原動機
発動機
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/27 03:23 UTC 版)
護一一型は光をベースに開発されているが、ボア、ストロークとも光より幾分小さいものを採用している。整備性を良くするために余裕のある設計になっていたが、発電機の向きが従来とは逆だったため、小型機では調整が難しくなると海軍から指摘されている(機体を調整しやすい構造にすることで対応)。B6N1の他には、十三試陸上攻撃機/試製深山に搭載されたのみで、生産数も約200基と少ない。 火星二五型は開発開始時にも搭載発動機の候補だった火星一〇型に水メタノール噴射装置を追加した性能向上型で、護一一型とほぼ同じ離昇出力を発揮できた。プロペラ減速比等を除けば二二型以降の一式陸攻や二式大艇一二型等に搭載された火星二一型、二二型と基本的に同じ発動機である。 エンジンカウルには、気化器用空気取入口が上面に、潤油冷却器用空気取入口が魚雷との干渉を防ぐために正面から見て下面のやや左に寄った位置にそれぞれ突出して装備され、排気管はB6N1では集合式だったが、B6N2以降は増速効果があり、かつ排気炎の小さい推力式単排気管に変更されている。また、日本機として初めて全金属製4翅プロペラを採用している(B6N1は直径3.5m、B6N2は3.4m)。
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発動機
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/27 06:02 UTC 版)
A7M1に搭載された誉二二型(NK9K)は、誉二一型(NK9H)に強制冷却ファンや低圧燃料噴射装置(フロートレス気化器)を追加した性能向上型として計画されたが、開発の遅れから降流式気化器(ダウンドラフト式キャブレター)を装備したものがA7M1に搭載された。A7M1が予定性能に達しないことが判明した後、低圧燃料噴射装置を追加した誉二四型(NK9K-S)への換装が計画されたがこれは行われなかった。 A7M2に搭載されたハ43は金星をベースに開発した18気筒2,000馬力級発動機で、陸海軍のいくつかの試作機に搭載が予定されたが実際に飛行したものは烈風と震電、キ74、キ83など少数に留まり、またA7M2が試験飛行に使用したハ43-11はキ83試作機から流用したものであるなど製作数も少数だった。A7M1が予定性能を満たせずA7M2で満たしたこと、誉が前線で不具合を多発したことから開発主任の堀越を始めとして「最初から誉でなくハ43を搭載するべきだった」という主張があるが、ハ43は終戦までに大量生産に入ることができず、また烈風の開発に関わった小福田少佐の「誉の後に来るものとして約束されるも未だその信頼性は実戦に対して不十分なり」という発言や、ハ43を搭載した試作機での不具合多発の記録から信頼性の優劣も不透明である。なお、ハ43-11は全開高度が5,000 mと栄二一型よりも低かったため、量産型は全開高度を6,600 mに上げて高高度性能を向上させたハ43-12に換装する予定だった。
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発動機
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/14 05:10 UTC 版)
速度と上昇力を確保するためには大馬力エンジンが必要だが、当時の日本には戦闘機に適した小型軽量の大馬力エンジンが存在しなかった。そのため、一式陸上攻撃機等の大型機用に開発された大直径ではあるが当時の日本で最大馬力を発揮する「火星」が選定されている。大直径を補うために採用された紡錘形の胴体(後述)に適合するよう延長軸と強制冷却ファンを追加し、プロペラ減速比を変更した専用の火星一三甲型が開発されている。強制冷却ファンは機首を絞ったことによるエンジン冷却用空気流入量の減少による冷却効率の悪化を補うために装備されたが、冷却用空気流入量が減少する上昇時の冷却効率を上げる効果も期待されていた。 試製雷電(J2M2)以降では火星二三甲型を装備した。これは燃料噴射装置を備え水メタノール噴射装置によって出力を引き上げた二〇型に一三型と同様の延長軸と冷却ファンを装備したものである。