真駒内とは? わかりやすく解説

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真駒内

読み方:マコマナイ(makomanai)

所在 北海道札幌市南区

地名辞典では2006年8月時点の情報を掲載しています。

真駒内

読み方:マコマナイ(makomanai)

所在 北海道(札幌市交通局南北線)

駅名辞典では2006年8月時点の情報を掲載しています。

真駒内

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/23 01:56 UTC 版)

真駒内(まこまない)は、北海道札幌市南区にある札幌市営地下鉄南北線真駒内駅を中心とした、町名に「真駒内」を冠する地域一帯を指す。


注釈

  1. ^ 1876年(明治9年)に開設された真駒内牧牛場(まこまないぼくぎゅうじょう)は、北海道庁の成立に伴い1886年(明治19年)2月に道庁の所管となり、7月に「真駒内種畜場(まこまないしゅちくじょう)」に改称、牛以外の各種家畜の改良・繁殖も開始し[5]1893年(明治26年)3月に「北海道庁種畜場」となった[6]。その後は1936年(昭和11年)に「北海道農事試験場畜産部」[7]、1942年(昭和17年)に「北海道農業試験場畜産部」と改称、1945年(昭和20年)の敗戦を迎えた。進駐軍による用地収用後は、その機能を北海道十勝支庁上川郡新得町に移転[8]、1950年(昭和25年)に「北海道立種畜場」となり、その後も幾度かの組織改編を経て2023年現在、北海道立総合研究機構農業研究本部畜産試験場となっている。
  2. ^ 北海道庁種畜場に置かれた稲作試験場には真駒内用水から水を引く1町8反歩(約1.8ヘクタール)の水田が開設され、技術者として京都から儀賀重右衛門が招かれた[13][14][15]。この真駒内稲作試験場は1898年(明治31年)に上白石稲作試験場を改称した上白石農業試作場の真駒内分場となり、稲作以外の試験も開始した[16]。真駒内分場はその後、1901年(明治34年)、地方費で設立された北海道庁地方農事試験場の白石分場附属真駒内試験地となり、最終的に翌1902年(明治35年)、白石分場とともに廃止された。なお、北海道開発庁計画監理官も務めた平工剛郎の「おいしい北海道米ができるまで : 戦前篇」(2020年)は「〔北海道庁財務長に就任した酒匂常明は〕1893(明治26)年に白石村に稲作試験場を、翌年〔1894年〕には真駒内試験場内に、翌々年〔1895年〕には上川農事試験場内に稲作試験場を開設し、本格的な試験研究を開始します。」と述べ[17]、真駒内の稲作試験場の開設を1894年(明治27年)とするが、典拠未詳。

