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流血鬼

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2011/09/27 14:00 UTC 版)

漫画:流血鬼
作者 藤子不二雄
藤子・F・不二雄
出版社 小学館
掲載誌 週刊少年サンデー』1978年52号
レーベル てんとう虫コミックス
#書誌情報を参照
テンプレート使用方法 ノート

流血鬼」(りゅうけつき)は、藤子・F・不二雄(発表時は藤子不二雄名義)の漫画短編。リチャード・マシスンの『アイ・アム・レジェンド[注 1]を元ネタとし、同作の自分以外のほとんどの人間が吸血鬼になってしまった逆転世界を使いながら、全く異なる展開と結末を描いている[1]

1978年(昭和53年)『週刊少年サンデー』52号初出。1984年(昭和59年)の『藤子不二雄少年SF短編集』〈てんとう虫コミックス〉第2巻に初収録。以降2010年現在までに7つの短編集に収録されている(#書誌情報を参照)。2001年(平成13年)には『週刊ストーリーランド』内の一編としてアニメ化されている(#アニメを参照)。また1989年劇団21世紀FOXで上演された北村想作の芝居『SUKOSHI FUSHIGI もの語り(複数の藤子短編を原作とするオムニバス作品)』の中で舞台化され、山口勝平などが出演した[2]


注意:以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。免責事項もお読みください。


目次

概要

この物語では、ルーマニアから広まった謎の奇病によって、主人公たち以外の人物が吸血鬼になってしまう。主人公たちは木の杭で吸血鬼たちを殺害、抵抗を始める。だが、実は吸血鬼たちは新たな環境に適応した新人類といえる存在であり、自分たちの仲間を増やす以外に他意は無く、主人公たちに危害を加えようとしているわけではなかった。旧人類である主人公たちは彼ら新人類を自身らに害をなす怪物とみなし、吸血鬼狩りは正義に基づく行為であると信じて疑わない。一方で吸血鬼側は、主人公たちが行う吸血鬼狩りを侵略行為と非難し、残虐な殺戮者として「流血鬼」と呼ぶのだった。

作中のウィルスの名称で明示されているように、これはリチャード・マシスンの小説『吸血鬼 (地球最後の男)』の翻案であり、それに影響された藤子・F・不二雄の価値観の逆転の発想が伺える。最後の人類として残された主人公たちは吸血鬼たちを危険な異分子として認識し、それらの死をもって排除することも厭わない「正義の闘争」を決行する。しかし、奇病に感染したことによって吸血鬼となった新人類たちの立場から見た場合、それは少数だけが残った旧人類による単なる殺戮行為にすぎない。この二元的観点から見た善悪の境界、入り混じる価値観のギャップが本作品の特徴かつ見所といえる。

あらすじ

主人公の住む日本では、こんな噂が広まっていた。「ルーマニアから発生した奇病が世界中に広まり、日本にも広まっている」と。この奇病の原因は「マチスン・ウィルス」である事が分かり、その話題は雑誌やテレビなどのメディアを通じて大々的に報じられる。しかし、医学会では全面的に否定されてしまっている。やがて、「マチスン・ウィルス」は日本にも広まり、ある夜、吸血鬼たちが「マチスン・ウィルス」をガス状にして散布した。遂に吸血鬼たちのクーデターが始まったのだ、たまたま親友と釣りに出かけていた主人公は、親友と共に小さい頃に遊んだ秘密の洞穴に逃げ込んだ。そして、彼らは木の杭と十字架で吸血鬼たちに対抗するのだが…。


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注釈

  1. ^ この他の邦題として『吸血鬼』『地球最後の男』がある。

出典

  1. ^ 大森望「〝すこし・ふしぎ〟を濃縮パックしたSFの玉手箱」『少年SF短編1』小学館〈藤子・F・不二雄大全集〉352頁
  2. ^ 『藤子・F・不二雄のSukoshi Fushigiものがたり―少年SF短編集・異色短編集より 』1989年 北村想 小学館(現在は絶版)
  3. ^ 『少年SF短編集 2』” (不明). 2010年8月22日閲覧。
  4. ^ 『藤子・F・不二雄SF短編集〈PERFECT版〉5 メフィスト惨歌』” (不明). 2010年8月22日閲覧。
  5. ^ 『藤子・F・不二雄大全集 少年SF短編1』” (不明). 2010年9月24日閲覧。


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