また雷電三三型(J2M5)および二三型(J2M7)で装備された火星二六型は、過給器インペラ径を増して全開高度を引き上げたものである。火星エンジンは電動始動器に対応していたが、雷電では発動機搭載方法の関係で慣性始動器が装備されている。 プロペラはドイツVDM社製の電動式ガバナー搭載モデルを住友金属(現・日本製鉄)がライセンス生産したもので、ピッチの変更速度はハミルトン・スタンダード製の油圧式に劣るが変更角度が大きいため適応する高度域が広くなるという利点がある。三翅プロペラが十四試局戦に、十四試局戦改以降は四翅プロペラが採用されている。また後期では高空性能改善のため幅広のものが装備された。
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発動機
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/27 09:33 UTC 版)
試作段階だった小型高出力発動機の誉を日本軍機の中で最も初期に採用している。このため、十五試陸爆試作機の試験飛行が開始された時点では誉の完成度も低く、空技廠での性能試験中に20回を超える故障が起きている。試作機では誉一一型を搭載していたが、量産型では高高度性能を改善した誉一二型に変更している。小型の誉に合わせ、発動機直径の1.1倍という小直径で抵抗の少ないエンジンナセルが装備されている。排気管は試作機では集合式だったが、量産機では推力式単排気管に変更されている。 夜間戦闘機型の試製極光 (P1Y2-S) では、生産数が不足気味の誉一二型からやや大型ではあるが生産数にやや余裕のある火星二五型に発動機を変更し、エンジンナセルも新たに設計されている。
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発動機
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/24 15:50 UTC 版)
「クランク (機械要素)」の記事における「発動機」の解説
ほとんどのレシプロエンジンでは、ピストンの往復運動を回転運動に変換するためにクランク機構のクランクシャフトを採用している。
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発動機
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/15 23:36 UTC 版)
空気抵抗の面で有利と試算された愛知航空機製の水冷エンジンである「アツタ」を搭載した。この発動機は当時同盟関係にあったドイツのダイムラー・ベンツから購入したDB601Aをライセンス生産した物である。 精密なDB601エンジンの国産化に際して、液冷エンジン生産に必要な資源物資もままならず、精密パーツの生産に必要な最新の工作機械を導入できなかったことから、原型の設計図の材質や部品精度のままでの大量生産は不可能と判定された。このため大量生産に向けて材質の変更や部品精度の低下などの設計の改変を行ったが、エンジントラブルの頻発やエンジン性能の低下を招くこととなった。一例として、冷却液について、オリジナルのDB 601Aで使用するエチレングリコールから、資源不足や物資の行き届きにくい前線での整備を考慮して、普通の水に変更したことが挙げられる。エチレングリコールに比べて沸点が低い水で置き換えただけではオーバーヒートを起こしやすいため、加圧することによって沸点を最高125℃まで引き上げたが、冷却系部品への圧力負荷による水漏れのトラブルを招き、エンジン稼働率低下の一因となった。 その反面で同じくDB601Aエンジンのライセンスを購入し国産化した際にニッケルの使用禁止で部品強度の落ちていた川崎ハ四〇系に比べると、製造工程で強度低下を抑えていたアツタはハ四〇で多発したクランクシャフト折損のトラブルがなく、全体的に状態が良かったと言われる[誰によって?]。 整備面では、空冷エンジンを主に扱う日本軍整備兵が水冷エンジンの整備技術に乏しいことが、水冷型彗星の稼働率低下の大きな原因となっていた。