柏川井手
疏水の概要 | ||
■疏水の所在 熊本県下益城郡美里町石野 ■所在地域の概要 美里町は、熊本市の東南30kmに位置し、面積102.32km2であり、南部は標高1,000mをこえる狩俣山等の九州山地が連なり、町の中央部を東西に緑川が貫流している。 ■疏水の概要・特徴 緑川の支流柏川から取水する柏川井手が雄亀滝の深い谷を通る地点に造られた水路橋である。柏川井手は、約65haに灌漑するために造られた延長約11kmに及ぶ水路で、下益城郡代不破敬次郎、砥用惣庄屋三隅丈八、横目篠原善兵衛等の協力によって、文化11年(1814年)から文政2年(1819年)まで6年を要して完成した。この工事に伴って、この橋は文化14年に建造された。 橋は凝灰岩を使った単一アーチ橋で、長さ15.5m、幅3.6m、アーチのスパンは11.8mある。石工は岩永三五郎、大工は甲佐の尉助である。橋上の路面に石造りの水路が埋設されている。もとは欄干を立て、道路橋としても利用されていた。 熊本県に現存する眼鏡橋の初期の実例であり、水路橋としては最も古いものである。この石橋は、水が少ない田畑に水を引くための井手(水路)の一部になっており、「通潤橋」の手本になったともいわれている。 |
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