害を考慮して、燃料に無煙炭または骸炭(コークス)が指定されていた。だがこれは通常使用されている有煙炭に比べて高価であり、この条項は有名無実化されており、つまり、蒸気鉄道並みの有煙炭が公然と使用されていた。しかしこの騒動により無煙炭または骸炭を使用せざるを得なくなり、燃料費は高騰した[4]
  2. ^ 任侠の人東北の次郎長といわれていた。
  3. ^ この廃止が実現できたのは吉田佐次郎の発揮した力によるものだったという
  4. ^ 社長の高岡唯一郎は東京在住で佐伯とは親交があった[8]
  5. ^ 他に福島駅前や長岡分岐点等、随所に半径20mが存在した。
  6. ^ 他に、柱田 - 掛田間に26.6 ‰の連続勾配、大日堂前 - 木内間に30.3‰が存在した。
  7. ^ 1956年(昭和31年)に直流600 Vから昇圧。
  8. ^ 予備器として300 kW回転変流器を併設。
  9. ^ 山土砂利舗装と呼ばれる。
  10. ^ 12月20日許可[24]
  11. ^ 1926年1月7日届出[25]
  12. ^ 官報では1927年12月26日限り[26]
  13. ^ ボイラーと燃料の焚口の高さが低く「へっつい」と通称される。掲載されている絵葉書の写真では湯野(のちの湯野町)から本社前(のちの聖光学院前)方面へ向かう列車が長岡駅付近の東北本線を越える鉄道橋上を2両の客車を牽引して走行している。
  14. ^ 元々はウラジオストクの市街電車に7両を輸出予定だったものが注文流れ(キャンセル)になり、1924年(大正13年)飯坂電車に5両、1927年(昭和2年)に水浜電車に車体の長さを切り詰めて(前後のドアの間の側面窓は小窓1個+6個+小窓1個)2両納入されており、水浜電車の車両には車体下の切り継ぎ跡のある台枠に「日本車輌 大正六年」と記してある銘板が取り付けてあった。
  15. ^ 絵葉書の写真によれば飯坂電車納入分はドアがないオープンデッキで前後のデッキの間の側面窓は8個。
  16. ^ 軌道建設規程第8条に「併用軌道ハ道路ノ中央ニ之ヲ敷設シ左ニ掲クル車体外有効幅員ヲ存セシムヘシ」とあり、軌道が敷設される道路の幅員によって車体幅が制限を受ける。両路線共に道路の幅員に余裕が無かった。

出典

  1. ^ a b 『福島市史 第5巻』1975年、61頁。 
  2. ^ 『福島市史 第5巻』1975年、170頁。 
  3. ^ 『福島市史 第5巻』1975年、174頁。 
  4. ^ 湯口徹『「へっつい」の系譜』ネコパブリッシング、2012年、38頁。
  5. ^ 高井薫平『福島交通軌道線(上)』43頁。
  6. ^ 『福島市史 第5巻』1975年、173頁。 
  7. ^ 『日本全国諸会社役員録. 第35回(昭和2)』(国立国会図書館デジタルコレクション)
  8. ^ a b 佐伯宗義の寄稿『福島交通七十年の歩み』143頁。
  9. ^ 高井薫平『福島交通軌道線(上)』26頁。
  10. ^ 黒木和人「福島交通」『鉄道ピクトリアル』No.636、199-200頁。
  11. ^ a b 高井薫平『福島交通軌道線(上)』22頁。
  12. ^ 高井薫平『福島交通軌道線(上)』14頁[注釈 5]
  13. ^ 高井薫平『福島交通軌道線(上)』22頁[注釈 6]
  14. ^ 高井薫平『福島交通軌道線(上)』22頁[注釈 7]
  15. ^ 高井薫平『福島交通軌道線(上)』22頁[注釈 8]
  16. ^ 高井薫平『福島交通軌道線(上)』20 - 21頁。
  17. ^ a b 鈴木洋「福島交通軌道線」『鉄道ピクトリアル臨時増刊-全日本路面電車現勢-』223号、26-27頁。
  18. ^ 西村幸格「路面電車の軌道構造」[注釈 9]
  19. ^ 高井薫平『福島交通軌道線(上)』28-29頁。
  20. ^ a b 高井薫平『福島交通軌道線(下)』6頁。
  21. ^ 『日本全国諸会社役員録. 明治41年』(国立国会図書館デジタルコレクション)
  22. ^ 「商業登記」『官報』1908年8月19日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  23. ^ 『日本全国諸会社役員録. 第28回』(国立国会図書館デジタルコレクション)
  24. ^ 「軌道敷設特許権譲渡」『官報』1917年12月21日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  25. ^ 『鉄道省鉄道統計資料. 大正14年度』(国立国会図書館デジタルコレクション)
  26. ^ 「軌道営業廃止」『官報』1928年2月22日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  27. ^ 高井薫平『福島交通軌道線(上)』15頁。
  28. ^ 高井薫平『福島交通軌道線(下)』42頁。
  29. ^ 宮田憲誠『遠い日の鉄道風景-明治のある日人車や馬車が走り始めた-』36-37頁[注釈 13]
  30. ^ 高井薫平『福島交通軌道線(下)』32頁。
  31. ^ 福島電気鉄道第21号『最新電動客車明細表及型式図集』(国立国会図書館デジタルコレクション)
  32. ^ a b 和久田康雄『日本の市内電車 ―1895~1945―』144-146頁。
  33. ^ 中川浩一『茨城交通水浜線』40-41頁[注釈 14]
  34. ^ 宮田憲誠『遠い日の鉄道風景-明治のある日人車や馬車が走り始めた-』44-47頁[注釈 15]
  35. ^ a b c d 高井薫平『福島交通軌道線(下)』32-47頁。
  36. ^ 高井薫平『福島交通軌道線(下)』40頁、44頁。
  37. ^ a b c 「福島電鉄飯坂東線の思い出」『鉄道ピクトリアル』No.636、100-101頁。
  38. ^ a b 『鉄道ピクトリアル臨時増刊-全日本路面電車現勢-』223号、第6表、132頁。
  39. ^ 和久田康雄『日本の市内電車 ―1895~1945―』16頁[注釈 16]
  40. ^ a b c 福島交通の路面電車1115号車を復元 設置先の掛田駅で記念イベント 福島県伊達市霊山町”. 福島民報 (2023年11月13日). 2023年11月14日閲覧。


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