流局とは? わかりやすく解説

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流局 リュウキョク

誰もアガらずにその局が終わること。

流局

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/07 05:21 UTC 版)

流局(りゅうきょく)とは、麻雀において、和了以外の要因で局が終了することをいう。流局することを流れると表現することが多い。

通常の流局

河底牌に対してロンがなければ、流局となる。このような流局を、荒牌平局(ホワンパイピンチュー、こうはいへいきょく)、または荒牌(ホワンパイ、こうはい)と呼ぶ。流局のうち最も一般的なケースであり、単に流局といえば通常この荒牌平局を指す。ただし、荒牌平局時に流し満貫が成立していれば、流局として扱わない。

不聴罰符

荒牌の場合、聴牌者は倒牌し(手牌を開示し)、聴牌(テンパイ)か否かを基準として点棒が授受される。不聴者から聴牌者に支払われる点数を不聴罰符(ノーテンばっぷ)という。

一般的な不聴罰符の授受は次のようになる。

  • 全員が不聴であれば、点棒は授受されない。
  • 1人だけ聴牌であれば、不聴の3人から1000点ずつ受け取る。
  • 2人が聴牌であれば、不聴の2人が1500点ずつ支払い、聴牌の2人が1500点ずつ受け取る。
  • 3人が聴牌であれば、不聴の1人が他の3人に1000点ずつ支払う。
  • 全員が聴牌であれば、点棒は授受されない。

要するに、不聴者が合計3000点を支払い、それを聴牌者に分配する。これを「不聴罰符は場に3000点」と言う。

立直との関連

荒牌の場合、立直(リーチ)していた者は倒牌しなくてはならない。倒牌を拒むか、不聴が発覚すれば、不聴立直としてチョンボとなる。なお、一般的なルールでは、流局前に他家が和了した場合、手牌を開示する必要は無いため、不聴立直は不問となる。

連荘との関連

一般的には、荒牌の場合に親が聴牌していれば、連荘(レンチャン)となる。これを「聴牌連荘」と言う。一方、親が和了った場合のみ連荘とするルールを「アガリ連荘」もしくは「アガリのみ連荘」と言い、アガリ連荘のルールでは、荒牌の場合に親が聴牌していても連荘とならない。(不聴罰符を受け取るが、親流れになる。)「聴牌連荘」にするか「アガリ連荘」にするかは取り決め次第である。

途中流局

局の途中において、所定の条件が満たされた場合に流局とすることがある。これを途中流局と言う。この場合、ノーテン罰符など点棒のやり取りは行われず、次の局に移る。連荘とするか親流れとするかは、途中流局をどう扱うかの取り決め如何で変わってくる。連荘とする場合でも親流れとする場合でも積み棒は1本増やすのが一般的である。なお、途中流局を一切なしとするルールもあり[1]、その場合は、以下の各状況が発生しても流局にならない[注 1]

各種ルールにおける扱いの違いについては「連荘#流局と連荘に関わる細目ルールの採用状況」を参照

九種九牌

親の配牌または子の第1ツモにおいて、手牌么九牌が9種類以上含まれていれば、倒牌して流局とすることができる。これを九種九牌(キューシュキューハイ)、九種么九牌倒牌(キューシュヤオチューハイトウハイ)或いは九種么九倒牌(キューシュヤオチュートウハイ)という。ただし、自他を問わず、副露暗槓がなされた後には実行できない。


条件を満たしていても、本人の意思により宣言しなければ成立しない。したがって、国士無双などを狙い、流局を宣言しない場合もある。

あまりに悪い配牌に対する救済ルールとして作られたと考えられる。なお、么九牌が「9種類以上」ではなく「9以上」(么九牌の対子を含んだ「8種類9枚」など)の場合にも流局可とする拡大解釈があるが、これはあくまでローカルルールである。

