池大納言とは? わかりやすく解説

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いけ‐の‐だいなごん【池大納言】

読み方:いけのだいなごん

平頼盛通称


平頼盛

(池大納言 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/26 23:51 UTC 版)

平 頼盛(たいら の よりもり、旧字体平󠄁 賴盛󠄁)は、平安時代末期から鎌倉時代初期の平氏一門の武将公卿平忠盛の五男。母は修理大夫藤原宗兼の女、宗子(池禅尼)。通称は池殿池大納言平清盛の異母弟。清盛の男兄弟の中で壇ノ浦の戦い後も唯一生き残った人物である。


注釈

  1. ^ 家成の父方の従姉妹が美福門院であり、母方の従姉妹が宗子になる[1]
  2. ^ 『愚管抄』には北条時政の後妻である牧の方の父、大舎人允・宗親は頼盛の長年の家人であり、頼盛から駿河国・大岡牧の管理を任されていたと記されている。『尊卑分脈』には宗子の弟に宗親という名が見られ、両者は同一人物の可能性がある。したがって時政による頼朝の監視・保護は、宗子・頼盛の意向によるという指摘もある[3]
  3. ^ なお、「頼盛卿行向議定」という記述がある[24]。この読み方が「頼盛卿の行き向かい議定あり」と「頼盛卿と行き向かい議定す」のどちらであるか、判別が難しい。前者とすれば「(朝廷側が)頼朝上洛の知らせを受けて、使者として頼盛を派遣するべく話し合った」という意味にとれる。しかし『玉葉』『百錬抄』では頼盛は10月に京都を脱出しているので、11月に頼盛が京都にいたとは考えにくい。したがって、後者の「(頼朝は)、頼盛と上洛について話し合った」という解釈が妥当と思われる。

出典

  1. ^ 高橋昌明 『清盛以前-伊勢平氏の興隆- 増補・改訂版』文理閣、2004年)
  2. ^ a b c d e f 愚管抄
  3. ^ 杉橋隆夫「牧の方の出身と政治的位置─池禅尼と頼朝と─」『古代・中世の政治と文化』、上横手雅敬監修、思文閣出版、1994年ISBN 4784208186
  4. ^ 『兵範記』仁安3年11月28日条
  5. ^ 『兵範記』12月13日条
  6. ^ 吾妻鏡』元暦元年4月6日条
  7. ^ a b c d e f 『玉葉』同日条
  8. ^ 『玉葉』文治元年9月19日条
  9. ^ 『山槐記』『玉葉』5月16日条
  10. ^ 『玉葉』6月6日条
  11. ^ 『山槐記』11月16日条
  12. ^ 『山槐記』12月10日条
  13. ^ 吉記』治承5年4月10日条
  14. ^ 『玉葉』閏2月6日条
  15. ^ 『玉葉』閏2月7日条
  16. ^ 『玉葉』4月1日条
  17. ^ 『吉記』同日条
  18. ^ 『玉葉』9月28日条
  19. ^ 『吉記』2月21日条
  20. ^ 『吉記』2月27日条
  21. ^ 『吉記』7月25日条
  22. ^ 『玉葉』7月30日条
  23. ^ 『玉葉』『百錬抄』同日条
  24. ^ a b 『玉葉』11月2日条
  25. ^ 『吾妻鏡』4月6日条
  26. ^ 岡野友彦 『源氏と日本国王』、講談社2003年ISBN 4061496905
  27. ^ 『百錬抄』同日条
  28. ^ 『吾妻鏡』同日条
  29. ^ 『吾妻鏡』6月20日条
  30. ^ 『山槐記』元暦元年8月18日条、9月17日条
  31. ^ a b 『吾妻鏡』6月18日条
  32. ^ 『玉葉』正月5、6、7日条
  33. ^ 朽木文書・『鎌倉遺文』30280・31207・31245号、『寛政重修諸家譜』
  34. ^ 岡野友彦「中世前期久我家と源氏長者」『中世久我家と久我領家荘園』、続群書類従完成会、2002年ISBN 4797107383


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