沈黙 (遠藤周作)
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『沈黙』(ちんもく)は、遠藤周作が17世紀の日本の史実・歴史文書に基づいて創作した歴史小説。1966年に書き下ろされ、新潮社から出版された。江戸時代初期のキリシタン弾圧の渦中に置かれたポルトガル人の司祭を通じて、神と信仰の意義を命題に描いた。第2回谷崎潤一郎賞受賞作。この小説で遠藤が到達した「弱者の神」「同伴者イエス」という考えは、その後の『死海のほとり』『侍』『深い河』といった小説で繰り返し描かれる主題となった。世界中で13か国語に翻訳され、グレアム・グリーンをして「遠藤は20世紀のキリスト教文学で最も重要な作家である」と言わしめたのを始め、戦後日本文学の代表作として高く評価される。
- ^ 背教者の系譜 日本人とキリスト教 岩波書店公式サイト
- ^ 2016年の映画版の設定ではこの事実に関して明示していない。
- ^ 文献は多数存在するが、たとえば栗原浪絵「遠藤周作『沈黙』に託されたもの ―「沈黙」のオーケストラ―」『比較文学・文化論集』第13巻、東京大学比較文学・文化研究会、1998年5月15日、2017年1月22日閲覧。
- ^ a b “【九州の100冊】『沈黙』 遠藤周作 転び者の声なき声を”. 西日本新聞. (2016年8月9日). オリジナルの2018年5月13日時点におけるアーカイブ。 2016年1月22日閲覧。
- ^ ご存じですか 41 キリスト者の信条 踏絵について デルコル神父・フェデリコバルバロ神父著 世のひかり社, 27-29頁
- ^ 長谷川(間瀬)恵美「宗教と文学--遠藤周作の文学における宗教的視点 (特集 宗教と文化(2)) -- (「キリスト教と文学」連続講演会)」『金城学院大学キリスト教文化研究所紀要』第12巻、金城学院大学、2008年、79-100頁、ISSN 13418130、NAID 40016739792。
- ^ “Silence Emmett/Furla Films [us]”. インターネット・ムービー・データベース. 2013年7月1日閲覧。
- ^ “Emmett/Furla Films [us]”. インターネット・ムービー・データベース. 2013年7月1日閲覧。
- ^ [スコセッシ監督の遠藤周作「沈黙」映画化企画、20年越し…来年7月台湾での撮影が決定!] シネマトゥデイ、2013年4月22日、2020年1月3日閲覧。
- ^ 公演情報 日生劇場開場30周年記念公演《沈黙》 昭和音楽大学オペラ研究所 オペラ情報センター
- ^ “施設の紹介(遠藤周作文学館)”. 長崎市. 2013年7月1日閲覧。
- ^ 日本経済新聞 2012年2月8日『春秋』
- 1 沈黙 (遠藤周作)とは
- 2 沈黙 (遠藤周作)の概要
- 3 カトリック教会からの批判と遠藤のその後の発言
- 4 映画
- 5 オペラ
「沈黙 (遠藤周作)」の例文・使い方・用例・文例
- その会議で長い沈黙の時があった
- 沈黙を破る
- 彼は私の沈黙を承諾と解釈した
- 気まずい沈黙
- 静けさ,沈黙
- 沈黙は賛成を意味する
- 彼は彼女の沈黙を承諾と解釈した
- 沈黙を守る
- 意味ありげな沈黙
- 完全な沈黙
- 沈黙が全体を支配した,全体がしんと静まった
- 彼は沈黙を守っていた
- 短い沈黙のあと拍手がおこった
- 雄弁は銀,沈黙は金
- 水を打ったような静けさ,驚きによる沈黙
- 完全な静寂,沈黙
- 沈黙の壁を破る
- 沈黙を返していた男がゆっくりと口を開く
- 彼はマフィアによって行われる沈黙の掟に従うと誓った。
- 少年は強情な沈黙を続けた。
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