なお、九牌の「九」は么九牌の「九」である。么九牌が配牌時に9種類10枚のときなどに「九種十牌」のように言うことがあるが、これは正確には誤りである。

四風子連打

局の初巡で全プレイヤーが同じ風牌を捨てると、流局となる。これを四風子連打(スーフォンツレンター)という。四風連打(スーフォンレンター)、四家同風(スーチャトンフォン)などともいう。北家の打牌までに、副露暗槓がなされた場合は成立しない。

元来は、全プレイヤーが最初の打牌で西の牌を捨てた場合、中国において縁起の悪い「一路帰西(死者の魂は一路、西方を目指す)」として流局とするルール[3][4]であったが、1929年の時点で全ての風牌を対象とする四風子連打[5]に変化していたようである[6]

四開槓

四開槓(スーカイカン)は、同一の局において、複数のプレイヤーにより合計で4回のが行われた場合、流局とするルールである。四槓散了(スーカンサンラ)、四槓算了[7](スーカンサンラ)、四槓流れ[8](スーカンながれ)ともいう。「四槓」が「死棺」に通じることから縁起が悪いとされたのが由来である[9]。なお四開槓のルールの有無に関わらず、もともとドラを用いるルールにおいては嶺上牌が4枚しか用意されず5回目以降の槓ができない取り決めであるため、本来は途中流局にする必然性が無く、必ずしも嶺上牌が足りないことが四開槓の理由ではない。

「槓が4回行われた場合は流局とする」という説明が一般的だが、4回目の槓が行われ槓ドラをめくり、嶺上牌をツモって牌を捨てて他のプレイヤーのロン和了が発生しなかった際に流局となるルールと、4回目の槓の申告があった時点(搶槓がなかった時点)で流局となるルール[7]がある。

なお、1人のプレイヤーが4回の槓を行った場合は、四槓子(スーカンツ)のテンパイとして続行する。この場合、他のプレイヤーは5つ目の槓をすることができない[10][11][12][8]。ただし一部には、5つ目の槓を認め、それをもって嶺上牌をツモらずに流局としているルールもある[13]

また、4回目の槓に対して搶槓が発生した場合は、槓が成立しないため、流局にはならず搶槓によるあがりが優先される[7]

四家立直

四家立直(スーチャリーチ)は、同一の局において、4人のプレイヤー全員がリーチした場合に流局とするルールである。四人立直(よにんリーチ)とも言う。

三人リーチの掛っている状態から4人目のプレイヤーがリーチ宣言し、その宣言牌にどこからもロンが掛からなかった時、次のツモ者はツモ牌を取らず、そこで流局となる。その時、本当にテンパイしているかどうか全員が手牌を開け確認を行う。

1957年に制定された「東京ルール」で「四人立直」の名称で初めて成文化された。なお、四家立直を流局としないルールもある。その場合は四人リーチの状態で続行される。

三家和

三家和(サンチャホー)は、あるプレイヤーの打牌に対して、他の3名全員がロンを掛けた場合を、特別に流局とするルールである。三家和流れともいう。三家和が成立した場合、その局の点棒収受は行われず、次の局に移る。

なお、三家和を流局とせず、1人または3人全員の和了を認めるルールになっていることもある。上家取り(頭跳ね)を採用している場合は、放銃した者から反時計まわりに数えて最も近いプレイヤーのみ和了とする。トリプルロンあり(トリロンあり)のルールになっている場合は、3名全員の和了を認める。このあたりの細目は場所によって取り決めが異なっている。

なお、東風荘三人麻雀では、2009年4月23日にルールが改正されるまで[14]、二家和に対して流局が適用されていた。4人打ちにおける三家和流局と同じように、点棒のやり取りなしの流局となった。ルール改正後は、ダブロンの場合は頭跳ねによって上家(放銃者から見ると下家)の和了が優先される。

参考文献

脚注

注釈

  1. ^ 途中流局ありのルールでも、途中流局なしのルールでも、チョンボが発生した時は途中で局の進行が打ち切られる。ただし、チョンボによる局の打ち切りは流局として扱われることはなく、満貫罰符の支払いの後、その局をやりなおす(ノーゲームとしてチョンボがあった局をなかったことにする[2])のが一般的である。また、チョンボは流局ではないため、積み棒は増やさない。(詳細はチョンボを参照)

