短調による12の練習曲とは? わかりやすく解説

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短調による12の練習曲

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/13 03:42 UTC 版)

短調による12の練習曲(Douze études dans tous les tons mineurs)作品39は、シャルル=ヴァランタン・アルカンによって作曲され、1857年に出版されたピアノのための練習曲集。全12曲からなり、フランソワ=ジョゼフ・フェティスに献呈された。


  1. ^ アルカン ピアノ・コレクション 3 《風のように》”. 森下唯公式ウェブサイト. 2021年8月25日閲覧。


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短調による12の練習曲

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マルカンドレ・アムラン」の記事における「短調による12の練習曲」の解説

2009年に全12曲が完成。曲集の名はアルカンの『短調による12の練習曲』を意識したものであり、本人によると曲集全体アルカンゴドフスキーへのオマージュとのこといずれの曲も大変難易度高く演奏至難な作品ばかりである。アムラン自身でさえ、インタビューで「作曲では楽器使わないため、弾いてみるととても難しい」と語っている。当初作曲していた第1番熊蜂の飛行による』と第11番タンゴ』は撤回され現在のもの差し替えられた。第2番第5番第6番第8番第11番、第12番アムラン自作曲全曲本人録音存在し発売されている。全曲通して初演は、2010年8月ドイツのフズム音楽祭行われた第1番 イ短調ショパンによるトリプル・エチュード』 "Triple Étude, after Chopin" (1992年完成同年のフズム音楽祭披露された。ゴドフスキー構想引き継ぎショパン練習曲からイ短調書かれ作品10-2作品25-4作品25-11(『木枯らし』)の3曲を融合させている。 第2番 ホ短調ベレニケの髪』 "Coma Berenices" (2008年完成原題の "Coma Berenices" は「かみのけ座」のことであるが、アムランによれば星座には直接関係はなく、むしろ星座名前の由来となったベレニケ2世美しい髪に関係しているという。 また、単語の "coma" が「髪」のほかにも「昏睡」という意味も持っているため、明らかな誤訳であるものの、日本では昏睡したベレニケ』と表記される場合もある。 第3番 ロ短調パガニーニリストによる』 "after Paganini-Liszt" (1993年完成)『ラ・カンパネラ』の主題よる。 第4番 ハ短調アルカン無窮動練習曲による』 "Étude à mouvement perpétuellement semblable, after Alkan" (2005年完成アルカンの『ピアノ独奏による交響曲 第4楽章作品39-7と『両手ユニゾンのための練習曲作品76-3、『イソップの饗宴作品39-12による。 第5番 ト短調グロテスクなトッカータ』 "Toccata grottesca" (2008年完成第6番 ニ短調ピアノフォルテのための練習曲スカルラッティを讃えて』 "Esercizio per pianoforte, Omaggio a Domenico Scarlatti" (1992年完成第7番 変ホ短調チャイコフスキーによる左手のための練習曲』 "after Tchaikovsky, for the left hand alone" (2006年完成チャイコフスキー歌曲子守唄作品16-1よる。 第8番 変ロ短調ゲーテ魔王による』 "Erlkönig, after Goethe" (2007年完成ドイツ詩人ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテの『魔王』から着想得て作曲された。 第9番 ヘ短調ロッシーニによる』 "after Rossini" (1987年完成ロッシーニの『踊り(ラ・ダンツァ)(英語版)』による。10番 嬰ヘ短調ショパンによる(黒い想念のために)』 "after Chopin ("pour les idées noires")" (1990年完成ショパンの『黒鍵のエチュード作品10-5よる。 第11番 嬰ハ短調メヌエット』 "Minuetto" (2009年完成本曲集の中では最後に完成した作品であり、偶然にも本曲の終止次の前奏曲とフーガ』の開始似ていたため、アムランは「最も早く書かれ練習曲と最も最後に書かれた曲がまるで一体化しているかのようにつながるのは、個人的に興味深いことだった」と述べている。 第12番 変イ短調前奏曲とフーガ』 "Prelude and Fugue" (1986年完成本曲集の中では最初に完成した作品であり、アムランにとっても最初規模大きな作品となった1993年カナダ出版社ドーベルマンイッパン英語版)から刊行され出版譜で、アムラン次のようにコメントした。「思い返してみると、このフーガとりわけ当時学習していたブゾーニピアノ協奏曲タランテラ的な第4楽章とかなり共通するものがあるよう思われる。この作品このように恐ろしいほど苛酷なヴィルトゥオーゾ仕掛け集合体にすることは決し意図してはいなかった。私は単に、むしろ滑稽で、ありふれたフーガ主題展開し拡張する可能性いくらか追求したかったのである。この作品は、自らの力で、私が当初思いもしなかった方向へと進み出したのだ! とでも述べておこう」。

※この「短調による12の練習曲」の解説は、「マルカンドレ・アムラン」の解説の一部です。
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