植物病原菌とは? わかりやすく解説

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植物病原菌 [Plant pathogenic fungi and bacteria]

 植物寄生して生育(寄生菌)し、感染して発病(殺生)させる真菌細菌をいう。真菌ではそのほとんどが植物の病原菌となるのでその種類きわめて多い。中でもムギ類、マメ類果樹類(ナシ)、樹木類(マツ)に被害をもたらす担子菌類の銹(さび)病菌世界で約5,000種、わが国では約870種も知られている。また、多く植物体の表面粉状になる子嚢菌類1種うどんこ病には7属の病原かびがあり、野菜類果樹類に病気をおこす不完全菌類黒かび病菌(Aspergillus niger)なども古くから知られている。わが国農業で最も重要なイネ真菌病として、いもち病菌(Pyricularia oryzae)や紋病菌(Rhizoctonia solani)がある。
一方多く植物の病原細菌知れている。シュードモナス属キサントモナス属、エルビニア属、アグロバクテリウム属コリネバクテリウム属ストレプトマイセス属、スピロプラスマ属のほかマイコプラスマ様細菌もある。とくにわが国問題となるイネ細菌病には褐条病菌(Ps.syringae)、籾(もみ)病菌(Ps.glumae)、葉鞘褐変病菌(Ps.marginalis)およに白葉枯病(Xanthomonas campestris pv.orizae)がある。中でもは最も重要な病原細菌で、東南アジア各国でも多発している。

植物病原菌

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/02 09:03 UTC 版)

菌類」の記事における「植物病原菌」の解説

様々な植物寄生する菌類知られている。中には農作物重大な被害与えるものも多々ある植物寄生する菌類様々な群に含まれる代表的なものを以下に挙げるツボカビ門:サビフクロカビ(Synchytrium ジャガイモ癌腫病) 接合菌門コウガイケカビChoanephora コウガイケカビ病など) 子嚢菌門タフリナTaphrina テング巣病など)・ウドンコカビ(Erysiphe うどんこ病)、ハイイロカビ(Botrytis 各種植物の灰色カビ病など) 担子菌門サビキン綱:サビキン(Puccinia 各種植物のさび病など) クロボキン綱:クロボキン(Ustilago コムギ・オオムギの裸黒穂病など)、(Tilletia 小麦大麦なまぐさ黒穂病など) なお、卵菌類にも植物寄生菌があり、アブラナ科白さび病など菌類起こすものと似た病気知られる

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植物病原菌

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/14 01:12 UTC 版)

フザリウム」の記事における「植物病原菌」の解説

宿主植物萎れさせるタイプのものと、組織腐敗させるものとに大別される萎れさせるタイプのものは、宿主植物根から感染し木部道管菌糸体広げるその際植物側は、導管隣接する柔組織ふくらんで導管塞ぎ(チローシスとよばれる)、水の吸い上げ物理的に阻害することになり、植物全体萎れるまた、フザリン酸など、いくつかのマイコトキシンも関わっていると考えられている。 特にF. oxysporumは、作物ごとに寄生性分化した群が存在しそれぞれの群ごとに特定の作物萎凋性病害を引き起こすフザリウムによる萎凋性病害が大きな問題となる作物には、トマトバナナワタサツマイモマメ科作物ウリ科作物アブラナ科作物などがある。 腐敗させるタイプのものは、ペクチン分解酵素により細胞壁溶解させたり、マイコトキシン分泌により細胞膜透過性阻害させたりして、組織壊死させることにより症状引き起こす代表的なものには、F. oxysporumによる タマネギ乾腐病F. solaniによるジャガイモ乾腐病エンドウ根腐病などがある。 ジベレラ・ゼアエ(英語版)(有性世代F. graminearum)やF. asiaticum、F. culmorumによる穀類赤かび病は、作物組織を殺すのみならず後述のようにマイコトキシン産生し人畜健康被害もたらすことで問題となっている。 逆にイネばか苗病は、イネ徒長するもので、病原菌Gibberella fujikuroi不完全世代F. fujikuroi)である。この種は植物の生長ホルモン活性があるジベレリン分泌するため、イネ生長異常になるのである

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植物病原菌

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/12 01:04 UTC 版)

エキビョウキン」の記事における「植物病原菌」の解説

エキビョウキンによる植物病害は一般に疫病呼ばれる寄生部位症状は種や宿主によって大きく異なる。宿主範囲も種により異なり、P. infestansの場合宿主ジャガイモおよびトマトのみであるが、P. cinnamomiは900種以上の宿主知られている。経済的に非常に大きな被害もたらしアメリカだけでも年間数十ドル被害があるとされる

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