津軽ラーメンとは? わかりやすく解説

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津軽ラーメン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/05 05:08 UTC 版)

津軽ラーメン(つがるラーメン)とは、青森県津軽地方など[注 1]のラーメン店で提供されている魚介出汁(だし)[1]のラーメンである。なお、提供しているラーメンの呼称としては、津軽そば[1]煮干ラーメン[2]なども見られるが、本記事は津軽ラーメン[3]とする。


注釈

  1. ^ 大崎裕史は、「(青森)県内でも青森市と弘前市の両地域で定着している。」と述べている[1]
  2. ^ …それを裏付けるかのように、津軽地方では、そば屋又はそばを扱う食堂にラーメンを扱っているお店があ(る)…との記載あり[3]
  3. ^ 津軽地方では、昔から陸奥湾などで鰯が沢山水揚げされており、それらを使った焼干しが昆布と並び食卓の出汁の中心だった。津軽地方のそば屋や食堂でも焼干しは出汁として使われていたが、その後、中華麺が外国から伝わって津軽でも食べられ始めた大正・昭和に出汁として一般的に使われていた焼干しでとられたスープが先の中華麺と組み合わされることになり、これが現在の津軽ラーメンに至ったのではないかとの説がある[3]
  4. ^ 尾形希莉子らは、津軽ラーメンのルーツについて「青森県にあまりラーメンのイメージはないかもしれませんが、実は隠れラーメン王国なのです。その証拠として、2016年時点で10年連続、インスタントラーメン消費量第1位を記録しています。」と述べたうえで、「青森県ではもともと煮干しではなく焼き干しが一般的でした。焼干しは津軽そばの出汁に使用されていましたが、それがラーメンにも使われるようになりました。その理由は詳しくわかっていませんが、津軽そばは手間がかかり、製造するのが大変なので、時代とともに製造が簡単なラーメンにシフトしたのではないでしょうか。また、青森県民のラーメン好きとも関係があるでしょう[2]。」と述べている。
  5. ^ 大崎裕史は、「…煮干しが軽めに効いた醤油味(の)さっぱり系」[1]と呼称している。
  6. ^ 大崎裕史は、「…煮干しがガツンと効いたパワフル系」[1]と呼称している。
  7. ^ 大崎裕史は、「…自家製麺が多い…」と述べている[1]
  8. ^ BUBBLE-Bは、「(長尾中華そばは、)朝ラーとしてなんと朝7時から開店しているというのだから凄い!」と述べている[7]
  9. ^ 尾形希莉子らは、「今となっては焼干しよりも煮干しが主流となりましたが、」(その理由を)「焼干しは苦みが残らないように、魚の頭や内臓を丁寧に取り出してから焼いて乾燥させますが、煮干しは下処理をせずに魚をそのまま煮て乾燥させ…」(るので手間が掛からない)と述べている[2]
  10. ^ 大崎裕史は、「…(まず、)たかはし中華そば店が筆頭に挙がる。煮干しがたっぷり効いた濃厚とんこつ並みのインパクトあるラーメンだ。…新たな流れを生み出している。長尾中華そば(も)その一軒(である。)…」と述べている[1]
  11. ^ 「その内に支那蕎麦が出て来た。…焼け跡に建った新装の食堂である。山系君(旅の同行者)がこの支那蕎麦はうまいと教えてくれた。僕だってうまいさと云うと、そうではない、この麺が大変よろしい。ちぢれ具合と歯ざわりが、こんなのは滅多にありませんと云って、瞬く間に開いた大きな丼を平らげた。…」との記述あり[15]

出典

  1. ^ a b c d e f g h i j 大塚裕史 (2011.10.11). 日本ラーメン秘史. 日本経済新聞出版社 
  2. ^ a b c 尾形希莉子 (2018.06). 地理女子が教えるご当地グルメの地理学. ベレ出版 
  3. ^ a b c 青森のうまいものたち”. 青森県農林水産部総合販売戦略課. 2020年2月11日閲覧。
  4. ^ a b c d e f g h i j k l m n 津軽ラーメンガイドブック. 自遊人. (2013年3月) 
  5. ^ a b c 津軽ラーメン煮干し会”. 津軽ラーメン煮干し会. 2020年2月15日閲覧。
  6. ^ a b 大塚裕史 (2002.03). 無敵のラーメン論. 講談社 
  7. ^ 本店の旅”. BUBBLE-B. 2020年2月22日閲覧。
  8. ^ 長尾中華そば”. 長尾中華そば. 2020年2月11日閲覧。
  9. ^ ラーメン凪”. ラーメン凪. 2020年2月22日閲覧。
  10. ^ つけめんTETSU”. つけめんTETSU. 2020年2月22日閲覧。
  11. ^ 博多長浜らーめん田中商店”. 博多長浜らーめん田中商店. 2020年2月22日閲覧。
  12. ^ 小川祥平 『ルーツは煮干しの聖地…九州で津軽ラーメン、こだわりは』西日本新聞、2021年7月21日。 
  13. ^ 『熊本のブロガーが緊急討論麺ツウが選ぶ”推し麺座談会”』月刊タウン情報クマモト、2013年12月。 
  14. ^ ラーメンの麩はお好き?”. 青森県観光国際戦略局観光企画課. 2020年3月26日閲覧。
  15. ^ 内田百閒 (2003.5.1). 第一阿房列車. ㈱新潮社 


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