出典

  1. ^ a b 『札幌地名考』 1977, p. 102.
  2. ^ a b c d e 『札幌地名考』 1977, p. 101.
  3. ^ 切替英雄「地名真駒内の由来 アイヌ語 mak の意味」『北海学園大学学園論集』第153巻、北海学園大学学術研究会、2012年9月、243-248頁。 
  4. ^ 真駒内用水案内板”. 札幌市南区ホームページ. 札幌市南区役所 (2011年2月25日). 2023年4月12日閲覧。
  5. ^ 札幌市教育委員会: “新札幌市史 第2巻 通史2 : 第六編 道都への出発 : 第三章 周辺農村の発展と農業の振興 : 第三節 農業生産の定着 : 一 農業行政の展開と試験事業 : 各種試験場等の変遷”. 札幌市中央図書館 - 新札幌市史デジタルアーカイブ. 札幌市 (1991年10月). 2023年4月12日閲覧。 “畜産については、七重〔※現在の七飯町にあった七重官園〕等のかなりの部分は民間払下げとなり、〔公営の畜産試験場は〕真駒内牧牛場がその中心をなすこととなり、〔明治〕19年〔1886年〕7月に真駒内種畜場と改称し、事業内容も牛にとどまらず各種家畜の改良・繁殖を行うこととなり、さらに26年3月に北海道庁種畜場と改称された。”
  6. ^ 札幌市教育委員会: “新札幌市史 第4巻 通史4 : 第八編 転換期の札幌 : 第五章 農業の再編成と工業化の進展 : 第一節 農業 : 一 農政の展開と札幌の農業 : 農業試験機関の充実”. 札幌市中央図書館 - 新札幌市史デジタルアーカイブ. 札幌市 (1997年3月). 2023年4月12日閲覧。 “(2) 北海道庁種畜場(明〔明治〕9・9設立)……平岸村字真駒内に設立された真駒内種牛場〔※種畜場の誤植〕が、明治19年2月北海道庁所管となり、同年7月真駒内種畜場と改称され、さらに明治26年〔1893年〕2月北海道庁種畜場と改称された。”
  7. ^ 北海道農業研究センター 編『平成27年度 北海道農業研究センター年報 (2015)』農業研機構 北海道農業研究センター国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構)、2016年11月、2頁https://www.naro.go.jp/publicity_report/publication/laboratory/harc/05/072593.html。"昭和11〔年〕1936〔年〕/真駒内に北海道農事試験場畜産部新設"。 
  8. ^ 概要沿革|地方独立行政法人北海道立総合研究機構 畜産試験場
  9. ^ 種畜場事務所跡”. 札幌市南区ホームページ. 札幌市南区役所 (2011年2月25日). 2023年4月12日閲覧。
  10. ^ 中垣正史 (2012年12月10日). “北海道開拓の基礎を築いた指導者たち 21 : 北海道農業・酪農の基礎を築いた先駆者たちの足跡とその業績 : 大友亀太郎、エドウィン・ダン、町村金弥、宇都宮仙太郎、町村敬貴、黒澤酉蔵〔『HOMAS』No. 67初出〕”. 北海道開拓の基礎を築いた指導者たち. 2023年4月17日閲覧。 ※『HOMAS』は北海道マサチューセッツ協会(1990年設立、2016年活動停止)発行のニューズレター。No. 67は2012年12月10日発行。
  11. ^ 中垣正史 (2012年12月10日). “北海道開拓の基礎を築いた指導者たち 22 : 北海道農業・酪農の基礎を築いた先駆者たちの足跡とその業績 : 大友亀太郎、エドウィン・ダン、町村金弥、宇都宮仙太郎、町村敬貴、黒澤酉蔵〔『HOMAS』No. 67初出〕”. 北海道開拓の基礎を築いた指導者たち. 2023年4月17日閲覧。
  12. ^ 由来・日因縁・ミニヒストリー : 第11回 真駒内商店街”. さっぽろわくわく商店街. 札幌市商店街振興組合連合会. 2023年4月17日閲覧。
  13. ^ 真駒内稲作試験場跡”. 札幌市南区ホームページ. 札幌市南区役所 (2011年2月25日). 2023年4月12日閲覧。
  14. ^ 北海道: “史跡「開拓使札幌本庁本庁舎跡および旧北海道庁本庁舎」保存活用計画 (平成30年)”. 北海道公式ホームページ. 北海道庁 (2018年). 2023年4月12日閲覧。 “明治26年(1893)/・稲作試験場北海道種畜場内(真駒内)に開設/酒匂常明中山久蔵らによる稲作の改良が行われ、直播農法の改良、普及が進められた。” ※第2章「2-3 史跡を取り巻く歴史の変遷」の「(4)北海道庁の設置と殖民政策」(p. 33)参照。
