汎経験説とは? わかりやすく解説

汎経験説

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 11:45 UTC 版)

汎心論」の記事における「汎経験説」の解説

汎経験説とは、現象的意識クオリアといった心的経験が、脳や神経細胞といった巨視的なスケールではじめ生まれるのでなく、もっと根本的なレベルにおいて、すでに何らかの形で存在しているはずだ、という考えのこと。すなわちクォークレプトンといった、物理現象基本構成要素自体に、現象的意識クオリアの元となる何らかの性質原意識)が含まれているのではないか、とする説。こうした汎経験説は、1990年代ごろから集中的に議論されるようになり、現在、心の哲学中心にその詳細議論されている。代表的な論者デイヴィッド・チャーマーズガレン・ストローソンGalen Strawson)などがいる。歴史的にはこうした考え方世界構成する基本要素として心的な性質遍く存在しているという考え方)は別に真新しいものではなく例え17世紀後半ドイツ数学者ゴットフリート・ライプニッツによって提唱されモナドロジーにおいても、そうした世界観提示されている。こうした考え一般に対立する立場にあるのが、創発説である。創発説では、物質がある巨視的なレベル特定の配置取ったとき、初め現象的意識クオリアといった心的経験創発する、と考える。

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汎経験説

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/16 02:28 UTC 版)

デイヴィッド・チャーマーズ」の記事における「汎経験説」の解説

詳細は「汎心論」を参照 そして情報の二相理論推し進める事によって汎経験説(Panexperientialism)が得られる(単に汎心論表現されることも多い)。汎経験説とは、世界基礎的な構成要素一つとして人間の脳だけに限らずあらゆる所に現象的意識があるであろう、という考え方物理的な情報処理実現がある所には、現象的な意識もまたあるという考え方チャーマーズサーモスタットや岩にも、人間のもつそれより遥かに単純であるにせよ、現象的意識がある、と主張する。これは一見かなり突飛な主張だが、精神物理法則上のようなものとして考え、かつ「自然界の中で人間の脳は、取り立てて特別な何かではない」または「自然を統べる法則すべての時・場所で共通である」という自然の斉一性前提しさえすれば、当然の帰結として導かれる。しかし日常的な常識からの隔たり大きいため、「その結果あまりに常識反する」といった形で批判される事が多い。

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