板絵著色伝帝釈天曼荼羅図(金堂来迎壁)
主名称: | 板絵著色伝帝釈天曼荼羅図(金堂来迎壁) |
指定番号: | 151 |
枝番: | 00 |
指定年月日: | 1979.06.06(昭和54.06.06) |
国宝重文区分: | 国宝 |
部門・種別: | 絵画 |
ト書: | |
員数: | 1面 |
時代区分: | 平安 |
年代: | |
検索年代: | |
解説文: | 室生寺の創建は、奈良時代末期から平安時代初期の八世紀後半に置かれ、金堂は寺号が竜王寺と定められる貞観【じようがん】九年(八六七)頃を中心とする平安時代前期と考えられている。 壁画は、現在、金堂内須弥壇【しゆみだん】の板壁三間の中の間に取付けられているが、当初よりこの位置にあったかどうか明らかでない。主題は中尊が独鈷杵【どつこしよ】を持つ天部形【てんぶぎよう】であるところから帝釈天【たいしやくてん】と推定され、本図を帝釈天曼荼羅と称すべきとも思われるが、また室生寺がもともと室生竜穴神【むろうりゆうけつじん】の神宮寺【じんぐうじ】であったことから竜王曼荼羅【りゆうおうまんだら】あるいは請雨経曼荼羅【しよううぎようまんだら】の一種とする説も行われている。 絵の描写は一種古朴な線描や彩色により、ことに面貌の特異な表現は、同寺金堂本尊光背諸仏【ほんぞんこうはいしよぶつ】より古様を伝えている点、平安時代前期九世紀を下らぬ頃に制作されたと思われる。 いずれにせよ、平安時代前期の稀少な壁画遺品として絵画史上の価値は甚だ高い。 |
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