  15. ^ 札幌市教育委員会: “新札幌市史 第2巻 通史2 : 第六編 道都への出発 : 第三章 周辺農村の発展と農業の振興 : 第三節 農業生産の定着 : 一 農業行政の展開と試験事業 : 水稲作の奨励”. 札幌市中央図書館 - 新札幌市史デジタルアーカイブ. 札幌市 (1991年10月). 2023年4月12日閲覧。 “このため〔北海道庁は〕まず〔明治〕26年〔1893年〕4月、上白石村(新田810坪、旧田550坪)、同年11月、真駒内(北海道庁種畜場内、1町8反歩)および亀田〔亀田郡七飯村〕に稲作試験場を設置した。上白石には京都府下の老農 足立卯八を、また真駒内には水田土工に堪能な京都府下の新田師 儀賀重右衛門を雇い、試験施行の端緒とした。”
  16. ^ 札幌市教育委員会: “新札幌市史 第2巻 通史2 : 第六編 道都への出発 : 第三章 周辺農村の発展と農業の振興 : 第三節 農業生産の定着 : 一 農業行政の展開と試験事業 : 各種試験場等の変遷”. 札幌市中央図書館 - 新札幌市史デジタルアーカイブ. 札幌市 (1991年10月). 2023年4月12日閲覧。 “また米作については、前述のように〔明治〕26年4月に上白石稲作試験場が設立、同年11月に真駒内稲作試験場が設置されたが、31年に上白石農業試作場、同真駒内分場と改められ、稲作以外の作物の試験も行うこととなった。”
  17. ^ 平工剛郎「おいしい北海道米ができるまで : 戦前篇 (北海道米の歴史 第1回)」『開発こうほう』第688巻、一般財団法人北海道開発協会、2020年12月、1-5頁。 
  18. ^ 真駒内団地地区(真駒内団地土地区画整理事業)”. 札幌市公式ホームページ. 札幌市役所 (2023年2月8日). 2023年4月17日閲覧。 ※「対象区域住所一覧(真駒内団地)」を付す。
  19. ^ 石狩川治水100年 : 石狩川流域誌 : 昭和35年頃 - 暮らし・社会 1”. 国土交通省北海道開発局 札幌開発建設部 (2010年). 2023年4月17日閲覧。 “昭和30年〔1955年〕に「日本住宅公団(現在のUR都市機構)」が設立されると、大規模な「公団住宅」が全国で造成されていった。北海道では、「真駒内団地(札幌市)」「大麻団地(江別市)」「北広島団地(北広島市)」が規模も大きく、施設も代表的なものだった。真駒内団地は、もとは北海道庁の種畜場で、終戦後は米軍キャンプに使われた土地だった。戸数5,000戸、収容人口2万人。スーパーマーケットや病院という生活環境施設も充実し、交通の便も図られるなど、郊外に新しい都市が出現した。(..) *参考資料/新北海道史第6巻通説5より” ※1968年(昭和43年)の真駒内団地の写真あり。
  20. ^ 札幌市市民まちづくり局都市計画部地域計画課: “真駒内駅前地区まちづくり指針 (平成25年3月)”. 札幌市公式ホームページ. 札幌市 (2013年5月). 2023年4月12日閲覧。 ※「真駒内地域の歴史」(p. 6)参照。
  21. ^ a b 岡田利夫 『戦中戦後20年 北海道木材・林業の変遷』 北海道林材新聞、1988年6月10日刊、p. 152。
  22. ^ a b 鎌田敏夫シリーズ 十字路(1)(第一話「北海道編 家族」、第二話「出雲編 故郷」、第三話「沖縄編 自由」)”. テレビドラマデータベース. 2013年8月20日閲覧。
  23. ^ 施設ガイド”. 真駒内公園. 北海道立真駒内公園. 2023年4月17日閲覧。 “この公園は、札幌市の中心部から南に約8km、真駒内団地に接し、豊平川と真駒内川の合流点に位置する北海道酪農発祥の地として早くから知られた地域に所在しております。公園は南北1.7km、東西0.7km、面積85haのほぼ平坦な地形で、豊平川と合流する真駒内川が園内を流れ、西南の丘陵部には豊かな自然林が繁茂し、自然の風景観の基調となっています。” ※「真駒内公園平面図」あり。
  24. ^ 真駒内地域小規模校検討委員会 編(pdf)『真駒内地域小規模校検討委員会ニュース』 第4号、真駒内地域小規模校検討委員会事務局(札幌市教育委員会総務部計画課)、2009年3月23日https://www.city.sapporo.jp/kyoiku/top/tekisei/documents/makomanai_news_4.pdf 
  25. ^ a b c d e f g h 札幌市市民まちづくり局都市計画部: “真駒内地域の概要とこれまでの取組について” (pdf). 札幌市公式ホームページ. 札幌市役所 (2014年3月10日). 2014年4月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年4月12日閲覧。真駒内地域と周辺の用途地域図」(p. 9)参照。


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