しかし、水冷エンジンの整備に習熟した整備兵がいれば水冷型彗星の稼働率は決して低いということはなく、1944年後半以降は水冷エンジンの整備に熟練した整備員も増えており、空冷エンジンの零式艦上戦闘機の稼働率も50%を切るような状況の中で、水冷型彗星の稼働率60%以上を維持していた航空隊もいくつもあった。比較的早くから二式艦偵を運用していた第三艦隊や沖縄戦での活躍で知られる芙蓉部隊では、豊富な予備部品とアツタを熟知した整備兵をそろえる(メーカーで専門教育を受けた整備兵を教官にして自隊で教育する等)ことで、エンジントラブルは多いものの特に整備に困難を覚えることなく、空冷エンジン搭載機と遜色ない高い稼働率を達成している。特に芙蓉部隊では、指揮官の美濃部正少佐によれば、稼動率を彗星70%近くまで上昇させたと言われる。ときに、根拠は不明ながら水冷型彗星の稼働率が10%台まで悪化し、芙蓉部隊がそれを大幅に引き上げて80%としたとする主張もあるが、美濃部本人の遺稿での主張によれば、芙蓉部隊の稼働率は他部隊より10-20%高かったとしているだけである。 アツタに限ると、搭載機全体の相対的な稼働率の低さはエンジン自体の問題もさることながら、既知のトラブルに対処する整備能力が講習や整備マニュアル不足により限られていた結果であると言える。当時の日本製航空機は空冷エンジンを搭載した機体がほとんどで、アツタ搭載機の機種(大量生産されたのは本機のみ)及び相対的な機数の少なさ、戦況の悪化などもあって有効な対策が行き渡ることなく終わり、液冷エンジンに関する教育をほとんど受けていない前線の整備員にとって、トラブルが多く非常に扱いづらい難エンジンとの印象があった。 これは、高い稼働率を誇っていたと言われている芙蓉部隊でも同様であり、部隊の所属機数と稼働機数が明らかとなっている日で稼働率を計算すると、1945年2月17日時点では所属機数彗星8機、稼働機は3機で稼働率は37.5%、5月1日時点では彗星20機に対して、稼働機7機で稼働率は35%と日本軍全体の稼働率推定平均以下となっている。また、稼働と認定されて出撃した機でも故障により引き返す機も多く、4月中の大規模出撃では、4月16日の出撃で、彗星9機中、4機が故障で引き返すか不時着、2機が未帰還で、作戦に従事して帰還した機はわずか2機、4月28日から29日未明は、彗星14機中、6機が故障で墜落もしくは引き返し、1機が爆撃装置の故障で投弾できず、7機が作戦に従事して帰還、4月29日から30日未明は、彗星12機中、4機が故障で引き返し、1機が未帰還、7機が作戦に従事し帰還という状況であった。5月初めには、故障機の続出で十分な稼働機数を確保できなくなり、5月6日には天候が回復して出撃日和となったのにも拘わらず、終日機体整備に費やさざるを得なくなっている。 一方で、芙蓉部隊と同じ夜間戦闘機型彗星を運用していた第三三二海軍航空隊は阪神地区でB-29を迎撃していたが、1945年5月に332空に着任した水木泰少尉が、2か月間でB-29を2機撃破する戦果を上げていた間、332空の7機の彗星は全く故障もせずに作戦に従事していたという。しかし、1945年7月、高い稼働率で快調に活躍していた332空の彗星は、芙蓉部隊に配置するとして海軍航空本部から全機取り上げられてしまっている。
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発動機
「発動機」の例文・使い方・用例・文例
- 発動機付き乗り物.
- その発動機は 200 馬力ある.
- ガス発動機
- 石油発動機
- 水力発動機
- (発動機の)点火装置
- 動力や発動機の回転電機子
- 発動機を使わず,風の力や上昇気流などによって空を飛ぶこと
- 発動機船という船
- 石油を燃料とする発動機
- 多発式という,発動機の数による飛行機の様式
- 発動機を1基だけ備えた,飛行機の様式
- 航空機や自動車などの発動機が発する音
- 駆動軸という,発動機の回転力を作業部位に伝える心棒
- 2個以上発動機を持っていること
- 飛行機で,発動機が一つであること
- 発動機が一つの飛行機
- 直列型発動機という,構造をもつ発動機
- 交流でも直流でも使用できる発動機
発動機と同じ種類の言葉
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