板本の書型
大本(おおぼん)
小本(こぼん)
半紙本の半分の大きさで縦に綴じた本。半紙の四分の一
縦約17糎、横約12糎。洒落本や年表、人名録等、実用書がこの大きさで作られた。現今の文庫本より心持大きい程度となる。蒟蒻に似た型という事もあって、特にこの型の多かった洒落本などに蒟蒻本の称があり、その中本型のものを大蒟蒻とも称する。
縦約17糎、横約12糎。洒落本や年表、人名録等、実用書がこの大きさで作られた。現今の文庫本より心持大きい程度となる。蒟蒻に似た型という事もあって、特にこの型の多かった洒落本などに蒟蒻本の称があり、その中本型のものを大蒟蒻とも称する。
大本から豆本までのそれぞれの中で、縦に比して横幅が特にせばまるように仕立てた書物があり、それを総称して縦長本という。これもかなり趣味的な内容のものに多い。元来が唐本の中でも特に清朝に入って刊行されたものが和本に比べて目立って細長く、これを清朝仕立と称したが、和本でもこれを真似てかってのいわゆる支那趣味を盛り込んだものがこの縦長本である。邦人の印譜などに特に多い。
横本(よこぼん)
縦型の極大本・大本・半紙本・中本・小本に用いる紙を横二つ切りにして、横綴じにしたものをいう。大本二つ切り型の横本 大本・中本の美濃紙をそのまま横二つ切りにしたものでやや大ぶりなものと小ぶりなものとの二通りある。枕本。
大ぶりなもの
縦約16糎、横約22糎
小ぶりなもの
縦約14糎、横約20糎
大ぶりなもの
縦約16糎、横約22糎
小ぶりなもの
縦約14糎、横約20糎
縦約6糎、横約16糎
縦長でもない、横長でもない、殆ど縦横同寸の正方形に近く仕立てたものを枡型本と称している。これは鎌倉・室町期の歌書や物語の写本に多かった形だが、近世に入っても、同じ類の写本には時折見かけるものの、板本としては極めて稀に見るもので、この型に仕立てられた板本というのは、そこに何らかの著者や板元の意図が示されているものと見なければならない。例えば、芭蕉の(奥の細道)等。
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