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無音のh・有音のh
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2009/11/06 07:00 UTC 版)
無音のh・有音のh(むおんのh・ゆうおんのh)は、フランス語におけるつづりの"h"が語頭にある単語の扱い上の区別である。フランス語においてhはいかなる場合も発音されず、「有音のh」もつづりの h 自体はサイレントである(実際は声門破裂音を伴うこともある)。無音のhはリエゾンやエリジオンを起こすが、有音のhはリエゾンもエリジオンも起こさない。
例
- 無音の h の例:
- l'histoire 「話、歴史」 [リストワール] - 定冠詞 la は母音を落とした上で histoire と一体的に発音(エリジオン)。
- les habits 「衣服」 [レザビ] - リエゾンを起こし、一体的に発音。
- 有音の h の例:
- la hache 「斧」 [ラ・アッシュ] - l'hache とはならない。
- les haricots 「いんげん豆」 [レ・アリコ] - [レザリコ]とはならない。
歴史
有音のhはゲルマン系(古フランク語等)の語彙に多く、現在は事実上無音であるが、かつては/h/で発音されていて、フランス革命が起こった時代もその発音が残っていた。
近代以降に入った外来語の多くは有音のhである。
ロマンス諸語との関係
たとえばスペイン語ではhの無音・有音の扱い上の区別は存在しないが、歴史的には単語の系統によってhが無音の場合と有音の場合があった。古スペイン語のfがhへと音韻変化を遂げ、fから変化したものに限って/h/と発音された。
ラテン語のh/h/は日本語のは行の子音や英語のhよりも弱く発音されていたため、俗ラテン語では発音されなくなった。そのことも背景にあり、有音のhの無音化につながった。

