田中英夫 (法学者)とは? わかりやすく解説

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田中英夫 (法学者)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/20 10:26 UTC 版)

田中 英夫(たなか ひでお、1927年1月13日[1] - 1992年8月20日[2])は日本の法学者。専門は英米法東京大学法学部長・名誉教授。末延三次門下[3]。弟子に寺尾美子など 

経歴

一橋大学名誉教授田中和夫の長男として東京に生まれる。

1943年福岡県中学修猷館卒業[4]、1945年第一高等学校卒業を経て[5]、1951年、東京大学法学部を卒業し、1954年、同大学院を修了。1962年、法学博士(東京大学)の学位を取得する(学位論文「私有財産権の保障規定としてのデュー・プロセス・クローズの成立」)。

その後、1954年10月、東京大学法学部助教授を経て、1964年、東京大学法学部教授に就任。この間、2度にわたりハーバード大学ロー・スクールにおいて客員教授として日本法を講義している。1982年、東京大学法学部長に就任し、1984年まで務めている。1985年、東京大学総長特別補佐、著作権法審議会委員。1987年、成蹊大学法学部教授に就任する。1992年成蹊大学停年退職[6]

エピソード

英米法を研究するきっかけとなったのは、学部時代に聴講した高柳賢三と、アメリカ方論文執筆のきっかけを作ったベン・ブルース・ブレイクニーとしている[7]。 

主な著書

単著

  • 『アメリカ法の歴史 上』(東京大学出版会、1968年)
  • 『アメリカの社会と法 印象記的スケッチ』(東京大学出版会、1972年)
  • 『英米の司法』(東京大学出版会、1973年)
  • 『The Japanese Legal System』(東京大学出版会、1976年)
  • 『憲法制定過程覚え書』(有斐閣、1979年)
  • 『英米法総論 上・下』(東京大学出版会、1980年)
  • 『ハーヴァード・ロー・スクール』(日本評論社、1982年)
  • 『英米法のことば』(有斐閣、1986年)
  • 『英米法研究1 法形成過程』(東京大学出版会、1987年)
  • 『英米法研究2 デュー・プロセス』(東京大学出版会、1987年)
  • 『英米法研究3 英米法と日本法』(東京大学出版会、1988年)

共著・編著

  • 『英米判例百選』(有斐閣、1964年)
  • 『実定法学入門』(東京大学出版会、1965年)
  • 堀部政男)『英米法(邦語)文献目録』(東京大学出版会、1966年)
  • 高柳賢三・大友一郎)『日本国憲法制定の過程 Ⅰ・Ⅱ』(有斐閣、1972年)
  • 野田良之村上淳一)『外国法の調べ方 法令集・判例集を中心に』(東京大学出版会、1974年)
  • (堀部政男)『英米法研究文献目録』(東京大学出版会、1977年)
  • 藤倉皓一郎曽野和明木下毅)『英米判例百選 Ⅱ 私法』(有斐閣、1978年)
  • 『英米法の諸相 伊藤正己先生還暦記念論文集』(東京大学出版会、1980年)
  • 竹内昭夫)『法の実現における私人の役割』(東京大学出版会、1987年)
  • 『英米法辞典』(東京大学出版会、1991年)
  • 『BASIC英米法辞典』(東京大学出版会、1993年)

脚注

  1. ^ 「田中英夫先生略歴」『アメリカ法 1992年2号』p214
  2. ^ 「田中英夫先生略歴」『アメリカ法 1992年2号』p220
  3. ^ 伊藤正己「故田中英夫教授を憶う」『アメリカ法 1992年2号』p198
  4. ^ 『修猷館同窓会名簿 修猷館235年記念』(修猷館同窓会、2020年)同窓会員55頁
  5. ^ 『第一高等学校一覧(自昭和18年至昭和19年)』(第一高等学校編、1944年)107頁
  6. ^ 以上につき「田中英夫教授年譜」『成蹊法学 35号』成蹊大学法学会 p364-329 1992
  7. ^ 上掲『アメリカ法の歴史 上』はしがきより



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