真珠郎
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/22 23:30 UTC 版)
『真珠郎』(しんじゅろう、正字では眞珠郎)は、横溝正史の長編探偵小説で、探偵・由利麟太郎が活躍する作品である。1936年から1937年にかけて雑誌『新青年』に連載された。
注釈
- ^ 3作品とも探偵が金田一耕助に変えられている。
- ^ 作者は小栗虫太郎にこのときの「借り」を感じていたため、1946年(昭和21年)に小栗が急逝して探偵小説専門雑誌『ロック』への連載に穴が空きそうになった際にピンチ・ヒッターを務めた。このときに連載した作品が本作品と同じ由利シリーズの『蝶々殺人事件』である[3]。
- ^ 初版単行本(六人社、1937年)の「自序」で横溝自身が明かしている[4]。
- ^ 第1章「ヨナカーンの首」で初めて登場した際「おつこつ」とルビが振られている。
- ^ 「異母妹(ルビは「いとこ」)」という記述は第17章「告白」中盤で由美の説明にある[9]が、第15章「暗夜行路」の終盤で伊那子の近所に住んでいた男が「今年(注:数え)二十三になるのでございましょう」と年齢を言っており[10]、20年前に誕生している(第8章「美しき二匹の野獣」の鵜藤家の爺やの証言[11])真珠郎より年長になる。
- ^ 真珠郎が金髪なのは原作からある設定で、由美が真珠郎が監禁されてた部屋で見せた写真に「房々と額に垂れた金色の髪」という記述がある。ただし原作中で目は「黒い」とされている(第6章「如法闇夜」)。
出典
- ^ a b 『昭和ミステリ秘宝 真珠郎』(扶桑社文庫)所収の江戸川乱歩による「序」参照。
- ^ 『横溝正史選集 4 犬神家の一族』(出版芸術社)所収の浜田知明による巻末解説参照。
- ^ 『真説 金田一耕助』(横溝正史著・角川文庫、1979年)113 - 114ページ参照。
- ^ 山口直孝 著「「死婚者」」、江藤茂博; 山口直孝; 浜田知明 編『横溝正史研究 4』戎光祥出版、2012年3月1日、254-255頁。ISBN 978-4-86403-029-8。
- ^ 『昭和ミステリ秘宝 真珠郎』(扶桑社文庫)所収の日下三蔵による巻末解説参照。
- ^ 横溝正史 著、日下三蔵 編『由利・三津木探偵小説集成1 真珠郎』柏書房株式会社、2022年6月5日、463頁。"付録 (1) 六人社版『真珠郎』序文ほか"。
- ^ a b 横溝正史著『探偵小説五十年』(講談社)所収の「私の推理小説雑感」参照。
- ^ 第8章「美しき二匹の野獣」の鵜藤家の爺やの話より。
- ^ 『真珠郎』(横溝正史著・角川文庫、2019年)209ページ。
- ^ 『真珠郎』(横溝正史著・角川文庫、2019年)187ページ。
- ^ 『真珠郎』(横溝正史著・角川文庫、2019年)98 - 99ページ。
- 1 真珠郎とは
- 2 真珠郎の概要
- 3 事件の発生年について
- 4 脚注
真珠郎(しんじゅろう)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/27 17:43 UTC 版)
妖気漂う美少年。犯罪を重ねた男と美人だが白痴の山窩の女の間に生まれた。なお、名前の由来は誕生当時「珠のような綺麗な子」だったからという。
※この「真珠郎(しんじゅろう)」の解説は、「真珠郎」の解説の一部です。
「真珠郎(しんじゅろう)」を含む「真珠郎」の記事については、「真珠郎」の概要を参照ください。
- 真珠郎のページへのリンク