出典

  1. ^ 井出洋介監修『麻雀新報知ルール』(1997年) p89、p136-137
  2. ^ 井出洋介監修『麻雀新報知ルール』(1997年) p91。
  3. ^ 流局 03・四風連打
  4. ^ 菊池寛『麻雀大講座 入門編』(1930年)p111。川崎備寛『最新麻雀入門』(1950年)p72。
  5. ^ 「死風子連打」に通じることから前述の一路帰西と同様に縁起が悪いとされた。
  6. ^ 杉浦末郎『麻雀の戦術』(1929年)p196。
  7. ^ a b c 井出洋介監修『麻雀新報知ルール』(1997年) p139。四槓算了の項に詳細。「4組目のカンツが完成した時点」で流局となり、最後の嶺上牌をツモる前に局が終了となる。原文では「嶺上開花のチャンスはない」とある。
  8. ^ a b 佐々木寿人『ヒサト流 リーチに強くなる麻雀入門』成美堂出版、2012年。ISBN 9784415312231 p122。
  9. ^ 天野大三、青山敬『新現代ルールによる図解麻雀入門』梧桐書院、1979年。 ISBN表記なし、0076-590868-2368。p187。
  10. ^ 日本プロ麻雀連盟. “日本プロ麻雀連盟競技ルール”. 2011年8月29日閲覧。
  11. ^ ロン2 (日本プロ麻雀連盟). “遊び方・ルール”. 2011年8月29日閲覧。
  12. ^ 井出洋介監修『麻雀新報知ルール』(1997年) p46-p47。
  13. ^ Maru-Jan. “ルール”. 2012年7月9日閲覧。「四槓子の場合は5回目の槓で流局」と明記されている。
  14. ^ 東風荘 - 更新情報 - 2009/4/18の項を参照。ルール変更は2009年4月23日から。

流局

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/01/14 07:24 UTC 版)

真・雀龍門」の記事における「流局」の解説

九種九牌による流局あり、親の連荘あり。

※この「流局」の解説は、「真・雀龍門」の解説の一部です。
「流局」を含む「真・雀龍門」の記事については、「真・雀龍門」の概要を参照ください。


流局

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/28 01:44 UTC 版)

Maru-JanR」の記事における「流局」の解説

流局時のテンパイ」、「ノーテン」の選択途中流局の「九種九牌」や「四風連打」などの選択ができる。

※この「流局」の解説は、「Maru-JanR」の解説の一部です。
「流局」を含む「Maru-JanR」の記事については、「Maru-JanR」の概要を参照ください。


流局

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 05:19 UTC 版)

麻雀のルール」の記事における「流局」の解説

詳細は「流局」を参照 誰も和了らないまま局が終了するケースが流局である。 局の最終段階において壁牌(山)をすべて取り終わったにも関わらず誰も和了できなかった場合荒牌平局または荒牌といい、流局となる。ただし、荒牌時に流し満貫完成させた者がいる場合は流局とはならず和了として扱うルールもある。 流局時に聴牌していなかった者は、聴牌していた者に所定点数ノーテン罰符)を支払う。 流局した場合連荘として扱うルールと、輪荘(=親流れ)として扱うルールがある(取り決めにより異なる)。一般的に、流局したときは本場数が1本増える。これを「流れn本場」という。 また、九種九牌四風連打など荒牌平局以外にも流局となる特殊なケースがあり、それらを途中流局と呼ぶ。 また、オーラス限り親がノーテンでも親流れとしない(=半荘終了しない)という取り決めゲームを行うこともある。そのルールではオーラスの親は若干有利になる。(ラス親トップであった場合には若干不利になる。)

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「流局」を含む「麻雀のルール」の記事については、「麻雀のルール」の概要を参照ください。

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